劇場版『冴えカノ』主題歌に決定の春奈るなさんが最新曲でメルヘンゴシックに挑戦! 「本領発揮かなという感覚」
今秋公開される劇場版『冴えない彼女の育てかた Fine』の主題歌アーティストに決定した春奈るなさんが8月2日(金)0:00に、配信限定シングル「回転木馬」がリリースされました。
「回転木馬」は6月7日(金)(※るなの日)にリリースされた「ルパとアリエス」に続く、童話二次創作シリーズ第2弾。『不思議の国のアリス』にインスパイアされた世界観と春奈さんの感性が重なることで、中毒性の高いメルヘンゴシックソングが完成しました。
アニメイトタイムズでは春奈さんに制作の裏側をうかがいました。
アーティスティックなアリスを
──アニメイトタイムズとしては約1年前にリリースした「桃色タイフーン」(テレビアニメ『ゆらぎ荘の幽奈さん』のオープニングテーマ)以来の取材なんですが、またガラりとカラーの違う新曲が生まれましたね!
春奈:そうなんです(笑)。どれだけ変わるんだよってくらい変えてきました。でも童話シリーズは自分のなかですごくしっくりきてるんです。
──童話は春奈さんと密接なイメージがありますね。
春奈:あ! やっぱりそういうイメージを持ってもらえてるんですね。すごく嬉しいです。
──6月に発表した「ルパとアリエス」に続いて2作目となる童話シリーズになりますが、改めてこの童話シリーズについて教えていただけますか?
春奈:今回はアニメの主題歌ではないですし、今までと違ったものをやってみようと思ったんです。アニメの主題歌を歌うときは、作品の世界観を大切にしているので、そういうものをすべて取り払ったとき、私はどんな曲をみなさんにお届けできるだろうと。
おとぎ話や童話だと歌詞も作り込みやすいし、ちょっとコスプレ感も盛り込めて衣装のイメージも湧きやすい。そこにプラスアルファ、春奈るなの世界観を入れたらどういう化学変化が起きるんだろうって考えたらすごく面白いものができそうだなと。
──童話、おとぎ話は山ほど素材があるので、そういう意味ではいくらでも作ることができますもんね。
春奈:そうなんですよ! 薄い本にはじまり二次創作が大好きなので(笑)。“スピンオフ”的な感じでそのキャラクターを使って妄想を好き勝手繰り広げているイメージなんです。新しい世界観でもあったので制作はすごく面白かったです。ただ「回転木馬」は少し難しかったかな。ジャケットは黒っぽいアリスで。どぎつい感じの色味を入れてアーティスティックなアリスをイメージしていたんです。
原作のアリスによりすぎてしまうとコスプレ感が強くなってしまうので、そのバランスに苦戦しました。スタイリストの方と相談しながら最終的にはいいバランスのアリスができあがりました。
──童話シリーズは春奈さんならではの感性を発揮できる場所でもあるんですね。
春奈:自分のアイデアも織り込むことができるので「作り込んでるな」という手ごたえもありますし、ゴス系の服が大好きなので「本領発揮かな」という感覚もあります(笑)。もともとデビュー前から「KERA」の読者モデルをやっていたこともあるので、自分が着たいもの、好きなものはこういうテイストなんだなって改めて感じました。
──今回の楽曲の「回転木馬」はゴシックな印象の強い楽曲ですが、ゴシックは春奈さんにとって欠かせないものですか。
春奈:はい! ゴシック、ロリータの世界観って「私はこれが好き!」って胸を張って言えるものでもあるんです。ゴシックって違う自分になれるというか。もともと変身願望が強かったので…… “自分”としていろいろなキャラクターを演じられたらもっと日常が面白くなるんじゃないかなって。ゴシック、ロリータはそういう刺激をくれるものなんです。今ロリータは中国で人気なんです。日本でもまた人口が増えて欲しいなと思っています。
──そういう意味では「回転木馬」は春奈さんらしい1曲と言えますね。
春奈:そうですね。
「回転木馬」について
──ではゴシックな曲調は春奈さんからの希望だったんでしょうか。
春奈:はい。「メルヘンゴシックな楽曲に挑戦してみたい」と伝えてこういう曲を作ってもらったんです。もともとALI PROJECTさんがめちゃくちゃ好きなので、こういう曲調の曲に憧れもありました。インパクトも強いんじゃないかなと……。
──ステージ映えする曲ですよね。まるでミュージカルのような。
春奈:サウンド感も派手ですもんね。ゴシック、ロック、ポップが綺麗にうまく合わさってて、抵抗なく聴けるゴシックソングになったと思います。
──作詞は作曲・編曲を担っている重永亮介さんと春奈さんとの共作ですが、どのように楽曲を作られていったんでしょうか。
春奈:メロディは意識せず私がイメージする言葉を書き出して重永さんに渡して、楽曲の中に盛り込んでもらった感じです。重永さんはゲームも好きなかたで。ちょうどこの時期に『ファイナルファンタジーVII リメイク』の発表があったんです。『ファイナルファンタジー』のなかでいちばん好きなタイトルなので、スタジオでは重永さんと無我夢中で話していた記憶があります。
──(笑) 『ファイナルファンタジー』大好きですもんね。ところで重永さんというと「MONSTER」(『LUNARIUM』収録)のイメージがありますが……。
春奈:全然違う曲になりましたよね(笑)。重永さんは色々な曲調を作られる凄い方で……「自分の引き出しを全部使って書いた」っておっしゃってましたけど「絶対まだある!」と思っています(笑)。
──リズムも変則的ですし、変わった構成ですよね。
春奈:そうなんですよ。最初聴いたとき「どこがサビなんだろう?」って思ったんです。サビがサビらしくないんだけど、どのメロディにも強烈なインパクトがある。むしろどれもサビみたいな。新しくて強い曲だなと思いました。
──やっぱり歌うのって難しいです?
