声優
【連載第1回】『オルサガ』ルギス役・乃村健次さんインタビュー

【連載第1回】人気アプリ『オルタンシア・サーガ-蒼の騎士団-』も遂にクライマックスへ! ルギス役の乃村健次さんが語ってくれたアプリのおもしろさと第3部の注目ポイントは?

700年以上平和を維持していたオルタンシア王国に突如、起こった戦乱。プレーヤーは強大な敵と戦いながら渦巻く様々な因縁や策謀を乗り越え、真実と結末を目指す戦記RPG『オルタンシア・サーガ-蒼の騎士団-(以下、オルサガ)』。
セガから2015年より配信されてきた人気アプリも遂にメインストーリーのラストにあたる第3部終章に突入。現在、終章前編のストーリーが配信され、あとは後編の配信を待つばかり。

そんなクライマックス直前で絶賛話題沸騰中の『オルタンシア・サーガ-蒼の騎士団-』のキャストに当サイトが独占インタビュー!

第1弾の今回は今回はルギス・シウバ・マルク役を演じ、公式生放送『オルタンシア国営放送』への出演やいちプレーヤーとしても奮戦中の声優・乃村健次さんが全プレーヤーを涙させた第2部を振り返りつつ、『オルサガ』の魅力や楽しみ方、第3部の注目ポイント、先日発表された新たなストーリーへの期待などについてたっぷり語っていただきました!

※インタビューは、第3部終章前編までのストーリー内容について大きくネタバレを含んでおりますので、ご了承いただいたうえでお読みください。

プレイをし始めたきっかけは『国営放送』での悔しさから!?

――2015年4月のサービススタートから約3年半が経過しましたが、ここまで『オルサガ』に関わってきた感想は?

ルギス役 乃村健次さん(以下、乃村):一番最初に収録した時、人狼で始まり、あまりルギスとしてはしゃべっていなくて、「このサービスが続けば先があります」と言われたのが印象的で(笑)。それから約3年半関わらせていただいて思うのは『オルサガ』はストーリーがいいなと。演者としてもいちプレーヤーとしてもそう思います。

▲ルギス

▲ルギス

――ではプレーヤーとしての感想もお聞かせください。

乃村:『オルサガ』をプレイし始めたきっかけは『オルタンシア国営放送』への出演でした。ルギスが出ているシーンはわかるけど、それ以外のストーリーをわかっていなかったため、何もしゃべれなくて。それが悔しくてやり込むようになりました(笑)。リアルタイムでみんなと一緒に戦っていると充実感もあるけど、プレッシャーもあったりします。始めた当時は団長ではなかったので、気楽にやれたけど、今は団長なので義務感が強くなって。団長が出ないと他の団員もやらないんですよね。『オルサガ』が盛り上がればいいなと思って、ずっとプレイしてるんです。ヘビーユーザーの方には勝てませんけど、できる限り頑張ってます。

ガチ勢も気楽派も楽しめるゲーム。初心者に大切なのはわからないことは素直に聞くこと

――ということは、相手が乃村さんだと知らずにプレーされている方も多いのでは?

乃村:はい、僕がそんなに強くない団にいることは『国営放送』を視聴されている皆さんは知っていると思うので。でも上を目指さなければ気楽にやれるんですよね。いろいろなアイテムももらえるし、ストーリーも楽しめますから。

――ゲームアプリ初心者の人でも大丈夫ですね。

乃村:ついていけなくなったり、嫌なことがあると何も言わずに離れていきますが、遠慮せずに「わからないので教えてください」と言ってくれればと思います。周りがフォローしてくれるし、「口ベタだから」という人もただ文字を打ち込むだけなので(笑)。僕も皆さんに教えてもらって、覚えていったので。先におもしろいことが待っているのに、離れてしまうのはもったないし、『オルサガ』仲間としても寂しいですから。

最初は憎しみを前面に出して演じたルギスも様々な事情が明らかに。ルギスの話が多い外伝がお気に入り

――演じるルギスの第一印象と、お話が進むにつれて感じた印象の変化はありましたか?

乃村:最初は人狼だし、悪役なのかなと。実際、憎しみを持ってオルタンシア国王に向かっていくシーンでは、「恨んではいるから憎しみは出してほしい」というディレクションもありました。でもストーリーが進んでいくとルギスは小国であるカメリアを守らなければいけないという想いや悲しい過去と宿命があったため、いろいろなことを深く考えていたこともわかってきて。

――若き日のレオンやフェルナンドとのエピソードでは優しくて、友情に厚い様子も描かれていたので、根っからの悪人ではないこともわかりました。

乃村:あの3人がなぜあんなに仲がいいのかも、もうちょっと見てみたい気がします。3人が知り合ったきっかけとか。ちなみに外伝ではルギスの話が結構出てくるので、そこが楽しくて(笑)。

自分とルギスが似ているのはおちゃめなところ?

