アニメ『叛逆性ミリオンアーサー』鉄拳アーサー役・柿原徹也さんインタビュー｜「アニメとして動く鉄拳を演じられることは役者冥利に尽きます」

スクウェア・エニックスが手がける『ミリオンアーサー』シリーズの新作『叛逆性ミリオンアーサー』。TVアニメとゲームの両軸で展開されている本作ですが、2019年4月よりTVアニメ第2シーズンの放送がスタート！

この度、本作で鉄拳アーサーを演じる柿原徹也さんにアニメの第1シーズンを振り返っていただきつつ、配信中のゲームについて、そしてアニメ第2シーズンの見どころなどを語っていただきました！

インタビューバックナンバー

・団長アーサー役・雨宮天さん
・錬金アーサー役・水瀬いのりさん

鉄拳は「熱血王道主人公」！　常に100%で演じがいがあるキャラ

──まずTVアニメの第1シーズンを終えた感想をお聞かせください。

鉄拳アーサー役・柿原徹也さん（以下、柿原）：いよいよ始まったかと思ったら、あっという間に後半になって、瞬く間に最終話で。ただ第2シーズンが決まっていますし、今後皆さんの期待をあおるような終わり方だったので、まだこれからますます盛り上がっていけるという前向きな気持ちで挑めるなと。実際に第2シーズンの収録ももう始まっていますからね。

──第1シーズンだけでは鉄拳として、まだまだ暴れたりないですよね。

柿原：結構やってますよ！　誰よりも熱量高く。鉄拳は熱血王道主人公だと思ってやっているので、引っ張っていくという役割が課せられていると思っています。

──TVアニメは、団長などアーサー達のコミカルな掛け合いと、時折あるシリアスな展開のバランスがいいなと。

柿原：鉄拳が登場する回はコメディタッチに寄せられることが多くて。脳筋と呼ばれ、一見、単純に見えるけど、心は人並み以上に熱く、仲間想いで行動している描写が必ずあるのはうれしいです。

僕は温かくて、仲間想いの鉄拳のようなキャラが大好きで、バカをやっているのは実は周りがうまく回るように立ちまわっている、そんなことが最後の最後に見え隠れするのもいいなと思うし、戦う時も悲しむ時も、何をやる時でも常に100%なので演じがいがあります。

とことんまでやる性格と仲間が大切なのが鉄拳との共通点

──鉄拳と自身と似ているなと思う点はありますか？

柿原：僕は鉄拳を尊敬していて、こんな奴になれたらいいなと思っています。似ている点を挙げるとすれば、底なしのバイタリティと一直線なところですね。僕も一度やると決めたらとことんまでやってしまうので。例えばトレーニングで体脂肪を下げ過ぎて、低血糖で気を失ったことがありました。

あと何よりも仲間が大切だと思っていて、友達がいないと生きていけないです。本心でぶつかってくるのが仲間だと思っているし、仲間のために頑張れる鉄拳に憧れます。

──演じる時に心がけたことは？

柿原：常に100%なキャラなので、僕自身も100%で演じました。また、ゲームからアニメになったので、アニメ版の鉄拳としてゲーム版を超えよう、120点、200点をたたき出そうと思って演じてきたし、いい意味でゲーム版にはない魅力があって、アニメ版の色がついた、いい鉄拳が演じられたかなと思っています。

──アドリブも多そうですね。

柿原：アドリブは入れまくってますね。例えば見えていないところでも走っている時の「うぉーっ！」という声とか。あれはきっと鉄拳ならずっと走り続けているだろうなと思って意識的に長めにしています。

鉄拳の正義に共感した第3話、男を感じた第9話

──第1シーズンで鉄拳がフィーチャーされたエピソードがいくつかありました。まず第3話で閣下と鉱山の主・レスターと対決しました。

柿原：鉱山の労働者に仕事と賃金を与えた善人だと思ったら、実は外敵とつながっていたエピソードですね。いろいろな受け取り方があるかもしれませんが、僕は誰かを犠牲にして一部の人間を救うのではなく、正しく全員を救おうと考える鉄拳と同じ気持ちです。単純な勧善懲悪ものでないところもこのアニメの魅力かなと思います。

