声優アーティスト・富田美憂さんデビュー記念ロングインタビュー【前編】|誰かにとっての憧れになることができたら素敵だと思うんです
夢への不安が自信に変わったキッカケ
――音楽面についてもお伺いしますが、これまでリスナーとしてはどういった楽曲を好んで聴いていたのでしょうか。
富田:やっぱりアニソンを主に聴いていました。ただ、父がロック好きだったり母が男性アーティストのPOPS等を聴いていたので、自然に様々な種類の音楽に触れられていたのかなと思います。ジャジーな曲やバラード、ロックとかも好きですし、それぞれのジャンルに違った魅力がありますよね
それに、歌っているときは曲によって色々な自分になれる気がするんです。その点は、作品によって色々なタイプのキャラクターを演じるお芝居に通じるところがあると思います。
――デビュー発表時のコメントには「小さいころからの夢の一つだったアーティストデビュー」と綴られていましたが、夢になったきっかけは?
富田:先ほど、小さい頃からアニメが好きだったとお話しましたが、特に作中でキャラクターが歌うような作品が好きだったんです。それこそ『うた☆プリ』が当てはまるんですけど、主人公の女の子になりたいわけではなくて、歌っているキャラクターの方に憧れていました。
歌によって観る人の気持ちを動かしたり、それがきっかけで人生が変わるようなこともあると思っていて。何より、歌で誰かの力になったり背中を押すことができるのは、なんて素敵でカッコいいんだと小さい頃から感じていたことが、夢になるきっかけになりました。
――それこそ声優としてキャラソンや主題歌などを歌う機会があったかと思いますが、そこでの歌うことに対する心持ちはいかがでしたか?
富田:とてもありがたいことにお仕事でレコーディングさせていただく機会は多かったんですけど、人前で歌う機会はデビューしてから3,4年くらい経つまでほとんどなくて。本格的なライブをさせていただいたのは『温泉むすめ』のAKATSUKI(※3)が動き出した頃からだったので不安はありました。
アフレコやレコーディングは完成品としてみなさんの元に届くものだから、演技をしたり歌っている過程は見られないじゃないですか。でも、ライブってステージに立った瞬間、その過程も含め、一挙一動すべてが見られますよね。それがとても怖くて「どうしよう!」って思ったんですよ。
で、Kleissisのオーディションに合格したときも嬉しさはありつつ、やっぱり「どうしよう!」って思ったんですよ、怖いって思っちゃって(苦笑)。
※3:AKATSUKI
オリジナルクロスメディアプロジェクト『温泉むすめ』に登場するキャラクター・鬼怒川 日向(CV:富田 美憂)、玉造 彗(CV:田澤 茉純)、別府 環綺(CV:岩橋 由佳)によるユニット
――その不安は今どうなっているのでしょう?
富田:それが、当時は怖いと感じたKleissisの活動のおかげで自信がついてきたんです。Kleissisのメンバーの中には、それぞれ専門的な知識を持っている子がいて、レッスンひとつ取っても勉強になることばかりで。
最初の顔合わせでの自己紹介の段階で本当に音楽好きな人が集まっているんだなって、「この中でならやっていけるかも」と感じました。
でも、実際に活動が始まってみたら、ボイトレの先生もダンスの先生もすごい厳しいんです!(笑) そこにはもちろん愛を感じていますし、周りで頑張っている子も上手いからこそ自分も負けられないと思って。
仲良しだしみんなのことは大好きですが、レッスンなどではお互いに「もっと上手くなってやるぞ!」と切磋琢磨しあえるようなユニットなんです。
そんなユニットだからこそ7人で居るときは安心しますし、みんなのおかげで私も歌ったり踊ったりしていいんだと思い始めることができるようになりました。
――Kleissisのおかげで富田さん個人としても成長できたんですね。ちなみに、人生で初めてのレコーディングは覚えています?
富田:『おしえて!ギャル子ちゃん』のOP主題歌『YPMA☆GIRLS』のレコーディングでしたね。不安過ぎてひたすら家で練習していた記憶が……(笑)。
ただ、ライブもそうなんですが、収録ブースやステージに立つ前は緊張するものの、いざ始まったら役や場の雰囲気に入っていけるので楽しくなれるんです。
周りのみなさんに優しくしていただいたことも相まってレコーディングは楽しかったですね。なので、前日やスタジオに着くまでが緊張のピークでした(笑)。
――では初めてお客さんの前で歌ったのは?
富田:お仕事では『ガヴリールドロップアウト』のパッケージイベントで、私を含めた4人でOP・EDを歌ったステージが初めてだと思います。
歌は好きだからまだ大丈夫でしたが、ダンスに対しての苦手意識がとてつもなくて……!
