【秋アニメ特集】『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』アリス役・茅野愛衣さんインタビュー|長年の役者仲間である松岡禎丞さん・島﨑信長さんとの思い出
2019年10月12日(土)より放送がスタートするTVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』。
本作は、満を持しての映像化となった『ソードアート・オンライン』(以下、SAO)シリーズ最大の長編である《アリシゼーション》編の後半戦にあたるエピソードが描かれる作品です。
前半戦にあたるTVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』の放送が、非常に気になるところで終了し、さらにキリトの目が虚ろになっている意味深なキービジュアルが公開されたこともあり、その続きを今かと待ち望んでいたファンも多いことかと思います。
今回アニメイトタイムズでは、その『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』の鍵を握るキャラクターである、アリス・シンセシス・サーティを演じる茅野愛衣さんを直撃。
キャラクターから作品に対する熱い想いを、たっぷりと語っていただいたインタビューの模様をお届けしていきます。
アリス役は伊藤智彦前監督から突然告げられた!?
――最初に、改めてアリス役に決まった時の心境を教えてください。
茅野愛衣さん(以下、茅野):アリスとしての最初の収録はゲームだったのですが、アリスとユージオ役のキャステイングについては伊藤監督(※1)が決められていたんです。
最初に知ったのは『3月のライオン』(※2)の打ち上げの時でした。伊藤監督から「アリスを頼みました」ということをいきなり言われて、その時は混乱しかなかったのを覚えています(笑)。
※1:伊藤監督
伊藤 智彦氏。TVアニメ『ソードアート・オンライン』~『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』まで、『SAO』シリーズの監督を努めた。最新作は2019年9月に公開されたオリジナル劇場アニメ『HELLO WORLD』。
※2:3月のライオン
羽海野チカ氏による人気漫画を原作としたTVアニメ。中学生でプロ棋士となった主人公・桐山零が、周囲の人々との交流を通じて成長していく姿が描かれる。茅野さんは川本家の長女・川本あかり役、伊藤智彦氏は絵コンテで制作に参加している。
――確かに、それをいきなり言われると混乱しますよね(笑)。
茅野:ただ松岡(禎丞)くんもハルちゃん(戸松遥さん)も(島﨑)信長くんも、他の作品で共演機会のあるメンバーだったこともあり、安心していました。
ところがいざ収録にいくと、ヒロインのはずのハルちゃんがいなくて……。
――《アリシゼーション》編では、アスナの出番は限られていますからね。
茅野:なので、このままではまずいなと思って。私は原作に関しては、役柄に合わせて読んだり読まなかったりするタイプなのですが、最初はアリス役については、キャラクター的にもこれまでや先の展開を知らない方が演じやすいと考えていたんです。
ただ、設定的にも複雑なお話で、まったく読まずに内容を理解するのは難しいと感じたので、いただいた台本の範囲までの原作を並行して読み進めたり、それまでのアニメシリーズも見させていただいて、『SAO』という作品の世界についての知識を深めていました。
一方で信長くんは、もう最初のアフレコが始まる前から原作を全部読んだり、アニメも見ていたらしくて。現場では一人のファンとして作品について熱く語っていましたね(笑)。
――その光景が目に浮かぶようです(笑)。
茅野:『SAO』では、第2期の《ファントム・バレット》編でキリトが女の子のようなアバターになったときも松岡くんが演じているんですよね。
だからその時から信長くんは、アリシゼーションの序盤、ユージオやアリスの幼少期も演じることになるのを予想していたみたいで。
もうその頃から子供の声を出す練習をしていることを話してくれたりしていました。
ただ、その時にも私が台本と原作を同時に読み進めていることも伝えていたのですが、「僕(ユージオ)死ぬんですよ」と、ネタバレをされた記憶があります(笑)。
ちなみに、その話(ユージオの死)をすると、松岡くんがいつもすごく寂しそうにするんですけどね……(笑)。
――とくに男性キャラは、幼少期の頃は別の声優さんが担当されることが多いですから、なかなか珍しいですよね。
茅野さん:あそこまで幼い頃となると、とくに男性の方はなかなかないですよね。信長くんたちも「収録はしたけど、後から声が代わっていたらどうしよう」と不安がっていた記憶があります。
ただ、アニメではあのシーンがユージオの初登場になりますから、あそこを別の役者さんが演じてしまうと、その方の演技を信長くんが意識して演じなければいけなくなってしまうんですね。なので、できるだけ自分で演じたいということも話していました。
でも実際に掛け合いをやってみたらすごく自然なやりとりができて、3人でお芝居をするのは楽しかったですね。
――茅野さん自身は自然に役に入れましたか?
茅野:そうですね。アリスは天真爛漫な女の子で、ちょっとお転婆なところや、お姉さんのようにキリト達を引っ張っていくところもあり、本当に裏がない素直な娘なんですよ。
なので、あまり深くは考えず、二人の演技にあわせて自然に演じるようにしていました。キリトとユージオのいちゃつきを邪魔しないようにしながら(笑)、3人のバランスを考えて演じられたかなと思います。