──第9話は歌姫の輝夜とのラブロマンスっぽいお話でした。最初は護衛してくれた鉄拳を嫌っていた輝夜が少しずつひかれていって。ステージを見てほしいと輝夜に言われたけど、見ずに立ち去る姿もカッコよかったです。

柿原：彼女の歌声を聴かなくても大丈夫、あいつならちゃんとできるという確信があったんでしょうね。そして自分がいることで動揺してしまうと考えて身を引いたのかもしれないし、ナイスガイですよね。

また、男として成長するのには恋愛も必要だと思いますし、輝夜との出会いは鉄拳が男として、大人として成長させてくれたかもしれません。

──そんなお話もありながら、第4話で裸踊りしたり、第8話で風邪をひいたりとコメディメーカーぶりも発揮して。

柿原：扱いやすいのかもしれませんね。役者にとってはうれしいことで、そのキャラを起点にして空気を変える、シリアスからギャグへとかその逆とか。脚本家の方も「鉄拳がいれば大丈夫」と大切にしてくれるし、呼ばれやすいところもあるので（笑）。

鉄拳がただ風邪をひいただけでほんわかした日常の空気感になったり、自由自在ですよね。

──あと閣下との掛け合いも多くて、名コンビだなと。

柿原：コンビとして行動することが多くて、距離感も近いですよね。閣下のほうは距離感が近いのは苦手だと思うけど（笑）。真逆な2人だからバランスがいいなと思います。

柿原さんが貫くポリシーとは？

──鉄拳のように思わず猪突猛進するほど、ハマっていることや好きな物などありますか？

柿原：18年前からずっとお芝居とこの仕事にハマってます。これ以上おもしろいものはないと思うし、今後もずっと飽きることがないと思います。

──鉄拳は何事においても「友情」や「仲間」を大切にしているキャラクターですが、柿原さんが人生で重んじているポリシーや信条などはありますか？

柿原：僕も友達や仲間が大切です。人間は誰かに支えられていて、決して1人では生きていけませんから。あと好きな言葉は「実るほど頭を垂れる稲穂かな」で、偉くなるほど部下達のために頭を下げることが多くなるという献身さや謙虚さは、実際に周りで目にすることもあるし、素晴らしいなと思います。

──6人のアーサーは歴史の歪みを直すため未来からやってきましたが、もしやり直したい、変えたい過去はありますか？

柿原：ないですね。もちろん細かい失敗はたくさんしてきたけど、それがなかったら今の自分になっていないと思うし、すべてが僕を構成する要素だと思っているので。人生の究極の選択肢は「やるか」「やらないか」だと思っていて、「やる」を選べないと進んでいけないと思うから。

キャスト、スタッフが全力で制作中の第2期に期待しながら復習も！

──4月4日より始まったアニメ第2シーズンに期待する展開は？

柿原：第1シーズンでもかなりフィーチャーしてもらったので、多くは望みません。

──例えば、鉄拳と同じような強大な肉体を持つアーサーとのバトルとか。

柿原：でもきっと鉄拳が勝っちゃうから（笑）。強いてあげるならパラレルワールドとか。鉄拳が現代社会にタイムスリップしちゃったとか過去に行ったりとか。

──ではアニメ第2シーズンに臨む意気込みをお聞かせください。

柿原：僕自身は第2シーズンというよりは今までの続きで、11話までの間がたまたま3カ月空いたという感覚です。もう収録も始まっていて、僕らも全力でお芝居していますし、スタッフさんも死にものぐるいで頑張ってくれている最中だと思うので、ぜひ3月からリリースされているBDなどを見て、『ミリオンアーサー』の世界を復習しておいてくださいね。

