『劇場版ウルトラマンR/B(ルーブ) セレクト!絆のクリスタル』ウルトラマントレギア役・内田雄馬さんインタビュー|またトレギアを演じられたら
昨年末までTV放送されていた『ウルトラマンR/B(ルーブ)』が劇場版となり、3月8日より全国公開中!
本作はTVシリーズの続編で、ルーブの活躍で怪獣がいなくなった1年後、兄のカツミ、弟のイサミなど進路について悩んでいる時、謎のウルトラマントレギアが現れ、街にまた大きな危機が訪れる物語です。
前シリーズの『ウルトラマンジード』と、新たなウルトラマン達が登場することも注目です!
今回、新たなウルトラマンの1人、トレギアの声を演じるのは内田雄馬さん。ウルトラシリーズで声を担当するのは初めてという内田さんに本作の見どころとトレギアの魅力について語っていただきました。
子供の頃憧れたウルトラマンを演じられて感動!
――ウルトラシリーズはご覧になったことはありますか?
ウルトラマントレギア役・内田雄馬さん(以下、内田):子供の頃、『ウルトラマンティガ』や『ウルトラマンダイナ』などを見ていました。
――そのウルトラシリーズに声の出演という形で参加することが決まった時の感想は?
内田:ウルトラマンは子供の頃の夢や憧れの存在だったので、まさか自分がウルトラマンの声をやらせていただけるなんて想像もできなくて。だからうれしかったし、感動しました。
――本作は昨年末まで放送されていた『ウルトラマンR/B』の劇場版ですが、『R/B』という作品についての印象は?
内田:『R/B』は明るいテイストでコメディ的な要素があったり、テンポ感があって楽しく見られる作品だなと思いました。
でも僕が演じるトレギアはダークさがあったり、異質なキャラクターなので、どうなるのかな? と台本を読んだ時からワクワクしてました。
――『R/B』は兄弟のウルトラマンのW主役であり、アットホームな雰囲気なのもシリーズ通して珍しいですよね。
内田:そうですね。更に今回、前シリーズのウルトラマンが沢山出てきて共闘するのも新鮮でした。前シリーズの『ウルトラマンジード』が登場したり。そしてチームで戦う姿はカッコいいなと思いました。
――演じるトレギアは新登場のウルトラマンですが、ポスターなどを見ても存在感がありますよね。
内田:強そうですよね。そして映画を見ていても、何を考えているのかわからない不気味さや怖さがあって、きっとみんなにとって嫌なことや良くないことをしそうだな~という雰囲気を感じました。
実際、正義の味方であるカツミやイサミ兄弟にとっては間違いなく敵対する行動はしているけど、「本当に悪なのだろうか?」と迷わせたり。ファミリー感のある『R/B』だからこそ、より際立つ異質な存在感があるんじゃないかなと思います。
――カツミやイサミに問いかけたり、動きがピエロのようなオーバーかつ不思議なアクションも印象深かったです。
内田:そういう不可解な仕草などからカツミが助けに行く時にもしかしたらトレギアが助けてくれるかも、と皆さんが頭の中でいろいろな想像をしてくれたらいいなと思いながら僕も演じていました。
悪役っぽく演じず、相手の心を揺らすシーンは楽しかった
――収録の時はどんなディレクションがあったのでしょうか?
内田:収録前に見る資料映像にガイド用の音声が既に入っていて、その声が悪役然とした感じだったのですが、僕が台本を読んだ時にはあまり悪役っぽくしないほうがいいんじゃないかと考えていたので、収録当日に「このガイドの方のお芝居を汲んでやったほうがいいですか?」とお聞きしたら「あまり気にしないでください」と。
そして彼は善悪ではなく、おのれの正義のために行動しているだけなので「ただの悪者にしないでください」というディレクションをいただきました。
登場シーンでは明らかにヤバそうなヤツだなという感じはありますが(笑)、カツミの悩みを指摘するシーンでもそれの指摘自体は間違っていなくて、僕の想像では、カツミの心を揺さぶった時点である程度目的は達成できているのかなと思っています。言葉巧みに相手の心理を動かそうとするのが演じていても楽しかったです。
――最初の余裕ある感じから焦ったり、驚くシーンなども見られて、感情の変化もあると。
内田:彼の中ではひっ迫感はそんなになかったのかなと思います。ウルトラマンという存在にトレギア自身も疑問を感じている様子が感じられますが、あくまで兄弟を試していたのかなと。
――ウルトラマンといえばバトルも魅力ですが、演じる側からすれば消耗が激しそうですね。
内田:すごくカロリーを消費しました(笑)。僕は特撮作品に声をあてること自体、それほど多くなくて。
またウルトラマンは巨大なので、大きなものに対してどう動きを付けようかと悩みましたが、実際は想像以上にスピーディに描かれていたので、重厚感よりも相手とのやり取りに集中して入り込めました。
――息遣いなどリアルな演技だったのでよりバトルにのめり込めました。ここで内田さんが感じるトレギアの魅力とは?
