祝・日本武道館公演開催決定のFLOW 水樹奈々さんの影ナレに、きただにひろしさんの登場…サプライズに沸いた“アニメ縛り”ライブレポート
今年4月からスタートしたFLOWのアニメ曲のみを披露する全国ツアー『FLOW 15th Anniversary TOUR 2018「アニメ縛り」』。全国のライブハウスを廻ってきた本ツアーのファイナルが7月1日(日)に東京・豊洲PITで行われた。
「アニメ縛り」とは昨年末に東京・日本青年館で一夜限りのスペシャルライブ「FLOW THE CARNIVAL 2017~アニメ縛り~」公演として行われたもの。このライヴがチケット争奪倍率10倍以上の大反響となり、チケットを取れなかったファンが続出。
ファンの声に応えて、急遽全国ツアーの開催&アニメ曲を集めた『FLOW THE BEST~アニメ縛り~』の発売を決定した。ファイナル公演が行われた7月1日は、“晴れバンド”らしく梅雨明けで晴天。また、FLOW15周年イヤーの最終日であり(翌日が満15周年)、メンバーのKEIGOの誕生日でもある。特別な日になる予感でいっぱいだ。
アニメのヒット曲がSEとして掛かるなか、満場の3000人のオーディエンスのテンションをまずぶち上げたのは、『NARUTO-ナルト-』の日向ヒナタ/水樹奈々さんの影ナレーション(前回の影ナレは盟友の谷山 紀章さんで、この時も会場がどよめいた)。
注意事項を読み上げ「さぁ、ということで……! FLOWの皆さんの準備が整ったようです! ご来場の皆さま、ツアーファイナルですよ! 悔いの無いように大いに盛り上がっていきましょう♪」と締めくくる。“共奏者”であるFLOWのライヴの盛り立てに一役買った水樹さんであった。
そのまま暗転。豊洲PITの高い天井に青のライトが美しく点滅する様は、なんだかプラネタリウムのようで幻想的(余談ではあるがFLOWの「PLANETARIUM」の情景が思い浮かんだ)。と、ここで「うわぁ、すっげぇ人だってばよ!」という『NARUTO-ナルト-』のナルト(竹内順子さん)の声が。ジャケット等で構成されたオープニング映像に合わせ、同作品をはじめ『交響詩篇エウレカセブン』『コードギアス 反逆のルルーシュ』『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』『サムライフラメンコ』のメインキャラクターたちによるオリジナルの音声が流れていく。アニメ縛りならではの色濃い幕開けだ。
「今日しかないライヴをやったろうぜ!」
いよいよ本編がスタート。メンバー5人の登壇に大きな声援が沸き、爽やかな「Hey!!!」(TVアニメ『べるぜバブ』オープニングテーマ)、重低音で攻める「WORD OF THE VOICE」(TVアニメ『ペルソナ~トリニティソウル~』オープニングテーマ)、タオルが舞うダンスチューン「Steppin' out」 (『デュラララ!!×2結』オープニングテーマ)と三者三様の楽曲を連射し、パワフルに突き上げていく。キャラボイスが本編中に挟まることはこの“アニメ縛り”ならではだが、曲がはじまるたびにバックのスクリーンにジャケットとタイトルが出ることも、この公演ならではの優しい演出だろう。
「全国回ってまいりました、アニメ縛り! 21本目、今日がファイナルです。みんなありがとうね! 会いたかったよ!」とKEIGO(Vo.)。否応なしに盛り上げていくようなKEIGOのMCに、観客は大きな歓声を上げる。
「俺たちとみんなで作るのがライヴだからな! アニメ縛り、今日しかないライヴをやったろうぜ!」──そんなアジテートの後に、『交響詩篇エウレカセブン』のレントンとエウレカの名セリフが響き、爽やかな4つ打ちナンバー「DAYS」(TVアニメ『交響詩篇エウレカセブン』)、KOHSHI(Vo.)がギターを手にしながら歌った「Realize」(ゲーム『エウレカセブン TR1:NEW WAVE』主題歌)、メロディアスな「ブレイブルー」(TVアニメ『エウレカセブンAO』オープニングテーマ)と、蒼くエモーショナルなナンバーを届けていく。