──その復習に一役買いそうなのが、3月2日からリリースが始まるアニメのBDですね。

柿原：BDの醍醐味は『弱酸性ミリオンアーサー』かもしれないけど（笑）。好きなエピソードを繰り返し見るもよし、オンエアでは気付かなかった鉄拳のアドリブやニュアンスを発見するのもよし、いろいろ楽しみ方をしていただけたらと思います。

──さらに昨年サービスが始まったアプリゲームをプレイするのもいいですね。

柿原：アニメと違って尺がない分、のびのびと演じさせてもらいました。ゲームは音声が飛ばせるけど、飛ばされないようにひと言ひと言、魂を入れて収録しましたし、「こんなところにこんなニュアンス入れちゃった」みたいなアドリブも多いので聴き逃さないでほしいです。アニメ以上に鉄拳の声を聴けるので、たっぷり楽しんでください。

アニメで鉄拳を演じられるのは役者冥利。『ミリオンアーサー』の輪をぜひ全世界へ！

──最後に皆さんへメッセージをお願いします。

柿原：『ミリオンアーサー』という作品に初めて出会った時にはまさかTVアニメになるとは思ってもみなくて。ただゲームをたくさんの方にプレイしてもらえるように心がけてきた先にアニメとして動く鉄拳を演じられることは役者冥利に尽きます。

これまで楽しんでくださった方には末長く、この記事で初めて知った方にはゲームもプレイしてほしいですし、世界中に『ミリオンアーサー』の輪が広がればいいなと思っています。そして海外のイベントに呼んでください（笑）。

──ありがとうございました。

[取材・文・撮影／永井和幸]

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TVアニメ『叛逆性ミリオンアーサー』作品情報

叛逆性ミリオンアーサー第2シーズンキービジュアル解禁＆放送情報決定！

【放送情報】
2019年4月4日より第2シーズン放送開始!!
TOKYO MX　毎週木曜22:00～
サンテレビ　　　 毎週木曜25:30～
テレビ愛知　　　毎週木曜26:35～
BS11　　　　　毎週木曜23:00～
AT-X 　　　毎週木曜23:00～ ※リピート放送：毎週土曜15:00～／毎週水曜7:00～
※諸般の都合により変更となる場合がございます。

【作品概要】
シリーズ累計4000万DLを超える、スクウェア・エニックスの大人気ゲーム「ミリオンアーサー」シリーズ最新作のMMORPG『叛逆性ミリオンアーサー』がTVアニメ化。アニメーション制作は、これまでミリオンアーサーシリーズの数々のオープニングアニメーションを手掛けてきたJ.C.STAFF（代表作：「とある魔術の禁書目録」「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」）。メインとなるキャラクターは個性豊かなアーサー6人とそれぞれのサポート妖精6人の合計12人。ゲームとは少し違ったテイストで展開する、笑いありバトルありの物語となる。

【INTRODUCTION】
聖剣『エクスカリバー』。ブリテンの統治を目指し、王を見定めるべく用意された選定の剣。
それを抜いた者は『アーサー』と呼ばれ、強大な力を手にした。
だが、エクスカリバーを引き抜いたのは一人ではなかった。力が大量に生み出されたことにより、伝説が氾濫、歴史の歪みへと繋がってしまう。
歴史を正しく導くため、団長・鉄拳・山猫・閣下・錬金・流浪と呼ばれる六人のアーサーは、過去の地『ブリテン』へと降り立つ。
彼らの使命は、歴史を歪めるエクスカリバーを全て叩き折ること。
その数、およそ１００万。
これは、過去への叛逆。そして、未来（いま）を守る戦いである――。

【CAST】
団長アーサー：雨宮天
鉄拳アーサー：柿原徹也
山猫アーサー：竹達彩奈
閣下アーサー：花江夏樹
錬金アーサー：水瀬いのり
流浪アーサー：中村悠一
ナックラヴィ：茜屋日海夏
ティターニア：高橋李依
クーピー：東山奈央
ブリギッテ：芹澤優
ボダッハ：三森すずこ
ベトール：日高里菜

