「まだまだ小さな星。でも輝くために生まれてきた」Run Girls, Run! 1st LIVE TOUR 止まってなんかいられないライブレポ
2018年10月28日、『Run Girls, Run!(以下、RGR)』が大阪・ESAKA MUSEで「Run Girls, Run! 1st LIVE TOUR 止まってなんかいられない」を開催した。
『avex × 81produce Wake Up, Girls!AUDITION 第3回アニソン・ヴォーカルオーディション』で選ばれた3人(林鼓子さん、森嶋優花さん、厚木那奈美さん)のお披露目から1年3ヶ月が経った。
2000人の応募者の中から選ばれしものの恍惚と不安。デビュー当時から完成度の高いパフォーマンスを発揮していた彼女たちの晴れ舞台がいよいよやってきたのだ。
本稿ではライブツアーの初演となった大阪・ESAKA MUSE昼公演の模様をレポートしたい。
3人で名付けた「止まってなんかいられない」というツアータイトルに相応しい、駆け抜ける彼女たちの瞬間を切り取ったような魅力が詰まったライブは、『カケル×カケル』からはじまった。
カケル×カケルと先輩たちの楽曲
開演時間となる15:30。大阪・ESAKA MUSEはオールスタンディングで『RGR』を迎えた。『カケル×カケル』のイントロが鳴り響く中、『RGR』のリーダー・森嶋優花さんはこう叫んだ。
「『Run Girls, Run!』1st LIVE TOUR」へようこそ!今日は楽しんでいきましょう!」
『カケル×カケル』は彼女たち3人のデビュー作品である『Wake Up, Girls!新章』で初披露された楽曲だ。ユニット名を象徴するように疾走感のあるギターサウンドが印象的なアレンジとなっている。会場全体に鳴り響く手拍子は、1stライブの1曲目とは思えない盛り上がりを見せた。
以下は『カケル×カケル』について彼女たちが語ったインタビュー記事になるが、今振り返ると考え深いものがある。
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『カケル×カケル』からバトンを引き継いだのは先輩たちの楽曲だ。『Wake Up, Girls!』のナンバーから『地下鉄ラビリンス』、『i☆Ris』から『Make it!』を披露。先輩ユニットのライブでも大きく盛り上がる人気曲ということもあり、オールスタンディングのオーディンエンスは大きく盛り上がりを見せる。
興奮冷めやらぬ中、MCを経てソロ曲のコーナーに突入する。森嶋さんはアップテンポなナンバー。厚木さんは和の雰囲気漂う楽曲。林さんは自身の歌唱力を存分に発揮するロックナンバーを選んできた。
アーティスト『RGR』の魅力を最大限に引き出す楽曲群
ライブが中盤に差し掛かると、『出張Run Girls, Radio!』のコーナーへ突入。歌とダンスだけでなく、トークでも楽しませる。1st LIVE TOURらしく『RGR』のさまざまな魅力の詰まった時間となった。
ライブでは世界初披露いや、宇宙初披露となる『秋いろツイード』、『サクラジェラート』を連続で歌い上げた。
『RGR』はこれまでリリースしたシングル全てがアニメタイップとなっている。つまり、作品の世界観にマッチした楽曲が中軸にあるため、デビューシングル以降、常に新しい挑戦を続けてきたとも言える。
これは個人的な意見になってしまうが、カップリングのナンバーに「アーティスト・Run Girls, Run!」の個性が詰まっていると感じていた。
オリエンタルな雰囲気漂うアレンジ。EDMサウンドに乗る3人の歌声は非常に心地よいのだ。
また、『サクラジェラート』の振り付けは厚木さんが担当したという。
「もっちーの可愛さやはやまるのピュアさが伝わる振りになるよう頑張りました!」
アーティスト『RGR』の魅力を堪能した後に流れたイントロは、一瞬で熱気と興奮の坩堝にと化した。
TVアニメ「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」OPテーマ『スライドライド』。『RGR』の記念すべきデビューシングルだ。以前の取材でもメンバー3人が「早くライブで披露したい」と語っていた楽曲である。
そして、TVアニメ『ガーリー・エアフォース』主題歌『I'veサウンド』×『RGR』の新曲『Break the Blue!!』でESAKA MUSEのテンションは最高潮に近づいていく。
ライブで皆の声が聞こえてくるのが今から楽しみになりました。
直近に行ったインタビューで彼女たちの最新曲『Go! Up! スターダム!』について、森嶋さんはこう語っていた。
森嶋優花さん(以下、森嶋):(笑)。『Go! Up! スターダム!』は初めて聴いた時から早くライブで歌いたいって思いました。
厚木記者・林:おぉ!
