声優
ドラマ『銀魂2』マダオ役・立木文彦インタビュー

ドラマ『銀魂2 世にも奇妙な銀魂ちゃん』マダオを演じる立木文彦さんにインタビュー! アニメと実写で同キャストは立木さんのみ! 衝撃と困惑の心境を聞いた!

実写映画第2弾の公開も行われた『銀魂』。空前の大ヒットの中、dTVのドラマ企画第2弾も配信中です。タイトルは『銀魂2 世にも奇妙な銀魂ちゃん』。なんとアニメでマダオこと長谷川泰三を演じている立木文彦さんが、ドラマでもマダオを演じることが決定しています!

『銀魂』でもアニメと実写で同じキャストが演じるのは今回が初。ドキドキの心境をお聞きしたく、ビジュアル撮影に挑む立木さんにインタビューを実施しました。

マダオの衣装を着た立木さんは、見るからにマダオそのもの……! しかし、心持ちは複雑だったようで……。

これはマダオ以外の何者でもない

──今回、オファーいただいたときはどう思いましたか?

立木:まずビックリしました(笑)。事の重大さを色々感じて、そしてすぐに浮かんだのが、自分が演じている役を僕が演じるということよりも、そのまま僕が出ちゃうという部分も反響ですね。

どうなんだろうなっていう。敵を今まで以上に作っちゃうんじゃないかなと感じていて(笑)。

お話をいただいたのは、すごく嬉しかったですね。だから、その時は本当にビックリでした。自分が役者をやってきた中でも、ある意味一つの珍事だと(笑)。本人が自ら出るというのは、全く新しいことだったので。これはもう、大コケするか大成功するかどっちかだなと。

でも、せっかくいただいたオファーだったので、勇気を出して乗ってみようという心境でした。

──やはり、オファーを受けるかどうか悩みましたか?

立木:ちょっとだけ悩みましたね。実写版の『銀魂』の予告などは以前から関わっていたので、もしかしたら、あの役(長谷川泰三)が出てきたら誰がやるんだろうなぁと注目はしていたんです。あの人が合いそうだなとか想像しながら。

もうお亡くなりになってしまいましたが、例えば大杉漣さんとか合うような気がしていましたね。大杉さんもメガネのイメージじゃないですか。

その中で自分にお声がかかったということは、そのまんま感を求められているんだろうなと。これはやるっきゃないと踏み出しました。

──そのままですもんね(笑)。

立木:これは誰も文句言えないですよね(笑)。

──確かに(笑)。台本を読んだ時の感想はどうでしたか?

立木:台本を読んだ時は相当笑いましたね。すごいなこの脚本っていう感じ。監督が脚本を書いたんですよね。僕のセリフ自体はそんなに多くなくて、出演シーンも3シーンなんですけど、その時点でファンの目線としても楽しめました。

『銀魂』をずっと今までやってきた立場の人間から観ても、すごく面白いですよ。

これが映像になるんだったらとても素敵なことだなと思ったし、そこに自分がいるのかと想像してしまいましたね。台本を見たら長谷川って書いてあるから、「俺か!?」みたいな(笑)。台本を見た時には、そういう驚きがありましたね。

──立木さんの出演シーンだけ観させていただいたんですけれども。

立木:えッ!? もう観れるんですか、いいなー!

──思った以上にマダオそのままでビックリしました。

立木:本当ですか! 良かったです。

──笑えました(笑)。

立木:台本を読んでいる段階でも笑えるんだから、これが出来上がって編集とか全部完成したら、よっぽどぶっ飛んで面白いんだろうなと思いましたね。

──しかも、今回は今着ていらっしゃる衣装とかも、まんまでしたよね。

立木:そうですね。衣装も同じですから。

──衣装に袖を通した時はどう思いましたか?

立木:やっぱり、別のスイッチが入りましたね。僕は長谷川のコスプレとかもちろんしたことないんですけど、長谷川を演じているときは、役になりきっている感じが強いんです。

完全に自分とオーバーラップしているところがあるので、これを着て本当に違和感がないし、より一層120%、200%、長谷川にハマったなという感じがしましたね。

最初はやっぱり、ビジュアルとしてマダオになれるのかなという心配はありましたけど。

カツラを被って、サングラスして、衣装を着て、そして声は俺だったらもう、これはマダオ以外の何者でもないんだなと、楽屋で鏡を見て自分自身で納得しましたね。

──なるほど。しかも、今回は一度アニメで演じたシーンをもう一度やることになったわけです。どういう感覚でしたか?

立木:けっこう前のことなので、忘れているぐらいだったんです。だから、自分の中では全く新しいものという感覚で受け取りましたね。ドラマになると、またアニメと違う面白さが出るんじゃないかな。

アニメのアフレコ中はもちろん魂を込めていますけど、その絵に合わせて声を当てているだけなので、まさか実際に自分の腕に歯ブラシをつけているのは想像できなかった(笑)。笑っちゃいけないようにするのが自分でも大変でした(笑)。

笑いそうになる環境なのに、小栗旬さんとかは役柄的にもムスっとしていて、さすがだなと思いましたね。最初からその雰囲気が撮影の現場で作られていたから、演じやすかったですよ。

しかも舞台とかでは普通にやる本読みとかをやらずに、いきなり撮影だったんですよ。世界観にドッと入るので躊躇なく。だから迷っている暇がないっていう感覚ですかね。

──それもすごい経験ですね。

立木:すごい経験させてもらいましたね。実際にアニメの中のものを、実写でも同じ人間がやるという。それはちょっと、なかなかできないですよね。そこに上手くフィックスできたことは良かったかなと思いますね。

もう『銀魂』ファンのみなさんが楽しんでくれることしか願わないですね。『銀魂』は、シリアスとギャグとが混在していて、やっぱり面白おかしく笑える、そういうエンターテイメントのような気がします。

他にもいろんな実写化した作品もあるけど、やっぱり『銀魂』は飛び抜けて突出している感じがします。なんでも行けるっていう、滑らない感じがしますね。

──今回小栗旬さんとかと共演してみましたけれども、お話とかはしましたか?