内田:底が見えないところが作中では重要なところなのかなと思います。彼本人は善でも悪でもなく、でも見ている側には悪に見える。「その理由って何なんだろう?」って皆さんが思ってくれたら、トレギア的には「術中にハマったね」という感じです(笑)。
そして最後まで見ていただくと底知れなさがより強く印象付けられると思います。
見どころは前シリーズ『ジード』の登場と『R/B』の終着点、そしてトレギアの今後
――今作の見どころは前シリーズ『ジード』と新たなウルトランマンの登場かなと。
内田:過去にも別の作品のウルトラマンが登場することは何度もありましたが、『ジード』と、新たなウルトラマン、グルーブやグリージョが今回登場します。どんな登場の仕方をするのかはご覧になってからのお楽しみです。
平成最後の時代に、新しいキャラとしてトレギアが出てきて、今後のウルトラマンの新しい軸になっていくのかなって。そうだったらおもしろいなと思うし、楽しみです。あくまで僕の想像なんですけど(笑)。
――『R/B』はこれまでのウルトラマンのエレメンツを使用して戦うことができるため、今回も歴戦のウルトラマン達が見られたのも個人的にワクワクしました。
内田:そういう意味では大人から子供まで楽しめる作品になっていると思います。『R/B』ファンの方には「湊兄弟、最後の戦い」のキャッチコピーのように、物語の一つの終着点が見られるし、ミステリアスなトレギアにも思考を巡らしてくれたら嬉しいです。
また過去のウルトラマンシリーズを思い出しながら見るのも良いと思います。あと絶対、会場が明るくなるまでは席を立たずに見てください。何かありますからとだけお伝えしておきます(笑)。
――最後に皆さんへメッセージをお願いします。
内田:『R/B』ファンの方にとっては最後にトレギアが心を乱しに来て、ヤキモキされると思いますが、とても素敵な作品になったと思います。
家族の絆や友情の大切さを再度認識できるものになると思いますので、ぜひご家族やお友達同士で見てほしいです。今回初めて『R/B』をご覧になる方は映画の後、TVシリーズをBDなどでご覧になっていただけたらうれしいです。
平成は間もなく終わりますが、ここから繋がっていく物語もあるという想いで皆さんに楽しんでいただけたらと思います。『R/B』の結末に注目して見るのもいいし、今後のウルトラマンシリーズの未来に想いを馳せて楽しんでもらうのもいいかなと思っています。
僕もまたトレギアを演じられたらと願っています。
[取材・文・写真/永井和幸]
作品情報
『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』
3月8日(金)より全国ロードショー
配給:松竹メディア事業部
湊兄妹、最後の戦いー
イントロダクション
平和が戻った綾香市に、怪獣が一年ぶりに出現! 迎え撃つのはウルトラマンロッソ=湊カツミ、ウルトラマンブル=湊イサミの兄弟と、別の次元からやって来たウルトラマンジード=朝倉リクだ!
しかし、謎の存在・ウルトラマントレギアが、カツミの心に問いかける。
「君はウルトラマンか? 湊カツミか?」
未来への希望と、かけがえのない家族の絆。いま、新たに誕生する“ウルトラマングルーブ”とは何か――!?
ストーリー
湊家が暮らす「綾香市」に怪獣が出なくなってから、一年の月日が流れていた。湊家の面々も平和な日々を送っていたが、自分の「夢」に向かって着実に歩んでいるイサミやアサヒに対し、カツミは将来の進路を決めかねていた。そこでカツミは、高校時代の友人で、ゲームクリエイターを目指していた戸井に、久しぶりに会ってみることにする。だが、戸井は就職したゲーム会社をすでに辞め、自宅に引きこもった生活を送っていた。カツミは、戸井の様子にショックを受ける。
そんな戸井の閉ざされた心に、邪悪なアプローチをかけたのは、トレギアと名乗る謎の存在だった。さらにトレギアは、今度はカツミの心にアプローチ。カツミを、地球から遠く離れた、怪獣たちが棲む異星へと飛ばしてしまった。
そして地球では、出現した怪獣・スネークダークネスを、イサミが変身したウルトラマンブルと、別の世界から飛ばされてきた朝倉リク=ウルトラマンジードが迎え撃つ。
果たしてカツミは、家族のもとへ帰ってくることができるのか? そして、恐るべきトレギアの正体と、その目的は!? いま、絆の力が奇跡を呼び起こす……!
キャスト
平田 雄也
小池 亮介
其原 有沙
眞鍋 かをり
山崎 銀之丞
西井 幸人
木下 彩音
原 日出子
濱田 龍臣
声の出演
内田 雄馬
湯浅 かえで
潘 めぐみ
スタッフ
監修:塚越 隆行
監督:武居 正能
VFX監督:神谷 誠
脚本:中野 貴雄
チーフプロデューサー:北浦 嗣巳
プロデューサー:鶴田 幸伸
撮影:新井 毅
照明:武山 弘道
録音:星 一郎
美術:木場 太郎
編集:矢船 陽介
アクションコーディネート:寺井 大介
キャスティング:島田 和正
VFX:三輪 智章
製作:劇場版ウルトラマンR/B製作委員会
配給:松竹メディア事業部
音楽 作・編曲:高梨 康治
主題歌:つるの剛士×DAIGO「ヒカリノキズナ」(ポニーキャニオン)
ムビチケカード(チケットのみ商品)
発売中 ※一部劇場を除く
親子ペア2,200円(税込)
一般1,400円(税込)
小人900円(税込)
※券面の絵柄は「劇場版ウルトラマンR/B オリジナル ルーブクリスタル付ムビチケ」と同じものになります。
※ご覧になる上映劇場がムビチケに対応しているかご確認の上、お買い求めください。
当日鑑賞料金
一般:1,800円(税込)
小人(3才以上):1,000円(税込)