ルールー・アムール&キュアアムール役・声優 田村ゆかりさんインタビュー ーー 「まさか、こんなに「LOVE」がいっぱいの歌を歌うことになるなんて」【『HUGっと!プリキュア LIVE2018 ライブ・フォー・ユー!!』リレーインタビュー第5回】
いよいよ、1週間後の7月29日(日)に開催される「HUGっと!プリキュア LIVE2018 ライブ・フォー・ユー!!」
出演するプリキュアキャストの皆さんに登場して頂いてきたリレーインタビュー企画も、ついに最終回。ルールー・アムール&キュアアムール役の田村ゆかりさんに、お話を伺いました。
ソロアーティストとしてのライブ経験も豊富な田村さんが、初めての「プリキュアLIVE」に向けて、不安に思っていることとは?
ライブや楽曲のお話だけでなく、パートナーの愛崎えみるへの思いなど、『HUGっと!プリキュア』本編の内容についても、大いに語って頂きました。
自分たちが変身することになると、こんなにもわけが分からなくなる
──ルールーは、クライアス社の一員として登場しますが、野乃家での潜入生活などを経て、第20話ではキュアアムールに変身し、プリキュアの一員となりました。立ち位置の変化の激しいキャラクターですが、その都度、どのような意識でルールーを演じていたのでしょうか?
田村ゆかりさん(以下、田村):最初にクライアス社のアルバイトとして出てきた時は、台詞もあまり無くて。ルールーの絵は出ているけれど、喋ってはいないというシーンも多かったので、私はアフレコがお休みの回もけっこうあったんです。潜入してからは、多少……台詞も増えたのですが(笑)。
──では、登場した当初は「プリキュアの敵だ!」という意識は、あまり無かったのでしょうか?
田村:これは作品の中で描かれているわけでもないので、私の感覚でしかないのですが。上司から「プリキュアは敵だ」と言われているから、敵というポジションにいるだけみたいな感覚で。例えば、クライアス社の社長は、自分の思い描く世界を作るためにプリキュアと対立していると思うんですけれど。ルールー自身には、そういった目的が特に無い気がしたんです。クライアス社で作られたアンドロイドで、「アスパワワ(この世界にあふれている明日をつくる力。その結晶がそれぞれのプリキュアが持つ「ミライクリスタル」)」というものが悪いものだと言われたので、「それを無くしていこう」くらいの感覚だったと思うので。そんなに強く「私は敵だぞ」と意識することは無かったです。
野乃家に潜入していたところをパップルさん(CV:大原さやか。クライアス社の社員)に回収されて、記憶を消去された代わりに別の何かを入れられてロボットに乗っている時には、明確に「プリキュアを倒す!」という気持ちがあったんですけれど。それ以外は……。まあ、アルバイトですしね(笑)。
──そういえば、アルバイトでしたね(笑)。放送された第25話までの中で、特に印象深いエピソードやセリフなどを教えて下さい。
田村:やっぱり、えみるとの触れ合いが描かれている数々のエピソードでは、すごく(ルールーの)気持ちが動いていたと思います。えみるに起こっていることに対して、気持ちが動くこともあれば、自分のことで気持ちが動く事もありましたよね。プリキュアになってからも、えみると喧嘩のようになるところでは、相手のことを好きだからこそ、思ったように心が通わないことがもどかしくて憎いと思ったりとか。そういった、人として当たり前にある心の動きが、この数話でドドドっと来ました。とても目まぐるしい感覚はありましたけれど、とてもやりがいもありました。
──ルールーにとって、えみるとは、どのような存在だと思いますか?
田村:難しいんですよね。見た目はルールーの方が全然大人っぽいし、えみるは子供っぽいところもすごくあったりするんですけれど。なんとなく、親というか……(笑)。
──ルックスだけでは、まったく、そうは見えないけれど、納得です。
田村:もちろん、ルールーがえみるの親のような時もあるんですけれど。生まれたての雛が、初めて見た相手を親鳥だと思うように、絶対的な身内感を感じます。
──では、田村さんから見た、えみるの印象は?
田村:すごくしっかりした子だなって。考えていることが、もう大人と変わらないじゃないですか。もしかしたら、今どきの小学生は、みんなしっかりしているのかもしれないですけれど……。格好良いなと思います。
──ルールーは、第20話で初めてキュアアムールに変身しました。プリキュアに変身して戦うことは、田村さんご自身にとっても、特別な気持ちはありましたか?