2回目のMCではKEIGOが保管していたレントンモデルのスニーカーを「今日しかない!」と履いてきたことを告白。また、このツアーのために声を撮り下ろしてくれた声優陣、ファイナル公演の影ナレーションを務めてくれた水樹奈々さんへの感謝の気持ちを口にした。
『サムライフラメンコ』の主人公声優、増田俊樹さんの話題になると「僕も交ぜて下さいよ!」と天の声が……。声の主は『サムライフラメンコ』の主人公・羽佐間正義(声優:増田俊樹さん)。FLOWへの愛の溢れるコメントに続き「それじゃあ……会場の皆さんもアレ、聴きたいですよね! “愛とかバイとか”いう、あの曲ですよ! 皆さんも聴きたいですね!?」。
ファンからは期待のこもった声が上がり、『サムライフラメンコ』コールから「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」(TVアニメ『サムライフラメンコ』オープニングテーマ)へ。スカ調のダンスナンバーで会場を沸かせる。
さらに「CHA-LA HEAD-CHA-LA」(映画『ドラゴンボールZ 神と神』主題歌)と「HERO~希望の歌~」(映画『ドラゴンボールZ 神と神』劇中歌)とキラーチューンをファンと共に絶唱。TAKE(G.)、GOT'S(B.)、IWASAKI(Dr.)によるスリリングなインスト「INVATION」(TVアニメ『HEROMAN』Sound Track)を経て、「CALLING」(TVアニメ『HEROMAN』エンディングテーマ)で疾走していく。息つく暇を一切与えないようなキラーチューンを連発して中盤へと突入していった。
親交の深い豪華ゲストが登場!
ここでKOHSHI(Vo.)が初めてのMC。サングラスを外すと声が変わるキャラを演じて(笑)、客席からは笑いが起きた。声色を戻して、全国ツアーで「高崎clubFLEEZの店長から祝15年と書いてある“だるま”をもらった」という話題に。
無事15周年を過ごすことができますように、豊洲PITまでたどり着けますようにという願いを込めて、高崎でKOHSHIが左目に目を入れたとのこと。今日は「ここ」にたどり着けた感謝の気持ちを込めて「右に目を入れたいと思います」とKOHSHI。右に目を入れたのは、今年リーダーのKEIGOだ。緊張した面持ちで目を入れていく(“アニメ縛り”になぞって目はキラキラ)。少し“寄り目”になってしまったとのことで一同爆笑。
「みんなが見られるようにロビーのところに置いたら?」と唐突にTAKE。「久々に喋ったと思ったら良いこと言うね」とすかさずKEIGO(笑)。FLOWらしいやり取りに客席が沸く。ここで「スペシャルゲストを呼びたいと思います」と現われたのは、FLOWと親交の深いきただにひろしさん。大きな拍手で迎えられ「どーもー!」とにっこり。
きただにさんとFLOWは「飲み友達」の関係性だという。仲の良さが伝わってくるエピソードを披露すると「じゃあ、いきますか?」ときただにさん。KEIGOが「やる曲はこれしかないですよね?」とニヤり。そのまま「盛り上がっていこうぜ!」と力を込め、きただにさんをセンターにして「ウィーアー!」(TVアニメ『ONE PIECE』主題歌)をファンと共に熱唱した。
きただにさんを送り出すと、今度は『コードギアス 反逆のルルーシュ』のルルーシュと
C.C.のやりとりが会場に響き、「撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ」という名言から「COLORS」(TVアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』オープニングテーマ)、「WORLD END」(TVアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ R2』オープニングテーマ)へ。
色あせない名曲で、爽やかな風を吹かしていく。ここでカラフルなライティングが一転、燃えるような赤に変わって「BURN」(ゲーム『テイルズ オブ ベルセリア』テーマソング)へ。スレイとミクリオのやりとりを挟み、「風ノ唄」(TVアニメ『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』第1期オープニング)、「INNOSENSE」(TVアニメ『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』第2期エンディング)を投下する。当然のようにオーディエンスは大合唱(特に「風ノ唄」の熱狂たるや!)。凄まじいエネルギーで駆け抜けていった。
