「劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪『Pirates of the Frontier』」公開ゲネプロレポート!冒険と絆の大海原へ出航!
2019年3月15日(金)より、大人気作品『うたの☆プリンスさまっ♪』オフィシャルプロジェクト“劇団シャイニング”シリーズ最新作「Pirates of the Frontier」の公演が、品川プリンス ステラボールにて開幕しました!
第1弾『天下無敵の忍び道』、第2弾『マスカレイドミラージュ』、第3弾『JOKER TRAP』に続き、「シアターシャイニング」シリーズの舞台化がスタート。第1弾『ポラリス』に続くのが、この最新作、第2弾『Pirates of the Frontier』。
品川プリンス ステラボールでの公演は2019年3月24日(日)で終了し、京都劇場では4月5日(金)~4月7日(日)まで上演されます。
注目の今作「Pirates of the Frontier」のテーマは“海賊”。メインキャストを務めるのは、イッキ役には『天下無敵の忍び道』で音也衛門役を演じた小澤廉さん、マルロー役には『JOKER TRAP』でRAN役を演じた小波津亜廉さん、白い悪魔役には同じく『JOKER TRAP』でCAMUS役を演じた菊池修司さんの3名。
メインキャストに加え、今作のオリジナルキャラクターとして、キャプテン・レッド役に荒木健太朗さん、ミートマーケット・ジョー役に河原田巧也さん、スミス役に菊田大輔さん、そして放浪の海賊役に郷本直也さんが参加。
脚本・演出は『天下無敵の忍び道』でも脚本・演出を務めた伊勢直弘さん。
本稿では、公開ゲネプロと囲み取材の模様をお届け! 海の男たちが魅せる愛や絆、ダイナミックな殺陣、そしてレビューなど、生の舞台ならではの臨場感をぜひレポートで味わってください♪
運命に導かれるように出会う男たち
海賊船の甲板が舞台上そのままに再現。波の音が絶えず流れ、大きな旗が上げられ、まるで観客も船乗りの一人と思えるような仕掛けに、ワクワクするような演出! 船乗りたちが客席間を歩きながら、海賊式の挨拶でコール&レスポンス練習も!
まるでアトラクションのような疾走感のオープニングは、華やかでドラマチックなキャストパレード。あっという間に非日常の世界へ!
大海原を行く一隻の船。船上にはまっすぐで仲間思い、純粋で柔らかな心を持つ若き船長・イッキ。仲間達と共に旅を続けながら、生き別れの父である伝説の海賊『赤い天使』を捜しています。明るく光を放つようなイッキは、人なつっこく温かな笑顔がキュート!
イッキの相棒であり、荒くれ者だけれど世話焼きなコック兼用心棒のマルロー。裏切りを受けた辛い過去があり、不信感で絶望していた時に自分を救ってくれたイッキへの信頼は厚く、言葉の端々からマルローの、繋がった絆を大切にしている想いが伝わります。
『赤い天使』の手がかりを求めて立ち寄った港町で、イッキは楽観的でお調子者の放浪の海賊と出会い、意気投合。彼もイッキの船に加わることに!適当でいい加減な放浪の海賊ですが、時々放たれる言葉にハッとさせられる場面も。
同じころ、冷酷無比な海賊と噂される白い悪魔が、『赤い天使』の過去に関係しているという情報を得たイッキとマルロー。接触を試みたイッキたちのもとに、白い悪魔が現れます。
白い悪魔は、その名の通り白ずくめ、贅沢なレースや布をたっぷり使った服で身を固め高貴な出で立ち。口から出る言葉は辛らつで非情に思えるほどですが、内に秘める強い信念や想いは純粋。
その有能な部下・スミスはまるで執事のように忠実。白い悪魔の身の回りの世話全般を担当しています。白い悪魔と、このスミスのパーフェクトな主従関係も必見!
そんな中、キャプテン・レッド率いる、第三の船が接近。キャプテン・レッドの姿を見て息をのむイッキ。その風貌は、イッキの知る『赤い天使』の特徴そのもので――。
その第三の船には、マルローとの因縁を持つ、残忍な目つきのミートマーケット・ジョーも同船していました。
イッキ、マルロー、白い悪魔。3人の周りに物語が進むにつれ男たちの運命の歯車は急加速し始め、感情の全てをわしづかみにされ、心揺さぶられる衝撃のクライマックスへ……!
大ボリュームのアクション&きらめきのレビュー
絆や友情、愛にあふれた本作ですが、剣を用いた戦闘シーンや高低差のあるセット、そして客席通路も使い、劇場内いっぱいに走り回るダイナミックでボリューム満点のアクションも見逃せないポイントのひとつです。
そして本編のあとは「劇団シャイニング」シリーズ恒例のメインキャスト達によるレビュー(歌唱)コーナー! きらめくジャケット、イメージカラーのインナーと、本編とはまた違った華やかさで舞台上はまぶしいほど。
キュートに明るく、ワイルドでセクシーに、艶やかに気高くと、楽曲、ダンスともにそれぞれの魅力が爆発。今作のレビューも、キャストと観客の一体感を思いきり感じられる楽しさでいっぱい!