田村:(第20話は)お当番の回でもあったので、ルールーもえみるも台詞がすごく多くて、目まぐるしかったですね。その回までは、(野乃はな役の引坂理絵さんら)3人が変身しているのを、後ろでボーッと見ていたんですけれど(笑)。いざ自分たちが変身することになると、「こんなにもわけが分からなくなるんだな」と思いました(笑)。
変身シーンは、アフレコの時点でもかなり絵が入っていて。しかも、すごく動いていたので、単純にどこで台詞を入れたら良いかが難しかったのもあるのですが、気恥ずかしさもあって……。
──どうして、気恥ずかしかったのですか?
田村:「私たちの初めての変身をみんなが見てる」という状況がすごく恥ずかしかったんです(笑)。普通にアフレコの一部なので、周りの方たちは絶対に何とも思ってなかったと思うんですけれど、ちょっと自意識過剰な感じになっちゃって(笑)。今は、もう慣れましたけどね。
家族にも仕事の話あんまりしないんだけど、お母さんに「プリキュアになったよ」ってラインしたら『見たよ。毎週見よるよ』って返ってきた。ちょ、なんかくすぐったい。。
— 田村ゆかり@2ndシングル8/15発売♡ (@yukari_tamura) 2018年6月17日
『プリキュア』のライブが開催されるということにびっくりしました。
──プリキュアを演じるだけでなく、キャラソンを歌ったり、ライブも開催されるということを知った時の感想を教えて下さい。
田村:それが、私、歌のことは全然知らなくって! ライブがあるということも知らなかったんです!
最初、えみると一緒に歌う挿入歌のレコーディングがあると聞いた時も「挿入歌があるんだ~」と少し意外だったし。そのレコーディングの現場で、音楽ディレクターさんから、2人は作品の中でアイドルみたいに歌ったりするんだよ、というお話を聞いた時も、「へえ~そうなんだ」と思っていた程度だったんです。
ライブがあることを知ったのも、(共演者と)世間話とかをしている時だったんです。急にライブの話題になって、「え? ライブって何?」って感じで。まあ、私は関係のないことなんだろうなって思って聞いてたら、「プリキュアはみんな出るやつだよ」と言われて、「え!?」って(笑)。だから、『プリキュア』のライブが開催されるということに、単純にびっくりしました。
──では、驚きを経て、今の心境はいかがですか?
田村:(インタビューの時点では)内容については何も知らないのですが、みんなと話していて「振り付けが大変そう」という噂を聞き、「えーー」と思ってます(笑)。正確な情報ではまったくないんですけれど。エンディング(前期エンディング『HUGっと!未来☆ドリーマー』)の3人のキャラクターのダンスを、私たちも踊るんじゃないかという憶測がキャスト陣の中で流れていて。「いやいやいや、まさかまさか……」という気持ちで、今、ドキドキしています(笑)。
作詞:ミズノゲンキ
作曲・編曲:睦月周平
歌:キュアエール(CV.引坂理絵)、キュアアンジュ(CV.本泉莉奈)、キュアエトワール(CV.小倉唯)
──では、各楽曲の印象や、レコーディングでのエピソードなどを教えて下さい。最初は、第18話のエンディングでも流れた『キミとともだち』について伺えますか。
田村:一番最初に録った曲です。えみるちゃん(田村奈央さん)が先に歌ってくれていたので、その歌も聴きながら歌いました。短い曲で、私は歌うパートもそんなに多くはなかったので、レコーディング自体はサクッと終わりました(笑)。
──この曲は、『プリキュア』には珍しい特殊エンディングの形で放送されたので、ファンの間でも大きな話題になりました。レコーディングの時から、そのことは聞いていたのですか?
