劇場中編アニメーション『甲鉄城のカバネリ 海門決戦』畠中祐さん&千本木彩花さんインタビュー|生駒と無名のくすぐったい関係性は見逃せない!
荒木監督も三間音響監督もスイッチが入ってしまい……
――今回新エピソードが追加されるとお聞きになったときの感想はどうでしたか?
千本木:TVシリーズが終わってすぐの段階で「次があるから、それに向けて無名と生駒がもしこうだったらどういう風に感じる?」というお話を荒木監督がしてくださったんです。
「私だったらこうですね、無名だったらこうすると思います」という話をさせていただきました。
畠中:そうでしたね。
千本木:そこから本格的に劇場版になるっていう話を聞いたのっていつでしたっけ?
畠中:うーん、1年位前かな。そのために仮アフレコをしますっていうお話をいただいて。
千本木:それから「あー、ついに『カバネリ』の集大成が始まるんだ!」っていう感じになりましたね。
畠中:自分としても「これじゃ終われないぜ!」っていうものが『カバネリ』や無名に対してあったので、続編は待ち焦がれていました。
――それで仮アフレコがあったわけですね。
畠中:そうなんです、千本木さんと僕だけで。他の役はそれぞれの事務所さんから来ていただいて、口パクの尺を取るためだけの収録を行いました。
その映像をWIT STUDIOさんで流していろいろディスカッションをしました。こういうやり方ってハリウッド式らしいですね。
千本木:聞き取りにくい単語とか、文ではわかるけど耳で聞いた時にわからないところ、表現の仕方で意味が変わってくるところなど、一度問題点をさらってみようと。私たちはそれで予行練習ができるのでありがたかったです。
畠中:その予行練習に熱が入っちゃってね(笑)。
千本木:熱入りまくりでしたね!
畠中:完全に荒木監督も三間音響監督もスイッチが入って……。
千本木:入ってた!「今回はさらっと聞かせてください」っていう荒木監督の言葉が台本に書いてあって「さらっと聞かせるっていうことはガッツリ作り過ぎない方がいいのかな?」と思っていたら……。
畠中:「細かいディレクションは今回は無しにしているので……」って書いてあったのにね。
千本木:めちゃくちゃ細かいディレクションをしていただいて「えーっ!」ってなりましたよ!
畠中:あれは三間音響監督のスイッチが入っていました。「こっちも生半可な気持ちでここに来ちゃいけなかったぜ!」って思いました。
もう「てっぺん(24時)近くまで行くのは当然だよな?」っていうくらいの熱量でした。でもやっぱり楽しかったですね! 喉はボロボロになりましたけど……(笑)。
千本木:贅沢な時間でしたね。でも、仮アフレコが終わった後に「今日のことは全部忘れてください」って言われて「忘れるんですか!? こんなにやったのに!?」って思いました(笑)。
畠中:10何時間も経ってんのに! もうみんなナチュラルハイなんですよ。でも楽しかったですね。