【STAFF】
原作：スクウェア・エニックス
監督：鈴木洋平
シリーズ構成：玉井☆豪
キャラクターデザイン：斉藤良成
サブデザイン：小野田将人
美術監督：内藤健
色彩設計：溝江詩帆
撮影監督：黒澤豊
編集：近藤勇二
音響監督：岩浪美和
音響制作：マジックカプセル
音楽：椎名豪
音楽制作：ランティス
プロデュース：ジェンコ
アニメーション制作：J.C.STAFF

【キャラクター紹介】
団長アーサー　CV：雨宮天
大剣型エクスカリバーを使いこなす。
しっかり者で、チームの和を保つことを優先させる、優等生でお姉さん気質。時として大胆すぎる判断を下すが思考は理知的で、実際は先を読みながら行動している。

ナックラヴィ　CV：茜屋日海夏
団長アーサーのサポート妖精。
言動は明るく、ひたむきな性格からダメな大人にモテるようである。団長アーサーとは、まるで母親のように彼女の面倒を見るなど相性はいい模様。むしろ、思いっきり依存されている。

鉄拳アーサー　CV：柿原徹也
アーム型エクスカリバーを使いこなす。
性格は猪突猛進、やや粗暴ともいえるほど短絡的で、任務達成のためであればどんな苦痛にも耐えられる。「友情」や「仲間」を大切にする熱い男。

ティターニア　CV：高橋李依
鉄拳アーサーのサポート妖精。
自信過剰なワガママお姫様だが、憎めない可愛らしさがある。猪突猛進な鉄拳アーサーにダメ出しや突っ込みを入れながらも、自分も適所で天然にやらかすなど、息は合う様子。

山猫アーサー　CV：竹達彩奈
無骨な重火器型エクスカリバーを使いこなす。
性格はストイックで、自分の素性については一切他人に話さないが、任務に対する姿勢は真面目。常にどこか気を張っているため、他人からすると危なっかしい。

クーピー　CV：東山奈央
山猫アーサーのサポート妖精。
天然ぶっているが、計算で演出された擬似天然。山猫アーサーとの関係は良好だが、自分が一番かわいい存在でありたいと思っているためか、構われやすい山猫をライバル視することも。

閣下アーサー　CV：花江夏樹
魔導書型エクスカリバーを使いこなす。
性格は尊大な俺様気質で、基本的には人を見下している。知性は非常に高く、物事を論理的に考えることは得意らしいが、精神が未熟であるため逆境に弱い。

ブリギッテ　CV：芹澤優
閣下アーサーのサポート妖精。
「～っす」などと、後輩めいた口調で話す。閣下アーサーが心を許す数少ない相手。閣下アーサーを子供っぽくて手のかかる頼りない主と思いつつも、成長を温かく見守っている。

錬金アーサー　CV：水瀬いのり
ハンマー型エクスカリバーを使いこなす。
いつも真顔にマイペース、早く大人になりたいドジっ娘。孤児として各地を転々とし、子供ながら様々なアルバイトをしていた。常に成長しようともがき、背伸びすることも。

ボダッハ　CV：三森すずこ
錬金アーサーのサポート妖精。
常に自信満々だが、ドジっ子妖精。錬金アーサーの知識量を高く評価し、信頼している。大した知識や経験があるわけでもないのに、意識が高いように見えるのは錬金アーサーの影響。

流浪アーサー　CV：中村悠一
二丁の拳銃型エクスカリバーを使いこなす。
茫漠と生きてきた男で、自分の高い能力を持て余してきた。日ごろはクールで達観しているが、仲間の面倒見が悪いわけではなく、それなりの情もある。

ベトール　CV：日高里菜
流浪アーサーのサポート妖精。
非常に知性が高く優秀であるが故に発言がドＳで厳しい。だが、意外と情にはもろい。自分にも世界にも興味のない流浪アーサーの将来を、彼女なりに心配しているようである。

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