田村:それも全然知らなくて、レコーディングの時は、挿入歌だと思っていたんです。台本を読んでも、エンディングになっていることは分からなかったのですが、アフレコスタジオでスタッフさんが「今回は特殊な形で……」と説明するのを聞いて、「はは~ん、エンディングだな」って(笑)。
放送を観たら、やっぱりエンディングで。すごく素敵な感じで終わっていて、良かったなって思いました。
M7:「キミとともだち」(18話挿入歌)
作詞:坪田 文
作曲:藤本記子(Nostalgic Orchestra)
編曲:福富雅之(Nostalgic Orchestra)
歌:愛崎えみる(CV:田村奈央)、ルール-アムール(CV:田村ゆかり)
後期ED『HUGっと!YELL FOR YOU』は、優しく応援してくれる感じの曲
──次は、第20話で初めて変身した後に流れた『大好き∞無限POWER』について、聞かせて下さい。
田村:ルールーとえみるの曲は、アッパーな曲が多いのですが、この曲もそうですよね。レコーディングは、アフレコがまだ全然進んでいない時期だったので、最初、どのくらい元気に歌って良いのかが分からなかったんです。ただ、ディレクターさんから、「ルールーのロボットぽい感じではなく、普通に元気な曲として歌って下さい」というお話があり、別人……ではないですけれど、(ルールーが)アイドルをやっているようなイメージで元気いっぱいに歌いました。
この回のアフレコで、最初にテストした後、「ここで曲が流れるんですよ」という感じで、映像に合わせて曲を流して下さったんです。変身のところからだったし、すごく良いところで流してもらえて、「熱いな~」と思いました。
──特に印象的なフレーズを教えて下さい。
田村:(マシェリと)「大好き!」「大好き!」と歌うところですね。タイトルにもある言葉ですし、「愛のプリキュア」なので。
M3:「大好き∞無限POWER」(20話 挿入歌)
作詞:こだまさおり
作曲・編曲:高田 暁
歌:キュアマシェリ(CV:田村奈央)、キュアアムール(CV:田村ゆかり)
──第24話の挿入歌『LOVE & LOVE』の印象などについても教えて下さい。
田村:この曲では、めちゃくちゃ「LOVE」を推してるんですよね。やっぱり、「愛のプリキュア」なので(笑)。それに、こういう前向きな曲は、すごく良いなって思います。
曲調的には、『大好き∞無限POWER』と同じ元気でロックっぽい曲だし、歌詞も同じテーマで作られていると思うですけれど。この曲の方が、より遊びのある曲だなって感じがします。
「LOVE & LOVE」
作詞:eNu
作曲・編曲:R・O・N
歌:愛崎えみる(CV:田村奈央)、 ルールー・アムール(CV:田村ゆかり)
──最初に登場した時のルールーのイメージから考えると、こんなにも前向きで愛がいっぱいの曲を歌うようになったことは、意外だったのでは?
田村:そうですね。オーディションを受けた時には、まさか、こんなに「LOVE」がいっぱいの歌を歌うことになるなんて、思いもしませんでした(笑)。でも、今、アフレコをしている回とかでは、すごく表情も豊かになっていて。もちろん、抑え目のところもあるんですけれど、普通に人間っぽい表情が多いので、変わったなって思います。
──この取材の時点では、まだ公開されていないのですが、第23話から放送されている後期エンディング『HUGっと!YELL FOR YOU』についても、お聞かせ下さい。
田村:前期のエンディングの元気いっぱいな感じとは違って、ちょっと切ないというか……でも前向きで。けっこう不思議なテンション感の曲。優しく応援してくれる感じの曲だなと思いました。
5人でパート分けされているので、歌う部分はそんなに多くはなかったんですけれど、掛け声みたいなものがけっこうたくさん入っていて。独特な感じもあって、覚えるのが難しかったです(笑)。
──この曲でも、ルールーのテンション感を意識して歌ったのですか?
田村:この曲よりも前に、前期エンディング(『HUGっと!未来☆ドリーマー』)の5人バージョン(『「HUGっと!プリキュア」ボーカルアルバム【パワフル♡エール】』に収録)をレコーディングした時には、ディレクターさんからの指示もあって、少しテンションを落とし気味に歌ったのですが。この曲のレコーディングでは、特に指示も無かったので、普通に可愛い方向で歌いました。
──前期エンディングのダンスは、かなり難易度が高そうでしたが、『HUGっと!YELL FOR YOU!』のダンスがどんなものになるのかも気になりますか?
田村:そ、そうですね……ダンスかあ……(笑)。
──昨年のプリキュアライブでは、キャストの皆さんでエンディングのダンスを踊っていました。
田村:そうらしいですね。今年どうなるのかは分からないですけれどでも、去年は去年ということで(笑)。
≪収録内容≫
1. HUGっと!YELL FOR YOU(後期エンディング主題歌)
2. LOVE & LOVE(第24話 挿入歌)
3. HUGっと!YELL FOR YOU(オリジナル・メロディ・カラオケ)
4. LOVE & LOVE(オリジナル・メロディ・カラオケ)
田村奈央さんからのメッセージと質問
───リレー連載第4回に登場して頂いた田村奈央さんからのメッセージを預かっているのですが。「ライブで、ゆかりんさんとデュエットをさせて頂くのを、とても楽しみにしているので、お手柔らかにお願いいたします。5人で一緒に楽しみたいなと思っています」とのことでした。お二人でのデュエットをステージで披露するのは、このライブが初めてですよね?
田村:初めてですね。具体的な内容などは、まだ何も聞いてないのですが、力を合わせて、頑張りたいです。
──そして、質問としては、「私は、予期せぬことが起こったり、言いたいことが上手く言葉にできなかったりすると、けっこうテンパってしまうんです。ゆかりんさんは、人生の中でテンパったことありますか? あったら教えて下さい」ということでした。
田村:人生の中でって、けっこう大きな話になってますね(笑)。それは、もちろんテンパったことはあります。というか、テンパったことのない人はいないですよね?
