【連載】TVアニメ『ネコぱら』ショコラ役・八木侑紀さん×バニラ役・佐伯伊織さん対談VOL.1|ショコラ&バニラ、可愛いキャラクターの役作り
好評放送中のTVアニメ『ネコぱら』。ゲームから始まり、OVAへと展開されてきた本作は日本のみならず海外でも人気を博し、待望のTVアニメ化となりました。パティスリー「ラ・ソレイユ」を舞台に、個性豊かな人型ネコたちが織りなすハートフルストーリーは、今期注目作のひとつです。
アニメイトタイムズでは、メインキャラクターを演じるキャストやスタッフへのインタビューを毎週掲載。第1回は、ショコラ役の八木侑紀さんとバニラ役の佐伯伊織さんにお話をうかがいました。
《連載バックナンバー》□第1回:八木侑紀×佐伯伊織 対談VOL.1
□第2回:八木侑紀×佐伯伊織 対談VOL.2
□第3回:八木侑紀×佐伯伊織×森嶋優花対談VOL.1
□第4回:八木侑紀×佐伯伊織×森嶋優花対談VOL.2
ショコラとバニラは真逆なところも魅力
――2人が演じるキャラクターについて、ここが可愛いと思うところを教えて下さい。
八木侑紀さん(以下、八木):ショコラは喜怒哀楽がはっきりしていて、ストレートに感情をドーンと出していくところが本当に可愛いなと思います。私、ネコを演じるのが初めてだったので、最初は「ネコ耳が生えている子の声ってどんなだろう……?」と考えたんですよ(笑)。
でも、ショコラは何事にも一生懸命すぎて元気いっぱいみたいな感じがあって。バニラとの対比というか、真逆なところも可愛いですよね。
佐伯伊織さん(以下、佐伯):もはやイヌだもんね。でも、そこが可愛い。
八木:こういうネコはあまりいないですよね。
佐伯:ドストレートで、素直に伝えてくれるところが「もう好き!」って。「わしゃわしゃわしゃ?、よしよし?」って可愛がりたいです(笑)。
八木:……確かに、扱い方がイヌかもしれない(笑)。
――バニラはいかがですか?
佐伯:バニラはショコラとは反対で、あまり表情に出ないタイプです。でも、感情はちゃんと持っているんですよ。原作の「ネコぱら」vol.1をプレイさせていただいたんですけど、バニラが「ネコは素直だから、好きな事は好きって言うし、自分の気持ちをちゃんと素直に伝えることをする」というようなことを言っていて。素直に自分の好きなものは好きって言える子で、ショコラのことを溺愛しています。あのジト目というか、顔もいいですよね。
八木:あの顔は、(本物の)ネコに見つめられている感じがする。
佐伯:そうなんですよ。見た目も可愛いし、性格が本当にネコっぽくて好きですね。そういう自分の意思があるところや、我が道を行くフリーダムさにすごく惹かれたのかもしれないです。
八木:ネコになりたいなぁって台本を読むたびに思います(笑)。
佐伯:わかる~。永遠にひなたぼっこしていたい(笑)。
――顔もいいとありましたけども、見た目のポイントをさらに挙げるなら?
佐伯:私、今まで黒ネコ派だったんですけど、バニラを見てから白ネコもいいなって思いました。もともと白髪のキャラクターが結構好きですし(笑)。
八木:髪の毛を見ていても"毛並み"と思っちゃうんですよね。つやつやでいい毛並みをしているなって。
佐伯:絶対にもふもふしてるよね。あと、服も可愛い!
八木:可愛い!こんな制服のお店だったら、私も「ラ・ソレイユ」に行きたいです。
佐伯:常連になっちゃうね。
――「ラ・ソレイユ」はみなとみらいにあるという設定らしいですよ。
佐伯:じゃあ、聖地巡礼に行くしかないですね(笑)。
――そんな可愛いキャラクターを、どのように役作りしたのでしょうか?
