TVアニメ『22/7(ナナブンノニジュウニ)』滝川みう役・西條和×藤間桜役・天城サリー×戸田ジュン役・海乃るり鼎談|キャラクターたちの意外な過去がアニメで明らかに
2020年1月11日よりスタートするTVアニメ『22/7(ナナブンノニジュウニ)』。本作で声優を務めるのは、デジタル声優アイドルグループ・ユニット22/7として、これまでリアルに活動してきたメンバーたち。16年の12月24日に11人で結成され、17年の7月22日には、CDデビューやアニメ化が発表されていました。
結成から考えると約3年の月日を経てスタートするTVアニメ。彼女たちのこれまでの軌跡やそれぞれの個性が反映された作品になっています。もちろん、その活動を知らない人でも、そこからリアルな彼女たちの活動も追っていけば楽しさが何倍にも膨れ上がるはずだ。
今回は、滝川みう役・西條和さん、藤間桜役・天城サリーさん、戸田ジュン役・海乃るりさんの3人に、アニメの魅力をたっぷり話していただきました。
意外だったストーリー、それぞれの過去が明らかに
――TVアニメ『22/7(ナナブンノニジュウニ)』では、グループ結成秘話が語られるらしいですね。
藤間桜役・天城サリーさん(以下、天城):私たちが今出演しているバラエティ番組『22/7 計算中』では、すでにアイドル活動をしている彼女たちが出ているんですけど、TVアニメでは、彼女たちが出会ったときの関係性が描かれているんです。なので今まで知ることができなかったことを1話目からたくさん知れたという驚きがありました。
でも、自分が想像していた以上に、私の演じる藤間桜ちゃんが優しい子で戸惑ってしまって(笑)、こんな優しい子、どこで育ったんだろう!って思いました。まぁ、ロサンゼルスなんですけど……。
――オーディションに受かって、17年にキャラクターをもらったときは、生い立ちとか過去の出来事は知らなかったんですか?
天城:天真爛漫で優しいというのとおばあちゃん子であるということはよく紹介するときも言ってたんですけど、どれほど優しいかまでは知らなかったですし、物語を読んで、何で優しい子なのかというのがわかったというか。
それは藤間桜だけではなく、各々のキャラクターが、なぜ今こういう活動をしているのかというところが描かれているので、TVアニメでは、より深くキャラクターのことを知れるんじゃないかなと思います。
――それとアニメでは謎の「壁」という存在があるんですよね?
海乃るりさん(以下、海乃):脚本を読んだとき、いい意味でナナニジらしいアニメだったというか、元気にイェーイ!っていうよりは、バックボーンとかもちょっとシリアスなんです。
「壁」の存在とかも他のアニメではあまり見たことがないですし、私も脚本を読んだとき、「壁」って何?って思いました。なのでみなさんも「壁」って何だろう?と思いながら見てほしいです!
――「壁」がいろいろな指令が出してくるんですよね?
海乃:そうなんです。私たちも最近色付きの壁を見たんですよ。こんな重厚感があるんだ!と思ったし、戸田ジュンちゃんが怖がっているのもわかるなって思いました。
西條和さん(以下、西條):あまりアニメの予備知識がなかった私ですら、ちょっと意外だなと思いました。
アイドルアニメってこんな感じなのかな?って一瞬思ったんですけど、個人的にミステリーとかサスペンスが好きだし、まだ私たちも「壁」の正体をよく知らないので、そういうミステリー要素がちょくちょくあるのが個人的にはすごく気になるので、いいなって思ってます。
――それと、これまでのナナニジの活動とかぶるところもありませんでしたか? 活動内容とか。あと、裏側では意見がぶつかり合うシーンもありましたが……。
天城:でも、私たちはほとんど喧嘩はしないというか、ないんです。でも確かに倉岡水巴ちゃんは、演じている河野都ちゃんみたいにムードメイカーだったりするし、るーりー(海乃さん)も戸田ジュンちゃんみたいに明るいキャラクタームードメイカーだし、滝川みうちゃんも芯の通った子だけど、演じているなごみん(西條さん)も、本当に自分を持っている子なので、重なるところはいっぱいありますね。
西條:みうちゃんもライブの自己紹介でうまくしゃべれなかったりするけど、私もよくこうなるなぁって思うし、共感を越えて、本当にその通り!って感じです(笑)。
――ちなみに、「壁」の司令によって動くマネージャーのような存在の合田というキャラクターがいますが、三宅健太さんが声をやられています。
天城:三宅さんは、帰り際に、その週のアドバイスをくださるんですよ。それに毎週勇気づけられるというか、元気づけられるんです。三宅さんの言葉に何人か泣いていたりもしてて。そうやって周りの先輩役者の方々に助けられています。
――どんなアドバイスをくださるんですか?