――ルギスについて過去や真実が少しずつ明らかになっていくことで、演じ方が難しくなったことは?

乃村:むしろわかればわかるほど、演じるのが楽になった気がします。最初はわからないまま手探りで演じていたけど、ルギスが今何を思って、このセリフをしゃべっているのかわかるようになってから自由にやれるようになってきました。

――ちなみにご自身と似ているところはありますか?

乃村:おちゃめなところかな(笑)。バルカスをイジりつつも認めていたりしますが、僕も仲良くなった人はイジりたくなっちゃうんです。引っ込み思案な人もイジることで目立つし、覚えられたり、気に入られていくので。もちろん嫌がる人にはしませんけど。みんな、楽しくいられたらいいなと思っているところは一緒なのかなと。

――『国営放送』のために必死にプレイしたり、騎士団戦で団長を務めるリーダーシップは似ているのでは?

乃村:そうかもしれませんね。まじめにゲームをやってます。あと似ているとすれば、戦乱になる前のフェルナンド達と和気あいあいとしていた若い頃のルギスですね。国王にいじめられて苦悩した後ではなく(笑)。

ルギスの壮絶かつ感動的な最期が印象的な第2部。恋の三角関係など緊張と緩和のバランスも絶妙

――第1~2部を振り返ってみると、第2部はルギスがメインのお話だったように思えました。

乃村:最後に主人公と戦い、自分の力を渡して、すべてを託すように死んでいきましたが、たぶん本望だったんじゃないかなと。もちろん自分の力で何とかしたかったと思うけど、様々な出来事があって、黒騎士ディディエとの交戦でボロボロになりながらも主人公と戦って。戦士としても男としても潔かったと思います。

ルギスの娘のテレジアも、実は主人公の妹で、死産してしまった娘の代わりに育ててきて。そのテレジアもルギスと主人公との間で揺れてと、すごいストーリーですよね。このゲームは騎士団戦がメインかもしれないけど、ストーリーが好きでやっている人が多いのもわかる気がします。

――壮大な大河ロマンで、外画の大作映画みたいですよね。

乃村:そうだと思います。実際にストーリーに泣いたという人も多いし、僕も何度か泣きそうになったし。だからアニメにならないんですか? という声が結構上がっているんでしょうね。僕も見てみたいです。

――第1部で、主人公とマリユス、ノンノリアの恋の三角関係っぽい展開から急展開で。

乃村:途中からガチな方向にいきましたよね。でもシリアスでギスギスした雰囲気の時に、ふんわりとラブコメっぽいシーンが出てくるのがうまいと思います。ずっと戦闘中だったり、緊張しっぱなしだと疲れちゃうから(笑)。

衝撃的だったルギスがバルトハウザーを殺してしまったシーン

――第1~2部で印象に残るエピソードを挙げていただけますか?

乃村:ルギス的にはバルトハウザーを殺してしまったエピソードですね。あの時のイラストのルギスの驚きの表情も衝撃的で。尊敬している人物であり、過去に助けてもらったエピソードもあったので、すごく後悔していると思います。

ルギス以外のエピソードだと主人公が死んだのに生き返ったところですね。主人公がまず死んだことに驚いたし、「これからどうなるんだ?」と思ったら、すぐに何事もなく生き返ってきて。あのエピソードが大きな転機だったと思うので、とても印象に残っています。

――ルギス以外のお気に入りキャラは?

乃村:他に僕が演じている、伝説の海賊シウバや傭兵のマルク……と言いたいところですが、最近出てきたキャラで好きなのは大塚芳忠さんが演じている魔導元帥のアルマースですね。こいつは食えないおっさんですよね。実はこういう何を考えているのかわからないおじさんが大好きで(笑)。

▲アルマース

▲アルマース

乃村さんが最強だと思うキャラは? そして演じてみたいキャラとは?

――この『オルサガ』の中で最強だなと思うキャラは?

乃村:僕はルギスだと思ってます。騎士団戦で使うという前提で考えなければ、ルギスだと思いたい。でもマリユスかな(笑)。能力的にもまだ発動してないし、周りも覚醒するのを恐れているくらいなので。

――ルギス以外で演じてみたいと思ったキャラは?

