映画『ワンピース スタンピード(ONE PIECE STAMPEDE)』中井和哉さん(ロロノア・ゾロ役)インタビュー! ゾロの魅力と「魂がふるえた」という映画の見どころとは?!
2019年8月9日(金)より、劇場版『ONE PIECE STAMPEDE(ワンピース スタンピード)』が全国公開されます!
『ONE PIECE』は尾田栄一郎さん原作による大人気コミックで、現在も「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて連載中。TVアニメの放送は今年で放送20周年を迎えます。
劇場版第14作目の作品となる『ONE PIECE STAMPEDE』は、前作同様に尾田栄一郎さんが監修として参加。原作キャラクターの衣装やオリジナルキャラクターのデザインを手掛けています。また、TVアニメ20周年を記念した本作は、海賊、海軍、革命軍といった様々なキャラクターが登場し、オールスターが揃うスペシャル作品となっています。
映画の公開を記念して、ロロノア・ゾロ役の中井和哉さんにインタビュー! 映画の見どころから、懐かしい名エピソードまで、いろいろとお話を語っていただきました。
あらすじ
海賊の、海賊による、海賊のための、世界一の祭典「海賊万博」。万博の主催者ブエナ・フェスタからの招待状を手にしたルフィたち麦わらの一味。会場には世界中から海賊が群がり、万博の目玉である「海賊王(ロジャー)の遺した宝探し」で、お宝争奪戦が繰り広げられる。
しかし、海賊たち熱狂する万博の裏には、別名「最悪の戦争仕掛け人」フェスタの企みがあった。お宝争奪戦が熱を帯びる中、元ロジャー海賊団「“鬼”の跡目」と呼ばれた男ダグラス・バレットが乱入し、ルフィたちの前に立ちふさがる。
さらに、スモーカー、大将”藤虎”イッショウ、”黄猿”ボルサリーノといった海軍、王下七武海”海賊女帝”ハンコック、”世界最強の剣士”ミホーク、”元王下七武海”クロコダイル、”革命軍参謀総長”サボ、”CP-0”ロブ・ルッチまでもが其々の目的のため姿を現す。お宝争奪戦と海賊万博は、予測不能の大混乱へと陥って行く!
新作映画ではゾロの100%が感じられる貴重な戦闘シーンあり
――(映画完成前ということで)台本をご覧になった感想をお聞かせください。
中井和哉さん(ロロノア・ゾロ役/以下、中井):今回の映画はすごく勢いがあって、ストレートなお話なので、わかりやすいなと思いました。わかりやすさの中にも、色々なキャラクターが意外な登場をしたり、今までにない組み合わせのバトルがあったりと、観客を引きつけるような展開がしっかり入っているんです。映画ならではのダイナミックで迫力を感じるシーンもたくさんあったので、大画面で映えますよね。
――今作では、ゾロの戦闘シーンも見どころのひとつになっていますね。
中井:ゾロが相対するのは大将・藤虎(CV:沢木郁也さん)ですからね。そんな強敵との戦いだからというわけでもないでしょうが、途中から授業参観のようにミホーク(CV:掛川裕彦さん)が来るので、ゾロとしては「うわっ!(ミホークが)来たよ……」みたいな感じもありました(笑)。
今までの劇場版では、最後にルフィ(CV:田中真弓さん)が一番強い敵と戦うので、だいたいゾロの相手は敵の二番手、三番手。それなりに強くはあるけれど、まあ負ける心配はあまりありませんでした。今回はなにぶん藤虎なので、緊張感のある戦いがずっと続きました。
――雑魚キャラと藤虎のような強敵では、ご自身のお芝居も変わってくるのでしょうか?
中井:それはTVシリーズの時から違います。例えば、ゾロが刀を振る時の「フンッ!」「ヌゥッ!」といった息の音を入れなくても倒せる余裕のある相手に関しては、意図的にそれほど入れないようにしています。
以前にも藤虎と刃を交えたことがありますが、彼との戦いに関しては、ありとあらゆるところに緊張が走っているので、「100%の全力を出さないと押されるよ」と思いながら、意識してお芝居をしています。
――日頃なかなか見ることのできない、ゾロの本気が感じられる貴重なシーンとなっていますね。
中井:藤虎戦に関しては「ゾロの100%」を感じていただけるかと思います。
スモーカーの活躍で感じる、大人のかっこよさ
――今作ではたくさんのキャラクターが出てきますが、中井さんが気になったキャラクターはいますか?
中井:今回の映画はスモーカー(CV:大場真人さん)がフィーチャーされていますよね。彼は海軍に所属していますけど、海軍の中枢が考えていることを知らされていなかったり、海軍に対して「それはちょっと違うんじゃないか」という彼個人の考えを持っていたりして、独自に行動しているんです。
今作を観て「やっぱりスモーカーはかっこいい!」と改めて感じました。だから、彼が活躍するのは嬉しかったし、もちろん登場してからの歴史もありますし、昔からのファンなら喜んでもらえるだろうなと思いました。僕も古いなじみが活躍しているような感覚で、彼の活躍を笑顔で見ていました。
というか、スモーカーが映画に登場した瞬間から、「もっと活躍して!」と思えてきて、なんなら「サンジ(CV:平田広明さん)を倒しちゃって!」みたいな感じの嬉しさがありましたね(笑)。
――ご自身の中で、スモーカーに共感したり、哀愁を感じたりする部分はありますか?
中井:僕も昔は勤め人でしたから、組織の末端や現場で働く者の理想と現実のギャップみたいなものを肌で感じていた時期がありました。スモーカーの、「守らなきゃいけない建前はある。でも、長いものに巻かれるばかりじゃねえんだぜ!」というバランスこそ、日本の大人の男が彼に親近感とかっこよさを感じられる要因じゃないかなと思っています。
みんなが突然麦わら帽子をかぶって、海に出て行くわけにはいかないですからね(笑)。今作ではスモーカーの活躍によって、大人のかっこよさをしっかりと表現していると感じました。