旅行者必見!遭難生活を生き残る術は夏アニメ『ソウナンですか?』に詰まっている!M・A・O×河野ひより安野希世乃×和氣あず未インタビュー
バラバラな個性の4人が繰り広げるサバイバル生活
――キャラクターの印象や、演じる上でのポイントについてお聞かせください。まず、ほまれですが、父親仕込みのサバイバル技術に長けていることから、共に遭難した他の3人を先導していくキャラクターですね。
M・A・O:ぶっきらぼうに見えるものの、感情が表に出にくいだけで仲間思いな一面がある女の子です。優しい性格の持ち主ではありますが、観ている方には不器用なキャラクターだと感じていただけるように、意識して演じさせていただきました。
また、サバイバルの説明が多いので、その内容を自分の中で噛み砕いて落とし込んでから、みなさんに改めて説明しようという気持ちを大切にしています。
――ほまれはふとしたタイミングでテンションが上がりますが、普段の淡々とした性格とのギャップはどのように意識されているのでしょうか。
M・A・O:第1話のときのディレクションでは、「普通にとつとつと喋るよりは、ドヤ感で起伏を出していきましょうか」とお話をいただきました。会話のところどころでちょっとした得意顔を出しつつ、自分の好きなこと……ナイフやトラップの話では、ギリギリまでテンションを上げながら演じさせていただきました(笑)。
――続いて活発でボーイッシュな性格の明日香ですが、河野さんからご覧になっていかがでしょうか?
河野:序盤の明日香は、こんなところで遭難生活なんてできるわけないと戸惑ったり、知識を持っているが故に進み続けるほまれに対して「ちょっと待って!」と言ったり、一般的な常識を持った女の子という印象ですが……実は徐々におバカっぷりが露呈していくんです(笑)。
また、様々なリアクションをする子なので、キャストのみなさんが作ってくださった面白い空気感に、明日香として乗っていけるようにしようと臨んでいます。
――体育会系ということもあってか、考えるより先に体が動いてしまうタイプですよね。
河野:その部分は個人的に苦戦したところで、明日香ならどうするかを常に考えていました。
ただ、現場で自分のイメージと異なることがあっても、周りのみなさんのおかげで「こうなのかもしれない!」と新たな発見ができたので、とてもいい経験をさせていただきました。
――安野さん演じる睦は、勉強が得意な優等生タイプの女の子で、何事にも慎重に進めていくようなキャラクターです。
安野:むっちゃんは、決して頭でっかちではないものの、勉強自体がとても好きな子なんです。生きて帰って叶えたい夢を持っていますし、もっと勉強を頑張りたいと思っている真面目な性格で。遭難しながらも期末テストの心配をするシーンもあるんです(笑)。
ただ、そこまで帰りたいという強い意志を持っている子だからこそ、ほまれさんのことを先生として尊敬していて。ほまれさんが教えてくれるサバイバル知識に対して、仕組みを理解しようと努力するんですよね。
そして、仕組みの過程や噛み砕いた補足事項を説明する役どころなので、彼女の理解を通して視聴者の方に伝わりやすくなるよう、大事なシーンの言葉は立てて喋るように意識しています。
――一方で他の3人に振り回される苦労人っぷりも……。
安野:むっちゃんは本当に苦労人なんですよ!! 振り回されながらも一生懸命で、紫音さんにすごい顔でツッコミを入れたり、かと思えばウィットに富んだシーンがたまに描かれています(笑)。
――そして、紫音は生粋のお嬢様で、ワガママを言ってみんなを困らせてしまったり、褒められたいがために頑張る健気なキャラクターです。
和氣:作中ではワガママを言うシーンが結構あるので、演じる上で視聴者のみなさんに紫音が嫌われてはいけないなと意識しながら演じました。
ただワガママを言っているだけの子には思われたくないので、ワガママが叶ったり、やっとの思いでご飯ができたときのリアクションは人一倍純粋に驚いたりと気をつけながら演じました。
きっとその可愛さは3人が受け入れてくれるからこそ成立するんだ思います。
――嫌味にならないワガママを言う可愛さもあると。
和氣:実際にどんな家庭なのかは分かりませんが、きっと家族に褒められながら育ったのかなって思うんです。
ほまれの博識っぷりを明日香が褒めたときに「私だって頑張れるのよ」と張り合うシーンがありますが、そこで紫音は褒められたい、人に頼られたいという気持ちが強いんだなと改めて感じました。
きっと家では「紫音偉いね〜」と褒められてきたからこそ、この3人にも認められたい気持ちがあるんですよね。
また、話が進むにつれて自分から率先して行動するようになったりと、初期と比べて徐々に成長が見えるキャラクターだと思います。
――紫音が成長する過程も1クールかけて描かれるわけですね。
和氣:そうですね。その点は演じる上でも気をつけました。きっと後半では彼女の成長が見られると思います。