TVアニメ『マギアレコード』リレーインタビュー:七海やちよ役 雨宮 天 「2周年記念イベント「Magia Day 2019」は私にとって2019年最高の一日でした」
ついに放送まであとわずかとなったTVアニメ『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』。今回のリレーインタビューに登場していただいたのは七海やちよ役の雨宮 天さん。自分自身に近い役柄だという、七海やちよというキャラクターにどんな思いを抱いているのか。今秋に開催された『マギアレコード』イベント「Magia Day 2019」の思い出とあわせてお話を伺いました。
何が起きているわけでもないのに、不穏な空気が流れる『マギアレコード』の世界
――いよいよアニメ『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』の放送が始まります。ゲームからアニメ化にあたり、どんなことを期待していますか。
雨宮 天さん(以下、雨宮):やっぱりアニメになると『マギアレコード』を知ってくれる人が増えると思うんです。ゲームの収録をしているときから、すごく細やかで、重くて素敵なストーリーだなと感じていたので、それをもっと多くの人に知ってもらいたいなと感じていました。ぜひアニメを観て『マギアレコード』の世界にハマって欲しいなと思っています。
――いろいろなイベントで、すでに完成した第1話が上映されていますが、ご覧になった感想をお聞かせください。
雨宮:ずっとドキドキしながら見ていました。映像では、すごくドロドロとした不気味な空気感が流れていて(笑)。私は『魔法少女まどか☆マギカ』の世界が好きだったので、『マギアレコード』もその世界観を引き継いでいくのかなと。
普通に女の子同士が会話しているシーンであっても、何かが起きているわけでもないのに不穏な空気になっているのが、すごく嬉しかったですし、一秒も目が離せない。この感じを早くみんなに味わっていただきたいです。
――『魔法少女まどか☆マギカ』がお好きだということですが、どんな印象をお持ちでしたか。
雨宮:観始めたときからずっと胸がざわざわさせられて、次の展開を観ないといてもたってもいられなくなって、一気観してしまいました。感情を激しく動かされて、ボロボロ泣いてしまったシーンもありましたし、ハラハラさせられたシーンもあって。
ひと時も安心させてくれない作品でしたね。全部観終わったあとも、しばらくは、あのときの魔法少女のあの子はどんな気持ちだったんだろうと考えてしまって。すごく毒素が強い作品だなと。『魔法少女まどか☆マギカ』の沼にハマった感じがありました。
――雨宮さんは、サスペンステイストな作品がお好きなんですか?
雨宮:そうですね。多少怖い描写がある作品のほうが好きですね。ちょっとハラハラしたいという気持ちがあります。とくに『魔法少女まどか☆マギカ』のような、人の想いが絡まっていろいろなものが歪んでいく話は、個人的に好みです。
――「少女が願いを叶えるために、白い妖精と契約をして魔女と戦う」という『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズの世界観にはどんな印象をお持ちですか?
雨宮:契約して力を得るという部分は、すごく王道の設定だと思うんですが、その先にあるものがすごく深いんですよね。設定のシンプルさと、描かれる闇の深さのギャップがすごく素敵です。
みんな最初は「キュゥべえは癒しのかわいいマスコット」だと思いますよね。でも、本編を観ると、そのイメージを裏切る展開になっていく。そうすると、キュゥべえがかわいく見えなくなってしまうんですよ。そういうギャップが、観ている人を引き込むんだなと思っています。
自分と似ている魔法少女・七海やちよ
――七海やちよというキャラクターの印象をお聞かせください。
雨宮:やちよが登場したばかりのときは「氷のような心を持っている子」に見えがちなんですけど、実はそうじゃなくて。彼女はすごく繊細で、いろいろな経験を積んでいるから冷たく見えるんです。
そういうことがわかってくると、やちよのことがどんどん好きになるし、共感もできますね。絵が動いて音が付いているアニメで、やちよを見ると、彼女の感情みたいなものがより深く手に取るようにわかると思います。
また、みんなで掛け合いをしながら収録しているので、より感情の起伏がわかりやすくなっていると思います。
――ゲームだとおひとりで収録をされていますが、アニメだとキャストのみなさんで掛け合いをして収録をしている。そのことでより、やちよの魅力がクローズアップされているということですね。
雨宮:ゲームだと自分ひとりで収録をしているので、自分である程度計画を立てて芝居をするんですね。「こういう物語の流れだから、ここで芝居をすると良いな」って。
その計画通りに芝居をすることが重要になると思うんですが、掛け合いとなると思いがけないリアクションがあったり、相手の発言に予想以上に傷つく……ということもあるので、そこは演じている側にとっても面白い部分ですね。
――雨宮さんご自身と、やちよに共通点を感じるところはありますか?
雨宮:自分と似ているなと思うところは「繊細さ」。私もやちよも、自分が繊細なことを自覚していて、強くあろうとしている感じがあるんです。でも、感情が上回ってしまって動揺してしまうところや、悲しみを引きずってしまうところは私と似ているなって思います。
――注目している魔法少女やキャストはいらっしゃいますか。
雨宮:梓みふゆ(7年間やちよのパートナーとして戦ってきた魔法少女)としゃべっているときは、一番ドキドキしますね。アニメだとみふゆの印象が違うんですよ。ゲームでは柔らかい印象があったんですが、アニメでは柔らかさの奥に何かがあるような感じがあって。
みふゆとの掛け合いはすごくハラハラするんです。みふゆはずっと一定のテンションなのに、やちよは追い詰められていく感じが対照的で。ぜひ、アニメで見てほしい注目のキャラクターだと思います。