最後に公開ゲネプロ前に行われた囲み取材での、キャストの声をお届けします。
観客も「大海原に参加している一員」
――演じられるキャラクターについて教えてください。
イッキ役・小澤廉さん(以下小澤さん):イッキはまっすぐで素直ですが、何色にもまだ染まっていない、大人にまだなっていない人です。ということは何色にも染まってしまうという危うさもあるので、そんなイッキを周りの人達が正しい道に導いてくれたり、手助けをしたくなる。そういうキャラクターだと思っています。
**マルロー役・小波津亜廉さん(以下小波津さん):マルローはけっこう荒々しくて芯が強い人間ではありますが、表の強さとは真逆の弱さも持ち合わせています。過去に『人に裏切られた』という事があり、他人を信用することが出来なかったのですがイッキと出会うことによって成長しイッキのために命をも覚悟する、という人物です。
白い悪魔役・菊池修司さん(以下菊池さん):この3人の中で唯一違う船の船長です。全く別のところから登場しますがイッキやマルローと出会います。そして信念の強い人間です。どうしてそこまで信念が強いのかという部分を、今作では心だけでなく身体でも表しています。
――演じられるキャラクターそれぞれの関係性についてクロストークで教えてください。
小澤さん:マルローとイッキは同じ船の船員です。
小波津さん:イッキが船長でマルローが用心棒兼コックです。
小澤さん:お互いがお互いを信頼している関係だよね。
(頷く小波津さん)
小澤さん:イッキがマルローを一目見て『この人を仲間にしよう』と決めたのは、運命というか目には見えない絆というのはあるんじゃないかと思っています。
小波津さん:マルローはイッキに出会ったからこそ信念を持ったのではと思っています。元々色々な船を転々とした中でイッキという居場所に落ち着いた。信じるからこそ逆に途中でマルローは弱さが出てしまう、という部分もありますが。
菊池さん:白い悪魔とマルローの関係は犬猿の仲。一方イッキとは、最初は壁というか距離があったのですが、あることを境に関係性は変わります。白い悪魔の強い信念はイッキにもマルローにも影響力があると思っています。互いに三者三様、いい成長になったのではないかと考えています。それぞれの成長シーンがあるのが素敵だなと。
小波津さん:プライベートでは修ちゃん(菊池さん)が一番年下ですが、稽古場では年下でも引っ込み思案にならず前向きにやってたと思います。
菊池さん:前向きだからこそこの初日を迎えたと思っています(笑)。
――舞台オリジナルキャストについてのお話もお願いします。
<荒木健太朗さん>
小波津さん:かなりこの物語の“核”になる人物です。
小澤さん:計算高くずる賢さがゾッとするような場面もありますし、本当に頭が良いんだなと思わせられる場面もあります。今作はアラケンさんが演じるキャプテン・レッドによってかき乱されていくという、とても重要な役どころだと思います。
<河原田巧也さん>
小波津さん:“たー”(河原田さんの愛称)演じるミートマーケット・ジョーは、僕が演じるマルローと過去の因縁がある役なのですが、とにかく『闘う鬼』という感じです。今作の強烈なスパイスになっていると思います。
小澤さん:ひと言でいうと『悪役のスーパースター』という感じですね!
<菊田大輔さん>
菊池さん:菊田さんはスミスという、白い悪魔の忠実な執事ですが色々な顔も持っています。そんな中、菊田さんがちょっと変わった方なので…(笑)
小澤さん・小波津さん:何?!なんて?!(笑)
菊池さん:良い意味で変わっていて、例えば発声練習では(菊田さんの声マネをする菊池さん)こんな感じですごく可愛くて。そういう菊田さんの可愛い一面が、このスミスという役で存分に表現されているんです。同じ場面が当然多いので、ご一緒出来るのがとても嬉しい。そういうスミスと白い悪魔の関係性も濃く出れば良いなと思っています。
<郷本直也さん>
小澤さん:郷本さんは一番まんべんなく皆と同じ場面が多い役ですよね。放浪の海賊はとにかくコミカル。彼が出てくると空気がなごむという感じです。どんどん終盤に向けてカッコ良くなっていくので、そこをぜひ見逃さずに観て頂きたいと思っています!
最初の頃『当て書きなのでは?』と思うぐらい、普段の直也さんにリンクしていて。本当に普段の直也さんのままなんですよ!素敵な人なんです。
小波津さん:この3人のキャスト全員と絡む場面も多く、マルローの成長にも大きく関わる役どころです。
――見どころと意気込みをお願いします。
小澤さん:
<見どころ>
見どころというよりは『感じどころ』というのが正しいのかもしれませんが、空気が『本当に大海原に出ているな』というものを創り出そうと本当に僕たちは思っています。スタッフさん、アンサンブルさんの力というのを全部ひっくるめて、皆で力を合わせて『本当にここは海だなあ』とお客様に思わせることが出来るような演出もたくさんあります。そういう部分が見どころだと考えています。
<意気込み>
観てくださった方々が高揚感を感じて、日々のストレスなどを忘れてもらえるような、そんな一瞬を作りたいと思っているので、全身全霊、全力で!頑張りたいと思っております!
