1枚で3度おいしいCDに!? 男性目線、女性目線、羽多野渉目線の3曲が収録されたニューシングル「フワリ フワリ」インタビュー
2019年11月27日(水)に発売された羽多野渉さんのニューシングル「フワリ フワリ」。約2年ぶりのニューシングルには、4thシングル「Hikari」の作曲・永谷喬夫さんに加え、椎名慶治さん、そして1stシングル「はじまりの日に」の山下洋介さんらが参加しています。
いろいろな羽多野渉が楽しめるCDになっているとやさしい笑みで語る羽多野さん。本稿では、収録曲の3曲を深掘り! ニューシングルがさらに楽しめる羽多野さんのインタビューをお届けします!
1枚で3度おいしいCD!?
——約2年ぶりのニューシングルになりますが、制作が決まったときのお気持ちをお聞かせください。
羽多野渉さん(以下、羽多野):2019年のライブツアー「Futuristic」が終わった頃に、プロデューサーからニューシングルのお話がありました。
大きなことが終わった後は、ちょっと気持ちが落ちてしまうというか、「終わったー!」と両手を広げて急に楽をしてしまうところがあって。その瞬間にお話がきたので「まだまだ終わりませんよ」と(笑)。
次に向かって走りましょうね、と背中を押していただいたような感覚で率直に嬉しかったです。「また頑張るぞ!」と気合いを入れて作ろうとさらにチームが1つにまとまった感じがしました。
声優アーティスト #羽多野渉 の未来と進化で魅せた『Wataru Hatano Live Tour 2019 -Futuristic-』夜の部をレポート♩ https://t.co/Ugtp3bnmxO
— アニメイトタイムズ公式 (@animatetimes) April 29, 2019
——ニューシングルに収録されている「フワリ フワリ」「オモイノカタチ」「Re Intro」、それぞれどのような楽曲になっているのでしょうか?
羽多野:今回3曲入りのCDを出させていただくということで、まずどんなテーマで作るのかプロデューサーと話し合いました。
3曲それぞれ違う作曲家さんなので違うテーマを持った1枚が良いのでは、空気感が変われば1枚のCDでお得に楽しめるんじゃないかな、と考えて、1曲目の「フワリ フワリ」は男性目線、「オモイノカタチ」は女性目線、「Re Intro」は羽多野渉目線となっています。
——なるほど。楽曲によって主人公が変わるのですね。
羽多野:「フワリ フワリ」は男性が普段強がってしまったり、良い格好しようとして外では頑張ってしまったりするけれど内面は繊細で弱い部分を表現しています。
逆に、2曲目の「オモイノカタチ」は楽曲もすごく繊細なバラードになっていますが、歌詞の内容が女性の心の強さやたくましさを表現していて。
そして3曲目の「Re Intro」は羽多野渉の今までとこれからをテーマに、1stシングル「はじまりの日に」を手がけてくださった山下洋介さんに作っていただきました。
——表題曲になっている「フワリ フワリ」はタイトルと曲調のギャップに驚きました。
羽多野:そうですね。実際の楽曲はイケイケな感じになっていますから(笑)。
——初めて曲を聞いたときの印象はいかがでしたか?
羽多野:全部、自分から“こういうイメージのものをください”と作曲家さんにお願いをしていて、「フワリ フワリ」のタイトルと歌詞もそのまま採用という形で歌わせていただきました。
やっぱりギャップを楽しんでいただきたい気持ちがあったので、最初に“かっこいい楽曲にちょっと情けない男性像がイメージできる歌詞”とお願いしたんです。
おそらく言葉遊びの中でタイトルと曲調というギャップを、椎名さんと野口さんのおふたりで想像して「フワリ フワリ」が生まれたんじゃないかな、と思います。
“こう思っていたのにこう裏切ってくるのか”という部分を楽しんでもらいたいです。
——また、未来を見据えて作られたアルバム「Futuristic」を経たシングルということを踏まえて、何かこんな曲を作りたい、こんなCDにしたいという想いはありましたか?
羽多野:「Futuristic」は“未来的”という意味で、音楽のジャンル的にもクラブサウンドのような楽曲が多かったのですが、その次に1回原点に戻りたい気持ちがありました。
4thシングルぐらいからありがたいことにタイアップ曲が増えていって、作品のために生まれた楽曲を歌わせていただく機会が多かったんです。
改めて今までの楽曲を聞いてみると、ロックだったり、自分の声を加工するぐらいの楽曲があったり、いろんな楽曲という世界を旅して原点に戻ってみると、最初の1枚目はどんな風に作っていただいていたのかな、と考えたりして。
1stシングルの「はじまりの日に」は“羽多野渉を曲にしたらこういう曲ができたよ”というのがテーマだったので、同じ作曲家の山下洋介さんにお願いしたい気持ちがありました。
——今回のシングルは、新しい羽多野渉から原点の羽多野渉まで楽しめるCDになっているのですね。
羽多野:はい。表題曲の「フワリ フワリ」は新たな羽多野渉として聴いていただきたくて、3曲目の「Re Intro」は原点である「はじまりの日に」の羽多野渉。これを3曲目に入れることで戻って何回でも楽しめるようなCDになったら良いな、と思っています。
あの時できなかった表現、あの時歌えなかったものが今回のシングルで見えてきたり、山下さんとのやり取りの中でたくさん見えたような気がして、すごく嬉しかったですし楽しかったです。