乃村:帝国軍総司令のマフムードですね。まったく折れずに自分の信念を貫き突き進んで。昔はそういう人が多かったように思います。折れないのはカッコイイですよね。食えないオヤジも好きだけど、折れないオヤジもいいですね。男のユーザーの心をくすぐるオヤジ達が出てくるんですよね。

▲マハムード

▲マハムード

強大なダーイラ帝国に対抗する主人公達。気になることばかりの第3部

――『オルサガ』は現在、第3部ですが、プレイされている今の感想は?

乃村:お話がおもしろいからみんなストーリーを進めちゃうので、次のストーリーの配信待ちの状態です。
皇帝と相まみえるので今後どうなっていくのかな? とか、もし皇帝が聖遺物を全部集めてしまったら太刀打ちできるのか? とか、アーデルハイドが完全覚醒したらどうなっちゃうの? とか、八英雄の動向など気になることばかりです。あとクーは消えたけど、また出てくるのかな? たぶん出てきそうな気がする(笑)。

――オルタンシア王国と戦っていた北方諸国が分裂したり、共闘したりとかなり複雑な情勢にもなってきました。

乃村:でもダーイラ帝国が突出してきたことで、一強を倒そうと各国が集結してきて、逆にわかりやすくなったかなと。本人の意識を持ちながら肉体という器替えをしている皇帝というのもすごいですよね。不死者でもないのに…それも謎です。そして一番気になるのはあと1回の更新で本当に終わるのか? これはみんな思っていることじゃないかな。期待してます。

終章後の新たなストーリー制作の発表に期待感大! 個人的に過去のお話希望!!

――終章後編の配信後についても「新たなストーリーも制作中」と発表されていますが、今後の新しいストーリーに期待する部分はありますか?

乃村:まだ終章の後編の配信前なのにこんな発表があって、うれしいけれど、どうなっちゃうのかな? という想いがあります。このメインストーリーが終わっても、また新たな驚きや衝撃があったり、これまでのように素晴らしく、魅力的かつその先が気になるようなストーリーを提供してもらえたらいいなと、いちプレーヤーとしても楽しみにしてます。
個人的にはメインストーリーの過去のお話だったらいいなあ。メインストーリーの過去のお話はまだそれほど出ていないので、みんなも気になるところだと思います。

――第2部で死んでしまったルギスですが、今度はこんな未来を見てみたい、演じてみたいと思うことは?

乃村:元々、ルギスはカメリアにいて、隣国とは仲良くしたいけど、征服されるのは困るから同盟を組んでいたわけで。きっと平和を目指していたんだと思うんです。黒騎士ディディエとバルデブロン教皇の策略によって、国王を討ち、戦乱を招いてしまったわけですけど。今度は主人公パーティ側にいられたらいいなと思ったりします(笑)。

乃村さんが今、やってみたい新しいことは?

――『オルサガ』の新たなストーリーも待ち遠しいですが、乃村さん自身が今後やってみたい新しいことは何かありますか?

乃村:海外旅行かな。今まで一度も行ったことがないんです。遺跡系が好きなので、遺跡巡りをしたいなと思った時期もありましたが、乗り継ぎが意外に大変だったり、言葉がわからないことに尻込みして。でも今日、中国人の方にアプリを介して道を尋ねられて。「わからないんです」と答えたらそれがすぐ中国語に変換されて。「これはすごい!」と驚きました。そのアプリがあれば、不安なく海外旅行に行けそうです(笑)

――ではパスポートもまだ作ったことがないんですね。

乃村:それがあるんです。作ったのに行かないという(笑)。世界に出る前に、まず日本を制覇しないと。まだ北海道と沖縄に行っていないのでそこから攻めたいと思います。

「大したことない」と思われたくないと毎回、本気の『国営放送』。ゲームスタッフへの要望は?

――生放送で『オルタンシア国営放送』という番組も配信されていますが、こちらにも結構出演されていますね。

乃村:ぷちナイトオブゴールドというコーナーがあって最初はマジでやっていたけど、スキルの発動でガラっと展開も結果も変わってしまうので、最近は楽しんでやっています。でもみんな、「そう言いながらも悔しいんでしょ?」とあおってくるんですよ。確かに、視聴者の皆さんから「大したことないじゃん」と思われるのはダメだし、「やっているクセにあまりわかってないじゃん」と思われるのも嫌ではあります(笑)。かなり考えているんです。複数のパターンも想定してるし。だから負けると「ダメだ、俺は」とガックリきます。