事務所のダンスレッスンもありましたが、それでも「なんでみんなそんなに早く振り入れできるんだろう」とずっと考えるくらいで、歌うか踊るかのどっちかしかできなかったんです。ただ、それも最近はむしろ楽しいと思えるようになりました。
――それはやはりKleissisの影響が大きいのでしょうか。
富田:そうですね。Kleissisはもう1周年を迎えましたし、常にメンバーと一緒に居たり、結構な頻度でレッスンも行われているので、自分ができるようになっていく手応えを感じています。
――富田さん自身、ソロとユニットでの活動の違いはどのように捉えていますか?
富田:ユニットにはメンバーがいるので、みんなでセットリストはこうしたいとか意見を出し合えるんです。また、人数が多いとみんなが得意なことが違うので、それぞれ長けているところを合わせてユニットの強みにできると思っています。
一方のソロ活動は“アーティストとしてソロで活動をする”というよりも、スタッフさんを含めた“チームとしてみんなで作っていく”という感覚の方が合っていると思っていて。
マネージャーさんや日本コロムビアさんとの楽曲選びや、スタイリストさんとの衣装打ち合わせもチームとして活動しているわけですから。
ただその中でも、「富田美憂」の歌を多くの人に届けたいし聞いてほしいので、自分の核となる部分が重要になっていくと感じました。
――ユニットは個が重なり合ってユニットとしての色を出していかないといけないと思いますが、ソロアーティストになると舞台上には富田さんひとりしかいなくて。そこでどのように自分のオリジナリティを出していくかが課題になりますよね。
富田:過去にとあるコンテンツで、ひとりで歌わせていただく機会がありました。それまでは複数で活動してきたので、周りの子に頼ることもできましたが、いざひとりになったときに、ソロでのパフォーマンスの大変さを痛感したんです。
自分の体力やお客さんへの魅せ方をはじめ、ソロで今後活動していくにあたって、やらなきゃいけない課題がそのときに山ほど見つかってしまって(苦笑)。これは頑張らないと、と思いました。
――でも、その経験があったからこそ今に至るわけですから。
富田:そうですね。ありがたいことにMVも他のユニットで経験させていただいたので、今までの様々なお仕事が活きているなって、ソロ活動の準備をしているときに実感しました。
[取材・文/鳥谷部宏平]
後編はこちらからチェック!
声優アーティスト #富田美憂 さんアーティストデビュー記念ロングインタビュー【後編】|感謝の気持ちをみんなに返したい https://t.co/3WBH21DNCF
— アニメイトタイムズ公式 (@animatetimes) October 31, 2019
デビューシングル発売情報
富田美憂 1stSINGLE「Present Moment」
※TVアニメ「放課後さいころ倶楽部」オープニングテーマ
11月13日(水)発売
■初回限定盤【CD+DVD】
1800円(税抜) COZC-1587~1588
■通常盤【CD】
1200円(税抜) COCC-17668
【CD収録内容】
1.Present Moment
作詞:金子麻友美
作曲・編曲:睦月周平
2.Ageha Twilight
作詞:坂井竜二
作曲・編曲:GRP
3.Present Moment(Instrumental)
4.Ageha Twilight(Instrumental)
【DVD収録内容】
Present Moment Music Video/Music Videoメイキング映像
生放送特番
LINE LIVE「富田美憂ソロデビュー記念特番’ME&YOU TIME’ #1 」
放送日時:8月23日(金)22時~
出演:富田美憂
内容:11月にアーティストとしてソロデビューが決定した富田美憂の期間限定スペシャル特番の放送が決定!デビューを目前にした今の心境や、アーティスト活動に関する最新情報などをお届けします!是非ご覧ください!
番組URL:https://live.line.me/channels/781/upcoming/11717658
タイアップ情報
TVアニメ「放課後さいころ倶楽部」
2019年10月より放送開始
【キャスト・スタッフ】
武笠美姫(CV:宮下早紀)
高屋敷 綾(CV:高野麻里佳)
大野 翠(CV:富田美憂)
金城タケル(CV:黒田崇矢)
原作:中道裕大
連載:ゲッサン(小学館)
監督:今泉賢一
シリーズ構成:前川淳
キャラクターデザイン:伊部由起子
音楽:片山修志(Team-MAX)
アニメーション制作:ライデンフィルム
公式サイト
富田美憂(とみた みゆ) PROFILE
11月15日生まれ。アミューズ所属。
代表作
「アイカツスターズ!」(虹野ゆめ役)、「ガヴリールドロップアウト」(ガヴリール役)、「となりの吸血鬼さん」(ソフィー・トワイライト役)、「メイドインアビス」(リコ役)、「京都寺町三条のホームズ」(真城葵役)、「荒野のコトブキ飛行隊」(チカ役)、「ぼくたちは勉強ができない」(緒方理珠役)、「女子高生の無駄づかい」(山本美波役)他
富田美憂 日本コロムビア公式サイト
富田美憂 公式ツイッター(@miyju_tomita)
富田美憂STAFF 公式ツイッター(@miyustaff)