森嶋:なぜかというと、『Go! Up! スターダム!』は歌い出しのパートから「Go! Up! 」って掛け声があるんですよ。お客さんと一緒に声を出して盛り上がれるなって。ライブで皆の声が聞こえてくるのが今から楽しみになりました。
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彼女たちの願いが叶った瞬間。会場全体から「Go! Up! 」の叫び声が響く。その光景がとても美しかった。
林鼓子さんの歌に感じた可能性
以前から『RGR』の中でも歌唱力に定評があった林さん。ライブ全体を通して、その歌唱力を存分に発揮した。3人という少数精鋭のユニットを歌語えで引っ張る。最年少歌姫の歌声は最後まで変わることなく、まっすぐで素直で力強いものであった。
ライブを振り返ったときに、『RGR』の歌はCDよりもライブの方がいいと感じたのは、彼女の力が大きいと思う。ビブラートよりもシャくりを中心にした歌唱法は心に胸にガツンと来る。また、彼女の歌を聴きたいと感じさせるパフォーマンスだった。
森嶋優花さんの可愛らしさに魅入られるファンが多数
ステージで目を引く可愛らしさと言えば、『RGR』の中では森嶋優花さんの専売特許だろう。コロコロと変わる表情と仕草、目線の動き。その全てに天性の可愛らしさを感じてやまない。自身で可愛いアピールをしなくなればもっと、素敵な大人の女性になれる気がするのだが(笑)。
厚木那奈美さんの魅力はギャップである
この日もダンスでその魅力を発揮していた。ステージ上の厚木さんを見ていると多くのファンにレスしていることも分かる。おっとりとしている雰囲気。キレキレのダンス。ファンをしっかりと見る、細かな所作。ファンを大切にする丁寧さがライブを通じて感じた厚木さんの魅力だ。何度もライブ中に度々、「緊張した」と語っていたが、MCでもメンバーを引っ張るなど新しい魅力を披露していた。
まだまだ止まらない
会場全体に鳴り響く『Run Girls, Run!』のコールは先輩である『Wake Up, Girls!』と同じリズムで行われた。初ライブということで、アンコールもどう巻き起こるのか?と考えていたが、最高の形で会場に集まったファンは気持ちを届けていた。
アンコールでもう一度"走り始めた楽曲"「カケル×カケル」を披露し、大阪・ESAKA MUSEでの昼公演は大盛況の内に幕を閉じた。同公演と夜公演の間には抽選によるサイン会も実施するなど、まさに「止まってなんかいられない」という彼女たちの気概を感じさせる1日となった。
これから仙台、東京とライブツアーは続く。止まらない覚悟をもった3人が走るマラソンは始まったばかりだ。これからも彼女たちの挑戦に伴走していきたいと思う。
[文・川野優希]
Run Girls, Run!公式HP
Run Girls, Run!公式Twitter
Run Girls, Run!公式ブログ
リリース情報
「Go! Up! スターダム!」
アーティスト:Run Girls, Run!
発売日: 2019年10月31日(水)
▼CD+DVD
価格 :1,944円(税込)
▼CD
価格:1,296円(税込)
<CD収録内容>
1: Go! Up! スターダム! (表題曲)
作詞:藤林聖子
作曲:瀬尾祥太郎(MONACA)
編曲:広川恵一(MONACA)、瀬尾祥太郎(MONACA)
2:秋色ツイード(カップリング曲) 作詞:只野菜摘
作曲・編曲:石濱 翔(MONACA)
3:Go! Up! スターダム!instrumental
4:秋色ツイード(カップリング曲) instrumental 全2曲4ヴァージョン収録予定
<DVD収録内容>
Go! Up! スターダム!Music Video