息を整えながらMC。KEIGOがアニメ縛りについての想いを話す。
「アニメ縛りは新しい表現方法でライヴをさせてもらいました。でも今FLOWがいちばんやりたかったライヴです。タイアップソングとして(アニメソングを)やってるつもりは全くないです。スタッフの方たちが命をかけて作った作品に、声優の皆さんが命を吹き込んで出来上がった作品に対して……音楽のプロとして(アニメソングを作ることは)バンドと作品とのコラボレーションだと思っています。今回ツアーで回らせてもらったライブハウスという場所は、みんなと向き合って、ライヴを積み重ねてきた大事な場所です。僕たちの曲との出会い方は人それぞれだと思う。そんな“みんな”とライヴを作り続けていくのが、FLOWというバンドだと思っています。このツアーには覚悟を持って臨みました。全国のみんなとライヴを作り続けて、その覚悟は確固たるものになりました。全国でも言ってきたんですけど、ここでも言わせて下さい。今FLOWはアニソンバンドとか、ロックバンドとか、いろいろな言われ方をされていることを知っています。でも今の自分たちにそういう言われかたや考えかたはどうでもいいです。ジャンルとジャンルに壁があるとしたら、自分たちはその壁をぶっ壊せるバンドに絶対なっていくんで、これからもついてきてください、よろしくお願いします!」
その決意と覚悟に拍手と歓声が止まらない。「これからもずっとライブ作っていこうぜ!」とKEIGO。「ここにいるみんなと新しい一歩を踏み出せるように」という願いを込めて、次の曲は「光追いかけて」(ライブ・スぺクタクル「NARUTO-ナルト-」公演イメージソング)。最後の<遥かなこの道を 光追いかけて>という言葉が、いつも以上に胸に染みた。
“どんなシカめっ面も 笑顔に変えるパレード”はまだまだ続く
本編最後のブロックはFLOWとアニメを繋いだキッカケでもある『NARUTO -ナルト-』。ナルト、サスケ、サクラ、シカマル、ヒナタによるセリフに導かれるように「Re:member」(TVアニメ『NARUTO-ナルト-』オープニングテーマ)、「SUMMER FREAK」(TVアニメ『NARUTO -ナルト- 少年篇』オープニングテーマ)、「虹の空」(TVアニメ『NARUTO-ナルト- 疾風伝』エンディングテーマ)、「Sign」(TVアニメ『NARUTO-ナルト- 疾風伝』オープニングテーマ)と名曲が続く。
なかでも大きな盛り上がりを見せた「Sign」は、TAKE、GOT’Sもステージ前方に出てパフォーマンス。思い思いに耳を傾けるファンはもちろん、メンバーの表情も眩しい。
アニメ縛りの最後を締めるのは、もちろん「GO!!!」(TVアニメ『NARUTO-ナルト-』オープニングテーマ)。フロアの熱気は最高潮。テンションの上がったKOHSHIがフロアに飛び込む場面もあった。ジャンルの壁を壊していくと宣言していたFLOW。アニメとロックを、アニメファンとロックファン……“全てを巻き込み”繋がっていく様を間近で見た気分だ。
最後に「写真を撮りましょう!」とステージをバックにポーズを撮っていたところ……いきなり暗転して、スクリーンに「KEIGO HAPPY BIRTHDAY!!!」の文字が。ステージにはケーキが登場し、ファンから祝福の声が上がった。一同で「HAPPY BAIRTHDAY」を歌う。KEIGOは驚きながらも「ありがとうございます。もう……ちょっと幸せです」と噛み締めるように伝える。ちなみに今年の目標は「肉が離れないようにすること」なんだそうだ(笑)。
「自分も今日から新しいスタートですけど、明日はFLOWが満15周年。アニメ縛りが終わってまた新しいスタートです。いつもだったらここで締めているんですが……先が決まっています」。
ファンの期待が高まるなか、8月29日に発売される予定のABCテレビドラマ「幸色のワンルーム」の主題歌「音色」が発売されることを改めてアナウンスし「どんな曲かは聴いてもらったほうが分かりやすいでしょ!」と初披露。エモーショナルなミディアムナンバーだが、FLOWらしいシンガロングパートも健在。