八木:オーディションの時から、(ショコラは)自分とは違うタイプのキャラクターだなと感じていました。私はそんなに大きく感情が顔や行動に出ない方かなと思うので。でも、ショコラは何か起こるたびにどこまでも悲しんだり、大きな声を出したり、めちゃめちゃ飛び跳ねて喜んだり……。
家で練習していて「いや、まだ足りないな」とショコラに追いつけないところがあったんです。なので、とにかく自分の中の限界、全力でぶつかる気持ちで演じました。
アフレコ現場でも感情を抑えないように気を付けました。他の役の時には、実は本当の気持ちがあったり抑えてる感情があるのか考えるんですが、ショコラはそれがなくて何かあったら「ショコラがやります!」「ショコラが走ります!!」という感じで。気持ちが全開なのでアフレコの後はいつも、結構体力を使ったなって思います。(笑)
佐伯:バニラは演じるのが難しいですね。なるべく原作のイメージを崩さないようにしようと思い、家でゲームの音声を聞いていっぱい練習したのに全然掴みきれなくて。さっき言ったように、バニラは感情が表に出るタイプじゃないけど、感情がないわけではないんです。
その特徴をどう落としこむかすごく苦労しました。普通に人に話しかけるけど、話しかけ過ぎたらキャラがブレるというか。無表情にただ台詞を言うのではなく、「こう思ったからこの台詞が出たんだ」としたかったんです。
第1話のアフレコは不安で、やっぱりすごく苦労しました。終わった後は、自分で大反省会ですよ(笑)。速攻でカラオケ屋に行って、言われたことを忘れないようにずっと練習して、それを落とし込んでから第2話に臨みました。
カツオのたたきが食べたくなりました
――第1話で特に印象的だったシーンや思い出をお聞かせ下さい。
八木:第1話はアラカルト的なところがあって、いろんなネコちゃんの可愛いところをギュギュッと詰まっているのが印象的でした。ショコラ的にはとにかく走るシーンが多くて、アフレコが終わった後は息切れがすごかったです(笑)。
ネコって屋根の上や塀の狭いところを走っていきますよね。人間の感覚としてはドキドキなんだけど、ネコにとってはいつもの道なのでルンルン気分で走ると思うんです。なので、演じる時に頭の中で葛藤がちょっとありました。でも、ネコの道を走れるのも乙なものだなって。
佐伯:私は最初のシーンがすごく好きですね。ショコラとバニラが一緒に寝ていて、バニラが「ショコラ起きて」と起こすところが超絶可愛すぎて、「何なんだ、このアニメは!」と思いました(笑)。
それから、嘉祥さんのおうちにショコラとバニラがやってくるシーンでの、「ショコラがいるところ、それは私がいるところだから」というのはバニラを代表する台詞だと思うんです。ここはすごく大事に、気合を入れて演じさせていただきました。
――完全にパートナーが言うような台詞ですからね。
佐伯:それを言えちゃうのがバニラの好きなところなんです。ショコラのことが大好きだっていう真っ直ぐな気持ちを、ちゃんと言葉にして言えるのもバニラの魅力ですよね。
八木:そんなバニラを見ることによって私も明日は誰かに気持ちをちゃんと伝えてみようという気持ちになります。やっぱり言葉で言った方が伝わるし、相手も嬉しいんだなってすごく思いました。
――ほかに好きなシーンを挙げるなら?
佐伯:カツオのたたきに目をキラキラさせている2人がすごく可愛いかったです!(笑)
八木:カツオが大好きなんだな~って。
――ちなみに、2人ともカツオは好きですか?
2人:大好きです!
佐伯:自分のカツオ好きな感情もセリフに出ていたかもしれないです(笑)。
八木:第1話を見た人は、きっとカツオが食べたくなったと思いますよ!(笑)
――『ネコぱら』はこれまでゲーム、OVAと展開されてきました。今回、TVアニメ化されたことでの見どころはどこだと感じていますか?
八木:この優しい世界を毎週皆さんに見ていただけるのがいいですよね。日々辛いことや、疲れたりすることがあると思うんです。でも、この作品は心が軽くなるというか、誰かに話しかけられたら最大限優しくしようという気持ちになれるんです。心のサプリメントみたいな感じで見ていただけと思います。
佐伯:第1話の上映会の後に、「尊い」って言っちゃったもん(笑)。本当に「尊い」って言葉しか出てこなくて。語彙力がなくなりました。
八木:ほんとにそうですよね。こんな優しい気持ちになれるアニメなんだと思って。
佐伯:原作者のさよりさん(NEKO WORKs)も「可愛いを追求した」とおっしゃっていて。私たち役者もそれを目指して頑張ったので、ぜひ"KAWAII"で頭をいっぱいにしながら見て欲しいです。
――KAWAIIは世界共通語ですからね。「ネコぱら」は海外でも人気がありますし。
佐伯:「Neko Para Kawaii」で通じるぐらいなっていただきたいです!
八木:そして癒されて欲しいです!
[文・千葉研一]
作品情報
TVアニメ『ネコぱら』
2020年1月9日(木)より放送開始
TOKYOMX 22:00-
BS11 24:30-
AT-X 21:00- ※リピート放送あり
※放送時間は変更の可能性がございます
STAFF
原作:NEKO WORKs
監督:山本靖貴
シリーズ構成:雑破業
キャラクターデザイン:平野勇一
音楽:立山秋航
アニメーション制作:FelixFilm
CAST
ショコラ:八木侑紀
バニラ:佐伯伊織
アズキ:井澤詩織
メイプル:伊藤美来
シナモン:のぐちゆり
ココナツ:水谷麻鈴
水無月時雨:M・A・O
水無月嘉祥:立花慎之介
???:森嶋優花(※アニメ新キャラ)