【連載】TVアニメ『アサシンズプライド』楠木ともりさんから見たクーファ演じる小野友樹さんの印象とは/インタビュー
天城ケイ氏によるライトノベル『アサシンズプライド』(富士見ファンタジア文庫 刊)がTVアニメ化し、2019年10月から放送中! アニメイトタイムズでは、各話ごとの声優インタビューを続けて掲載しています。第4話「鎖城に集う、乙女と乙女」の放送後となる今回は、前回から引き続いて、メリダ=アンジェルを演じる楠木ともりさんです。
《連載バックナンバー》
□連載Vol.1:小野友樹
□連載Vol.2:小野友樹
□連載Vol.3:楠木ともり
エリーゼと仲良くなった感じがしたのに、またすれ違ってしまいました
――3話で、少しいい感じになったメリダとエリーゼだったのですが、4話ではまた意外な方向に進んでいっちゃいましたね。ちなみに石川由依さんとは、演技についてのお話をされましたか?
楠木ともりさん(以下、楠木):実際にこうしましょうという話はしていないんですけど、石川さんも原作を読んでいらっしゃって、空気感はもうわかっているので、演じていても何の違和感もなく、私も自然と入り込めました。
――エリーゼとの関係ってすごく難しいですね? お姉ちゃんではあるけど、能力ではエリーゼのほうが上ですし。
楠木:メリダ的にはお姉ちゃんでいたいけど、自分がお姉ちゃんぶっていることに対してエリーゼがどう思っているのか。あとはマナが覚醒した自分に対してエリーゼがどう思っているのか。お互い言葉が足りていないから、どんどんすれ違っていって、お互いのプライドを傷つけ合っている感じがしたので、すごく苦しかったです。
3話では一緒にピンチをくぐり抜けて、エリーゼと仲良くなったと思いきや、《ルナ・リュミエール選抜戦》で、エリーゼがわざと負けると言ってくる……アンジェル家は三大騎士公爵家だし、幼い頃から戦うことが身近にあったわけですよね。だからこそ、わざと負けるっていうエリーゼの発言は、ある意味一番残酷というか。
――エリーゼとメリダが仲良くすることを嫌がっているオセローに、エリーゼに勝ったら一緒にユニットを組むことを認めてくださいってメリダが言ってしまった背景もあるんですけどね。
楠木:そうなんですよ! エリーゼにはエリーゼなりに、そうせざるを得なかった背景はあるんですけど、メリダからしたら衝撃的だったというか。何もかもへし折られたような感じだったので、原作を読んでいても、ここはツラい部分でした。
やっといい感じになったところで、こういうふうに物語が動いてしまうことが本当に悔しいというか。何でこうなっちゃったんだろうなって……。家庭教師のふたりもなんとかしようとしてはくれるけど、これはメリダとエリーゼがふたりで解決しなければならない問題なのかなって思いました。
――ちなみに、ここでの石川さんとの掛け合いはいかがでしたか?
楠木:このシーンの石川さんの演技が、何の嫌味もないんですよ! 「私じゃ絶対に勝てないっていうの?」というメリダの言葉に対して、ものすごくナチュラルに「勝てない、でしょ?」って言うんです。その冷静さというか、穏便にすまそうとするエリーゼの優しさが余計に刺さって、本当に残酷だなぁって思いました。
それと4話だと、このやり取りの裏でクーファとマディアの戦闘シーンが描かれているので、そこも見どころになっているんじゃないかなと思います。
――メリダとエリーゼがどうなるのかは、5話に続くんですよね。
楠木:5話は新しいキャラも活躍しつつ、4話でこじれてしまったメリダとエリーゼの関係がどうなるのか、ですね。お互い何年も積み重ねてきた思いを全力でぶつけなければいけないので、その結果は見ていただきたいです。演技もやりがいのあるシーンだったので。