歌詞がスクリーンに浮かび、初見にも関わらずファンが合唱する。音源で早く聴きたくなったのは、私だけではないだろう。メンバーがバックステージに帰っていくと「GO!!! ~15th Anniversary ver.~」と共に、これまでのジャケットなどをまとめたエンディング映像がスクリーンに流れ、大団円──と思いきや、やはりここで終わらなかった。
エンディングが終わってスクリーンに映し出されたのは、バックステージの光景。ビールで乾杯をした後、メンバーが服を着こんで車に乗り込む。湾岸の景色やメンバーのアップが映るという、映画風の編集に客席からクスクスと笑い声が起きていたが、その笑い声が悲鳴のような歓喜の声に変わったのはその数秒後だった。車から降りたメンバーが到着した先は……日本武道館。
なんと来年1月30日(水)に約10年振り、二度目となる「FLOW LIVE BEST 2019 in 日本武道館 〜神祭り〜」を開催することが決定! 15周年を終え、16年目へのスタートを切ったFLOWがどんな景色を見せてくれるのか、今から楽しみだ。
[取材・文/逆井マリ カメラマン/柴田恵理]
●FLOWがデビュー満15周年を迎える7/2(月)、FLOWの全楽曲が各サブスクリプションサービスにて全世界配信開始!!!
いつでもどこでもFLOWの全楽曲をお楽しみいただけます!是非、チェックして下さい!
<各配信サイト>
▼LINE MUSICでは、FLOWの楽曲をLINE プロフィールのBGMに設定していただいた方の中から抽選で5名様に、8/29リリースのニューシングル「音色」の告知ポスターをプレゼントするキャンペーンも実施中!
詳細はこちら→http://music-mag.line.me/ja/archives/76141784.html
▼Spotifyでは「ゲームプレイしながら楽しみたい曲」をテーマにメンバーがセレクトしたプレイリストも公開!
詳細はこちら→ https://open.spotify.com/user/playstationtmmusicjapan/playlist/1sAxmBT66gZ1Ho9dw8DxSe?si=_eC9soWJSherb8bk2FWNMQ
ライブ情報
2019年1月30日(水)10年ぶりの日本武道館単独公演
15th Anniversary Final「FLOW LIVE BEST 2019 in 日本武道館 〜神祭り〜」開催決定!!!
[日程]2019年1月30日(水)
[会場]日本武道館
[時間]17:30 OPEN / 18:30 START
[チケット料金]
●アリーナ指定席 夢闘(ファイティングドリーマー)ノ神エリア ¥9,260(税込)※限定エリア
(武道館スペシャルタオル&FLOW直筆サイン入り特製神チケットホルダー付き)
●1Fスタンド指定席 夢闘(ファイティングドリーマー)ノ神エリア ¥9,260(税込)※限定エリア
(武道館スペシャルタオル&FLOW直筆サイン入り特製神チケットホルダー付き)
●指定席 ¥7,260(税込)(特製神チケットホルダー付き)
●指定席 ¥6,260(税込)
[チケット先行]
・FLOW OFFICIAL MEMBER 「26ers」最速チケット先行
受付期間:2018年 7月1日(日)19:00〜7月16日(月)23:59 [抽選]
受付URL:26ers WEBからご確認下さい。https://www.flow-26ers.jp/
※FLOW OFFICIAL MEMBER 「26ers」チケット先行受付が最速優先となります。
・オフィシャルサイト先行
受付期間:2018年 7月1日(日)19:00〜7月18日(水)23:59 [抽選]
受付URL:https://l-tike.com/st1/flow-budokan1
イープラス(PC・携帯共通)
[備考]4歳未満入場不可4歳以上要チケット
[お問合せ]ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00-19:00)
公式サイト