立木:小栗さんもやっぱり楽しそうでしたね。『銀魂』のことをよく知っているんで、マダオ役で撮影に入った時のあの反応は一生忘れられませんね(笑)。

──「本物が来た!?」みたいな(笑)。

立木:独特のリアクションでしたね。他の映画の出演者同士のリアクションには出ないようなリアクションでしたね。

──僕らが芸能人を見たみたいな感じですよね。

立木:それに近いかもしれないですね。「知っている人がいる!」みたいな(笑)。俺のことを知らなくても長谷川泰三のことは知っているわけですから。前から小栗さんとは面識はあったんですけどね。すごく良い現場でしたよ。

マダオくん、あなたとは一生離れられない

──マダオはいろんな意味でもファンのみなさんに愛されているキャラクターだと思います。立木さんはマダオというキャラクターに対してどう思っていますか?

立木:これはいろんなところでも言っているんですけど、今まではけっこう複雑な気持ちだったんですよ。今もそういうところはあるんですけど(笑)。長谷川は毎週毎週出てくるキャラクターでもないのに、すごく有名になっちゃって。何かある意味癒しになっている。

それはすごくありがたいことなんですけど、『銀魂』がここまでいろんな展開とか大きくならなければ、もしかしたら封印したい役だったかもしれない……(笑)。

──(笑)。

立木:初期の頃はそういう感覚がありましたね。元々が某有名な役から来ているので、それも含めて。同じ声の人が演じるっていうセルフパロディでもありますからね。

それができるのが『銀魂』の楽しさなんですけど、役としてはどうなんだろうっていう。『銀魂』に携わってからは役を常に見つめている人生(笑)。ずっとそうなんですよ。だから、時々消えてくれと思う時があったりとかね(笑)。もう出なくていいよと。

『銀魂』はもちろんあっていいし、あって欲しいんだけど、長谷川はどこかで野垂れ死にしたっていう風にして欲しいとかね(笑)。そういう思いが役に対して出るというのも、また珍しいですよね。毎回出なくていいよっていうね(笑)。

──自分が演じているキャラクターって、普通は自分の分身みたいになるわけですよね。

立木:普通だったらそうなんですよね。もっと愛が深まるというか、声は俺しかいないみたいな感覚になると思うんですけど、マダオに関しては……(笑)。そこはなぜかというと、自分がオーバーラップしているんですよ。

何か肩入れしているんでしょうね。気持ちが分かったりとかもするんですよね。長年やっていると、その次元まで来ちゃっている。決して『サザエさん』みたいなもんじゃないですけど、一応重要なキャラなんだけど、そういう風になっている。

自分自身としては、ずっと声優をやっていく上で、切っても切れない役なんだろうなっていう印象ですね。

ただひとつだけ言えるのは、他の作品でマダオっぽい役は、『銀魂』に出会ってから実はひとつも演じていないんですよ。だからものすごくオリジナリティ溢れてる。銀さんもそうだと思うんですよね。同じキャラクターがいないし、他の作品でも似たようなキャラが出ないんですよ。

──演出で「〇〇っぽい感じで」と言われることがありますが、マダオはなんですね。

立木:マダオのようにやってくださいっていうのはないんですよ。これはいいことだなと思います。

──やはり、唯一無二のキャラクター。

立木:そこは胸を張って、自信を持って提供できる役ですね。

──最後に、マダオ対して何か言いたいことがあればお願いします。

立木:もう少しちゃんとしろよと言いたいですね。どうなってんだお前は、今どこにいるんだと(笑)。なんでいつも神出鬼没な出方をしてくるんだと。まともに出てきたことがひとつもないという。

どこかのパーティー会場とかで、大企業の青年実業家になって出てきたりとか、そういうのがいっこもない。その辺が、もうちょっとちゃんとしてくれたらなぁとか。もっと立派な姿を一度だけでもいいから見せて欲しいなという。

だから、なるべくマダオくん、あなたと離れようとはしているんだけど、おそらく君とは一生離れられないよねっていうことですかね(笑)。

君が僕のことをどう思っているか分からないですけど、僕は君のことは好きだけど、複雑な気持ちでいつも見ているんだという。もっとちゃんとして欲しいということですかね!

[インタビュー/石橋悠 写真/相澤宏諒]

作品情報

■タイトル:dTVオリジナルドラマ「銀魂2 -世にも奇妙な銀魂ちゃん-」
■配信開始日:2018年8月18日(土)0時~
■配信話数:全3話(「眠れないアル篇」「土方禁煙篇」「いくつになっても歯医者はイヤ篇」)
■出演:
小栗旬・橋本環奈/柳楽優弥
吉沢亮 山本美月 矢本悠馬 戸塚純貴 立木文彦・中村勘九郎/堤真一
■脚本/監督:福田雄一
■原作:「銀魂」空知英秋(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
■主題歌:ENDRECHERI「one more purple funk… 硬命 katana-」(RAINBOW☆ENDLI9)
■エグゼクティブプロデューサー:上田徳浩(エイベックス通信放送)、小岩井宏悦(ワーナー・ブラザース映画)
■プロデューサー:内部健太郎(エイベックス通信放送)、松橋真三(プラスディー)、稗田晋(集英社)
■アソシエイトプロデューサー:平野宏治(プラスディー)、三條場一正(集英社)
■制作プロダクション:ワーナー・ブラザース映画・プラスディー
■製作著作:エイベックス通信放送

 


 
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