――キャストの方がそこまで本気でプレイされているとゲームのスタッフの皆さんもうれしいと思います。

乃村:ただおもしろいからやっているだけなんですけどね。だけど、イベントの連続はやめてほしいんです(笑)。時間がかかるやつの後、記憶マラソンとか収集系があるとツライので、間に軽いやつを挟んでくれるとうれしいです。「このイベントあきらめます」というのがエールで回ってきたりするし、僕も『国営放送』でその事を言ったりしています(笑)。

――その声が届いているといいですね。

乃村:きっと届いていると思います。実際、きついルーティンものが減ったような気がします(笑)。

――すごいです! 乃村さんのおかげですね。

乃村:いやいや。スタッフの皆さんもやっているからわかるんじゃないですか? 例えば記憶がないと4突までいけないとか。記憶石が120必要だと「100にしてくんないかなあ」と思ったり。まあ、みんなせっせと欠片を貯めていますが……すいません。マジで言い過ぎました(笑)。
(スタッフ:いえいえ。それだけプレイしていただいて、しかも貴重なご意見もありがとうございます)

ストーリー・キャラが魅力的! 便利でうれしい4倍速

――改めて『オルタンシア・サーガ』に感じる魅力とは?

乃村:やっぱりストーリーですね。キャラも400以上いるのにどれも個性的で、絵もきれいですよね。戦闘でSD化するかわいいキャラを見ていると優しいゲームなのかなと思いがちだけど全然ガチで。強くなっていくためには騎士団戦などでの戦略も必要だし、キャラの選択や育て方も重要で、「最初から知っていればよかった」と後悔することも多くて。
でもAP消費のためにオートプレイにもできるし、最近は時間短縮のためのスキップや4倍速にもできるようになって。また遠属性使えないなと思っていたら、新しく使えるスキルが発生できるシートを用意してくれたりと、いろいろなキャラを捨てないように考えてくれているんじゃないでしょうか。誰でもできるようにハードルが低くなったと思うし、ずっとプレイしている方も喜んでいると思います。

――なるほど。初心者でもプレイしやすい環境に進化しているわけですね。

乃村:そうですね。わからなくなった時には教えてくれる人が必ずいるので。教えたくてしょうがない人が僕の周りの声優さんにもいるし(笑)。あと意外に学生さんよりも社会人の方のほうが多くやっている気がします。

終章を最後までプレイしつつ、新たなストーリーを待ちましょう! 初めましての方も仲間の助けを借りて楽しんでください!

――では皆さんへメッセージをお願いします。

乃村:この第3部の終章でメインストーリーもいよいよ終わるということで、ここまでプレイされてきた皆さんには労いと感謝の言葉をかけたいです。新たなストーリーがあると発表したということはきっとおもしろいことが待っているはずです。「絶対に期待を裏切らないぜ」と僕も信じているので、終章をプレイしながら楽しみに待ちましょう。
 そしてこの記事で興味を持ってくださった方にはまずやってみてほしいです。始めるとわからないこともきっと出てくると思うけど、あきらめずに。どこかの団に入れば誰か必ず教えてくれる人がいるし、コメントを書くだけでいいので遠慮せずに質問して。何ならうちの団へ(笑)。そしてプレイし続ければ、ストーリーのおもしろさに引き込まれると思います。濃いキャラや人間くさいキャラばかりで、じーんとする過去の持ち主から「こいつはバカなのか?」というキャラまでいろいろいます。キャラ変するのもアリです(笑)。そしてさあ、あなたも『オルサガ』の世界へ。そしてURを手に入れましょう! 

[取材・文/永井和幸 、撮影/相澤宏諒]

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『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』とは

『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』は、「オルタンシア王国」と「カメリア国」との戦乱の中で、様々な運命に翻弄される騎士達のストーリーが描かれた、歴史を紐解く戦記RPGです。プレイヤーはオルタンシア王国の若き領主となり、戦乱の中の様々な出会いを通して、オルタンシアの隠された真実を明らかにしていきます。多様な視点で描かれる壮大なストーリーはもちろん、画面上のレーンのパネルを奪い合う新感覚のバトルや、騎士達の戦乱を再現した大規模戦闘も楽しめます。

【作品概要】
名称:オルタンシア・サーガ-蒼の騎士団-
ジャンル:戦記RPG
配信開始:iOS/Android配信中
価格:基本無料(アイテム課金あり)
メーカー:セガゲームス
ダウンロード:
App Store
Google Play

『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』公式サイト
『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』公式Twitter(@Hortensia_PR)

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