春奈:あ! 歌うとそこまで難しくなくて。「ルパアリ」のほうが断然難しかった(笑)。でもそこは速さの問題ですね。ただライブはどうするんだろうって感じです(笑)。ライブ映えするイメージもあるので、間奏の部分をどう魅せようかなと今悩んでいます。
──“速い”といえば「回転木馬」はラストスパートで一気に加速する場面がありますよね。まさに「回転木馬」というか、まるでアリスが堕ちていくような……。
春奈:そうなんです! 悲鳴とかシャウトも入ってて、穴に落ちる場面を表現してます。「キャー」とか「ハハハ」とか入って激情型アリスって感じですね(笑)。物語の起承転結感を表してるなって。
──笑い声は童話ならではのゾクゾク感がありますね。
春奈:笑い声なんて設定なかったんですけどね。「最後笑ってみる?」って言われて(笑)。
──あとサビの<君と踊り続ける>って歌詞もゾクっとするポイントだと思うんですが。
春奈:現実に飽き飽きしていたアリスがある日突然夢の国に迷いこんで最終的に現実を捨てて「このままでいいや」って。それが<君と踊り続ける>に表れています。この世界に居続けることが私の幸せなのっっていう……結構ブラックですよね(笑)。病んでるというより壊れてるって感じ。
──でもこの物語の主人公に共鳴するところがあったんでしょうか。
春奈:はい。私も現実逃避というか、妄想はすごく好きなんです。だからこの世界に入り込めたら楽しいなと思うので、そういう意味では似てるかもしれない。ただ私は現実を捨てることはできないんですが(笑)。夢見がちなところは入れ込みたいなと思って書かせてもらっています。
──歌詞としては記載されていないんですが<Shall We Dance?>など英語のセリフが入ってますよね。男性との会話のような形で……。
春奈:英語は苦戦しました。発音が悪すぎて……。
──いやぁ、でも英語のセリフって難しいですよね。
春奈:そうなんです! 歌なら普通に歌えるんです。……ギリギリではありますが(笑)。でも喋るとなると難しくって後日録りなおししたんです。曲がカッコよくて可愛いのにセリフで台無しにしたくないという気持ちがあったので、できる限り頑張りたいなって。でも私、小学校高学年のときに英語教室に通ってたんです!先生に「発音いい!」って言われてたのに、大人になったら「あれ?」って……(笑)。この一連の話を誰にも信じてもらえないんです(笑)。
──いや、でもきっと活かされたはずですよ!
春奈:だと良いんですが~……。
──(笑) 「回転木馬」という言葉はどこから出てきたんですか?
春奈:タイトルは重永さんが書いてくれたデモの時から「回転木馬」でした。アリスに「回転木馬」って一瞬イメージが違うかな?とも思ったんですが、「回り続ける」という意味でおとぎの国の雰囲気も出るしぴったりかなと。
MVでは5変化する?
──今日の衣装、すごく可愛いですよね。MVでも着られるんでしょうか。
春奈:そうなんです。このお洋服はMelody BasKet(メロディバスケット)さんのもので、先日モデルとしてメロバスさんの撮影があったときに、可愛くて購入させていただきました。MVでもメロバスさんの衣装を4着、着ているんです。ジャケット写真にもなっている黒アリス衣装とあわせると、MVでは五変化することになります。衣装を変えて何度も歌うので大変でしたが、私自身もとても気に入っているので、是非みていただきたいです。
『冴えない彼女の育てかた Fine』の主題歌、絶賛制作中!