天城:あるキャラの「ぎゃっ!」って台詞があったんですけど、それを文字の通り素直に読んでいたら、ああいう台詞は書いてある通りに言わないで、自分で変えちゃってもいいんだよって教えてくださったり、失敗しておどおどしているメンバーがいたら、失敗は誰にでもあるから気にしないで、自分の思った演技プランをぶつけたほうがスムーズに進むよって優しい言葉をかけてくださるんです。
海乃:私、三宅さんに「ここで遊んでみてよ」って言っていただいて、それをいいね~って言ってもらったんですけど、全然ボールドに合ってなくて、監督から「遊んでもいいけど、ボールドに収めようか」って言われたときがありました(笑)。ちょっと遊び過ぎてしまって……。
――それで言うと、結構アドリブとかガヤ録りもありますよね?
海乃:アドリブ難しいです。自信がなくて声が小さくなっちゃって録り直しになってしまうこともあったし。
天城:学びになったのはアドリブで商品名とかは出してはいけないということで、例えばコーラ飲もうよとか、プリクラ撮ろうよとかはダメなんですよね。
――結構言うことが制限されるんですね!
海乃:でも毎回共演者の方がたくさん来てくださるので、ガヤ録りとかアドリブはすごく勉強になります! 自分で(台詞を)考えているのに、すごく会話が自然だなぁって思うので。
西條:私、基本的にアドリブは桜ちゃんの隣にいるので……。
天城:質問を振ると「うん」って言って笑ってくれるんですよ。桜とみうちゃんは本当に仲がいいので。
西條:実際にサリーちゃんにはずっと助けてもらってて、だいたいみうちゃんがしゃべる前は桜ちゃんがしゃべってるので、入りやすいんです。
天城:一度Bパートの台詞が全部「みうちゃん」だったときがあるんですよ! でも全部感情が違っていて、「みうちゃん!」「みうちゃん…」「(心配そうに)みうちゃん」って。みうちゃん大好きかよーって思いました(笑)。
海乃:みうちゃん以外の台詞が来たときに、どんな感情で読めばいいんだろうって言ってたよね(笑)。
天城:みうちゃん大好き人間なんで。
西條:本当に助けられました。
――それと、それぞれの過去が描かれるということね、年齢の演じ分けも難しくなかったですか?
海乃:絵コンテをいただいたときから、どうしよう……と思って、自分でプランを練っていきました。
他作品の子供っぽいキャラクター『ご注文はうさぎですか?』のチノちゃんを結構参考にさせていただいて、こういう風に言ったら、子供の頃のジュンちゃんっぽいかなって考えてました。キャラクターの過去って、今の感じと違う子が多いから、苦戦している子が多い印象でした。
天城:桜ちゃんは今の年齢でも声が高いので、幼少期はどうすればいいんだろうって悩んでいたんです。
今はおしとやかだけど天真爛漫で、それでいて優しいので、清楚で落ち着きのある話し方を心がけていたんですけど、逆に幼少期は声のトーン自体をちょっとだけ高くして、子供ならではの無邪気さ、優しいながらも自分勝手なところを表現できるよう演じ分けを頑張りました。
――感情を爆発させるようなシーンも多かったので、演技の面でも見どころは多い作品ですよね。