──田村さんは、どんな時にテンパりますか?
田村:テンパる時っていうのは、自分の思い描いていたとおりになってない時、じゃないですか? 想定していない状況になると、焦っちゃったりとかはありますね。
──例えば、ライブの最中に何かのアクシデントが起きてテンパった、みたいな経験はありますか?
田村:そういうこともあったとは思いますけれど……。ただ、ステージ上だと、もう、どうすることもできないので。テンパるというか、その時にやれることをやるしかないって感じになります。
──田村奈央さんは、アフレコ現場でよくテンパっていると、仰っていました。
田村:よくテンパっていますね(笑)。けっこう、テンパり屋さんだと思います。
想像以上にフォローやコメントをして頂けてテンパっておりました。改めてありがとうございますこれからは絵文字も活用してこ
— 田村奈央 (@tamunao10) 2018年6月15日
──その様子をニコニコしながら見守っている感じですか?
田村:はい。(ゲスト役のキャストに)「この子は、よくテンパるので大丈夫ですよ」と説明しています(笑)。
──いつもの光景だと(笑)。では、最後にメッセージを頂きたいのですが。この記事を読んで下さっている『HUGっと!プリキュア』ファンの皆さんへのメッセージと、リレー企画のアンカーとして、出演者の皆さんへのメッセージを、それぞれお願いします。
田村:ネットの投稿とかを見ていると、「このライブは、俺たちが参加して良いライブじゃないんだ」と思っているファンの方が多いみたいで。
──子供たちのためのライブだから、と思っている?
田村:そうなんですよね。でも、せっかく、参加してもらえるのだったら、遠慮がちにするのではなく。周りの迷惑にならない範囲でですけれど、楽しんで頂けた方が良いかなと思います。
もちろん、小さな子供たちのことを考えてあげようという優しい気持ちは、とてもありがたいんです。けれども、大人でも楽しめるイベントということもお伝えしておきたいです。
出演者のみんなには……みんな、どのくらい踊るのかな(笑)。私は、踊りが苦手過ぎて、それだけがすごく心配です。みんなで手を取り合う優しい世界で頑張りましょう(笑)。
いろんなプリキュアいるけど、愛のプリキュア
— 田村ゆかり@2ndシングル8/15発売♡ (@yukari_tamura) 2018年6月17日
アムールちゃんで関わらせていただけたの、なんか私らしくて嬉しいです。
[取材・文/丸本大輔]
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HUGっと!プリキュア LIVE2018 ライブ・フォー・ユー!! 公演概要
開催日:2018年7月29日(日)
開催場所:品川プリンス ステラボール
チケット料金:
前売り券・指定席 6,800円(税込)
前売り券・スタンディング 6,500円(税込)
前売り券・親子席ダブル(親1+子供1) 11,000円(税込)
前売り券・親子席トリプル(親2+子供1)or(親1+子供2) 17,500円(税込)
※お一人様、入場時ドリンク代500円(税込)が必要となります
※アルコール類の提供は予定しておりません
チケット一般発売:2018年7月7日(土)
開場/開演:
第1部:めっちゃジョイフル☆LIVE 開場:13:15/開演:14:00
第2部:めっちゃチアフル☆LIVE 開場:17:45/開演:18:30
※2回公演となります。それぞれチケットが必要です。
※4歳以上はチケットが必要になります。
出演者 :
引坂理絵、本泉莉奈、小倉唯、宮本佳那子、北川理恵、五條真由美 ほか
チケット先行予約について
5月23日(水)発売「HUGっと!プリキュア キャラクターシングル」(MJSS-09221 ¥1,500+税)に封入の先行予約抽選券に記載のシリアルコードによる応募抽選が最速となります。
### 注意事項
※出演者及び公演スケジュールは予告なく変更となる場合がございます。
※キャンセル・変更、公演中止以外の払い戻しは一切できません。
※営利目的によるチケットの購入、転売行為は固くお断りしております。
※車いすをご利用のお客様はチケット購入後、事前にマーベラス ユーザーサポートへご連絡ください。
親子席に関しまして
※お子様は公演日に6才以下の方が対象となります。
※入場時に、お子様の年齢を確認させて頂く場合がございますので、
保険証などの年齢確認ができる書類をご用意ください。
HUGっと!プリキュア LIVE2018 ライブ・フォー・ユー!! 公式
(C)ABC-A・東映アニメーション
(C)HUGっと!プリキュアLIVE製作委員会