──童話シリーズの3作目の予定はあるんでしょうか。
春奈:個人的には(笑)。せっかくこういったシリーズを立ち上げたので続けていきたいなと思っています。何曲かまとめて、童話シリーズミニアルバムとか。CDと、二次創作小説のセットとかも面白そうですね!
──少し気は早いかもしれませんが、今後モチーフにしたい作品ってあるんでしょうか。
春奈:実際にやるかは分かりませんが興味があるのは『かぐや姫』です。衣装も曲も和のものってこれまでないんです。「桃色タイフーン」が唯一和のテイストがある曲でしたが、ガッツリ“和”の色を魅せたいなと思っています。
──10月26日(土)に公開予定の劇場版『冴えない彼女の育てかた Fine』の主題歌も楽しみです。
春奈:ついに『冴えカノ』が最終章ということで……終わらないでほしい……と(苦笑)。素晴らしい作品の最終章を彩るにふさわしい楽曲を、と思い現在頑張って作っているところです。
ライブは昼夜違った世界観を演出に
──8月4日には" “ルパとアリエスのgastronomie(美食学)"がSHIBUYA TAKE OFF 7にて開催されますがどんなライブになりそうですか。
春奈:「ルパとアリエス」と「回転木馬」を早くみなさんにお届けしたくて企画しました。会場が違うと、盛り上がる曲も変わるんですよ。椅子の会場だったり、スタンディングの会場だったりというのも影響していると思います。今回はみんなと近い距離で楽しめる楽曲を入れる予定です。昼の部、夜の部と2回来てくれる方もいらっしゃるので、昼と夜ではセトリをかなり変える予定です。楽しみにしててほしいです!
──ワンマンでは原宿のお店PARKとのコラボレーションでグッズを発売されるとか。
春奈:はい。ブランド名は「LUNAPARK」です(笑)。PARKさんは、私が以前声優さんに挑戦させていただいた作品、「URAHARA」の舞台になったお店です。せっかくPARKさんとコラボさせてもらうので、いつものアーティストグッズとは少し違った、ファッション性を重視したものにできればと思っています。まずはTシャツからですが、近いうちに痛バッグをオリジナルで作りたいなと思っています。
──また8月24日にはファンクラブイベントも。
春奈:場所が原宿なので原宿にちなんだ企画ができたらといろいろ企画中です。男の子のるな充(ファン)が原宿ファッションに興味を持ってくれるか少し心配なのですが、みんなが楽しめるように原宿ファッションを盛り込めたらいいなと。
──絶対に盛り上がりますよ! 今日は色々なお話をありがとうございました!
〔インタビュー・文 逆井マリ〕
春奈るな 新曲「回転木馬」詳細
2019年8月2日(金)0:00-配信スタート
配信限定シングル「回転木馬」
作詞:春奈るな、重永亮介 作曲:重永亮介 編曲:重永亮介
□「回転木馬」各配信URLはこちら
春奈るな ライブ・イベント詳細
春奈るな PREMIUM LIVE 2019 “ルパとアリエスのgastronomie(美食学)”
・公演日:2019年8月4日(日)
昼公演…開場15:30 開演16:00 ★SOLD OUT★
夜公演…開場18:30 開演19:00 残席僅か
・会場:SHIBUYA TAKE OFF 7
東京都渋谷区宇田川町32-12アソルティ渋谷B1F
http://www.kox-radio.jp/takeoff7/
・チケット代:5,940円(税込)
※入場時ドリンク代別途必要、未就学児入場不可
プレイガイド
▼チケットぴあ
0570-02-9999(Pコード:156-984)
▼ローソンチケット
0570-084-003(Lコード:72102)
▼e+(イープラス)
お問合せ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00-18:00)
第4回L-67 るな充☆ステーションFCイベント 春奈るな Talk & Live ~ハラジュク ルナティック コレクション~
・公演日:2019年8月24日(土)
昼公演…開場15:30 開演16:00 ★SOLD OUT★
夜公演…開場18:30 開演19:00 ★SOLD OUT★
・会場:原宿ストロボカフェ
東京都渋谷区神宮前1-20-13ディアテックビル1F
・チケット代:4,860(税込)
※入場時ドリンク代別途必要、未就学児入場不可
※会員の方ご本人のみお申込み・入場可