茅原実里さん『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』主題歌インタビュー|「エイミー」は藤田監督と一緒に完成させたという気持ちです。すごく嬉しい、特別な制作でした
「迷いは何もなかった」
──歌詞が完成したのはいつぐらいだったんです?
茅原:実はアフレコ当日なんです(笑)。最後は、どうしてもアフレコ台本に合わせて微調整したいところが出てきてしまって、アフレコスタジオで藤田監督に確認してもらいました。OKが出てホッとしましたね。
──話は変わってしまいますが、アフレコはいかがでした?
茅原:エリカの出演パートは後半からで出番も多くはなかったので、椅子に座りながらいちファンとしてアフレコ現場にいました。とても感動しましたよ。原作を読んだときから、イザベラ役、テイラー役は誰が演じるのか、すごく楽しみにしていたので余計に……。
寿美菜子ちゃん、悠木碧ちゃんが演じると知ったときに、更に楽しみになって。
現場でお二人の素晴らしいお芝居を目の当たりにして感極まってしまいました。私はずっとイザベラとテイラーのことを想いながら作詞していたので、二人の声やヴァイオレットとのやりとりを聴いていたら感動もひとしおで……。
ヴァイオレットの成長を感じさせてもらえるストーリーでもあるので、親のような気持ちでもありましたね。
──そのアフレコを経て、レコーディングだったんですね。
茅原:はい。映像が見えている分より歌いやすかったですし、プリプロでじっくりイメージを作ってから本番に臨めたのでレコーディングはスムーズだったと思います。迷いは何もなかったです。
イザベラとテイラーの幸せを願いながら、ヴァイオレットの想いが届くように…という気持ちだけでした。
あとは、劇場で観てもらう作品でもあったので、初めて聴いた人の耳や心に言葉がしっかりと残るように、語りかけるように歌おうって意識していました。
──私も劇場で映画を拝見させていただきましたが、「エイミー」を茅原さんからの手紙のように受け取りました。歌は手紙であることを改めて気づかされました。
茅原:ああ、そう言っていただけるとものすごく嬉しいです。ありがとうございます。
──多くの人に届いて欲しいですね。
茅原:この記事が出るころにはもしかしたら上映が終わってしまっているかもしれませんが、ぜひ一人でも多くの人に、劇場で外伝を観ていただいて「エイミー」を聴いて欲しいという思いが強いです。その為に作った歌なので……。
私も実際に大きなスクリーンで観させてもらって、あらためて京都アニメーションさんが生み出す世界の美しさを、たくさんの人に届けたい、感じて欲しいって思いました。
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』に巡り会えて本当に良かった。こんなにも愛に包まれた素晴らしい作品に自分が携わることができて幸せです。