音楽
斉藤朱夏ライブ「朱演 2019『くつひもの結び方』」詳細レポ

「でも大丈夫! みんなには私がいる」 全力パフォーマンスで心と心を結んだ斉藤朱夏初ワンマン 朱演 2019『くつひもの結び方』

声優、そしてアーティストとして活躍する斉藤朱夏さんが、11月7日(木)に東京・TSUTAYA O-EASTで初のソロワンマンライブ「朱演 2019『くつひもの結び方』」を開催した。

『ラブライブ!サンシャイン!!』の渡辺 曜役、同作品のスクールアイドルグループAqoursとしても活動する朱夏さん。今年8月にSACRA MUSICからリリースした『くつひも』でソロメジャーデビューを果たし、11月20日(水)には1stシングル『36℃ / パパパ』を発表している。

今回のワンマンはタイトルからうかがえる通り、『くつひも』のリリースを受けて組まれたもの。本来10月に行われる予定だったが、台風の影響で振替に。満を持してステージとなった。

“くつばこ”の上で繰り広げられるパフォーマンス

初ワンマンとあって開演前から祝祭ムードで、フラワースタンドも客席も“朱”一色。「お待たせいたしました、まもなくの開演になります」というアナウンスには熱い拍手と歓声が、暗転すれば「朱夏!朱夏!」「しゅかしゅー!」とコールが起こるなど、開演前から期待度の高さが伝わってくるかのよう。

いざ幕が開いて、バンドを従え『くつひも』初回限定盤のパッケージ(靴箱)を模したステージに朱夏さんが現れると、ひときわおおきな歓声が沸きたったのだった。

オープニングナンバーにセレクトされたのは、ちょっぴりセンチメンタルな「あと1 メートル」。正面を振り向きファンの姿を捉えた瞬間、思わず顔がほころぶ(思いが通じ合っているこの瞬間が、とても良かった)。

ライブハウスならではの親密な空気感が広がっていくなか<一人が寂しいのは 一人じゃない証拠だよ>と“君”に贈る朱夏さん。飾らない、色とりどりの表情を見せながら進めていく。

「朱演 2019『くつひもの結び方』、かいえーん! みんな元気~!? ちょっと近くいこうか~」とナチュラルにファンと距離と縮め、女性専用エリアの前でしゃがみ「かわいい~!」と絶叫。女の子たちからの「キャーッ!」という黄色い声が。

積極的にコミュニケーションを楽しむ朱夏さんを後ろから見守るのは、ドラム:MIZUKIさん(みずきんぐ/@mizukki_niii)、ベース:高原未奈さん(ちゃんみな/@pamibass)、ギター:栗山友里さん(くりりん/@Y092U5RI)、キーボード:北村真奈美さん(まぼちゃん/@shigmaico))。

そのガールズバンドを束ねたのは、バンドマスターのにしのえみさん(えみちゃん/@xxxxxEMI)。バンド演奏ということは知らされていなかったので、それに驚いたファンも多い様子だった(しかもガールズバンドで、全員の足元がコンバースのオールスター!)。

MCもそこそこに「今日という一日が最高の時間になるように、みんな盛り上がる準備はできてるかー!」とアジテートして、タイトルナンバー「くつひも」へ。軽快でキレの良いダンスを交えつつ、甘酸っぱい青春のきらめきを伸びやかな高音で届けると、フロアからは自然とハンズクラップが起こった。

続けて歌ったミディアムナンバー「誰よりも弱いひとでかまわない」の<本当に伝えたいのは小さなことほんの些細なことだから聞いてよ ねえきっと きっと 君が好きなんだ>という、その言葉から繋がるかのように、次のMCでは、みんなへの気持ちを告白する。

「みんなの顔を見ながら歌うってすごく新鮮。いろいろな表情を見られてすごく嬉しいです。世界にはたくさんの人がいるじゃない? そんななかでみんなとこうして出会えたことは奇跡だとも、運命だとも思うんです。いろいろなめぐりあわせがあって、今日というこの日を一緒に共有できることが嬉しい。

きっと、色々な糸で繋がれていると思うんです。小指に糸をくっつけて、私のところにきたんだなって思うと、不思議だなとも思うけど、すごく嬉しい」

──“今”の、あふれ出るような思いをひとつずつ言葉にすると、温かな拍手が会場を満たしていく。

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