小波津さん:
<見どころ>
観て頂くと分かると思いますが、セットもですが、衣裳も今回かなりディティールまで作り込んでいるところがいっぱいあるので、そこは一つ見どころなのではと思っております。小道具一つにしてもアクセサリー一つにしても、まだ今言える範囲のものではないんですが、それぞれ裏のテーマがあるので『ここはこうなのかな?』など感じ取って頂けたら嬉しいです。
<意気込み>
今回のストーリーが人の真に迫るというか、「信頼関係」がキーになっています。どこにいっても大切なものだと思いますが、今作は『お互いがお互いを信じ合って成長する』という部分もテーマになっていて、役者同士、僕ら役者とスタッフさん、そしてお客様と僕らで生まれる、生(ライブ感)での信頼関係があると考えています。お客様との信頼関係が築けるように、この世界観に引き込めるように頑張っていきたいなと思っております。
菊池さん:
<見どころ>
ストーリー、セット一つずつこだわっているのもそうなのですが、本当にどこかのアトラクションに乗っているかのような、そんな感覚になって頂けるのではないかと僕は確信しているので、それを肌で感じてお客様一人一人に楽しんでいって頂けたらなと思いますね。
<意気込み>
どことなく海賊というと非現実的だと思われがちですが、その一つ一つのセリフがどこか自分に刺さったり、自分の人生にスッと入り込んでくるようなものが今作にはちりばめられています。お客様皆さんそれぞれに人生がありますが、今作品と出会って何か人生が変えられるようなものになるよう、本当に熱量を持ってやっておりますので、皆さんの人生の一部になれるよう17公演頑張ってやっていきます。最後までよろしくお願いいたします。
――レビューコーナーについても見どころをお願いします。
小澤さん:毎回そうですが、衣裳が華やかで見どころだと思います。衣装さんが気合いを入れて作ってくれていて、キラキラしたとっても素敵な衣裳だと思っています。
小波津さん:今回は楽曲が全部で5曲あるのですが、表題曲はもちろん全て素晴らしいです!
菊池さん:今回は本編もそうですが、レビュー楽曲もコール&レスポンスなどお客様と一体化して、お客様もレビューコーナーに参加しているように思って頂ける要素がとてもたくさん散りばめられているので、思いきり楽しんで頂きたいと考えています!
小波津さん:あとはね、ダンスが。
小澤さん:かっこいいね!
菊池さん:(小澤さんは)かわいいですよ!
(三人笑顔)
――お客様へメッセージをお願いします。
小澤さん:この作品は『海賊』『海』を感じられる作品となっていますので、子供心を忘れずにスッとこの作品に入ってこれるようにして頂けると、よりいっそう楽しめると思います。僕たち全力で頑張りますので皆様ぜひ劇場でお目にかかりましょう!
小波津さん:今回はストーリーもさることながら、お客様と一緒に盛り上がる箇所ももちろんございまして、先ほど話したようにそれはお客様との信頼関係、この生の雰囲気でしか味わえないものでもあります。ぜひ自分もこの『大海原に参加している一員』だと思って、レビューコーナーでは声を出して頂き、一緒にこの船旅に出て頂けたら!と思っていますので、どうぞお楽しみください。
菊池さん:劇団シャイニングも今作で5作品ですが、支えてくださっている方々も増えてきました。僕らがこの場に立てているのは、僕らが目に見えているところでなく色んなところでスタッフさんやお客様のおかげだということをひしひしと感じています。その思いを忘れずに、目の前のお客様にお届けして素敵な作品になるよう頑張りますので、よろしくお願いします!
[取材・文/加藤日奈]
公演概要
■東京公演
劇場:品川プリンス ステラボール
公演:2019年3月15日(金)~3月24日(日) 全13公演
※公演スケジュールは公式サイトをご確認ください。
住所:東京都港区高輪4-10-30
交通:新幹線/JR山手線/東海道線/横須賀線/京浜東北線/京急線品川駅高輪口より徒歩5分
■京都公演
劇場:京都劇場
公演: 2019年4月5日(金)~4月7日(日) 全4公演
※公演スケジュールは公式サイトをご確認ください。
住所:京都市下京区烏丸通塩小路下ル 京都駅ビル内
交通:各線京都駅中央改札すぐ
【スタッフ】
原案:「うたの☆プリンスさまっ♪ シアターシャイニング 『Pirates of the Frontier』」
脚本・演出:伊勢直弘
音楽:Elements Garden
主催:劇団シャイニング