映画『メイドインアビス深き魂の黎明』富田美憂×伊瀬茉莉也×井澤詩織インタビュー|ボンドルドはやっぱり嫌いになれない!?
2020年1月17日(金)より公開がスタートした映画『メイドインアビス 深き魂の黎明』。
『WEBコミックガンマ』にて連載中の、つくしあきひと先生による漫画を原作としたアニメーションシリーズ『メイドインアビス』の最新作で、摩訶不思議な生物や高度な異物が眠る、人類未開の地である大穴(アビス)に挑む探窟家の少女・リコたちの冒険が描かれ、過酷な自然との戦い、容赦のないハードなストーリー展開、制作を担当した新鋭のアニメスタジオ・キネマシトラスによるハイクオリティな映像などが高く評価され、世界中のアニメファンからの支持を集めた作品です。
劇場版の公開も間近に迫る中、アニメイトタイムズでは富田美憂さん(リコ役)、伊瀬茉莉也さん(レグ役)、井澤詩織さん(ナナチ役)の3人のキャスト陣を直撃。
TVシリーズの思い出から、劇場版の裏話まで、たっぷりとお聞きできたインタビューの模様をお届けします。
不安以上に「早くアフレコがしたい」という想い
――アフレコや完成披露イベントを終え、公開も間近に迫りつつある現在の心境からお聞かせ下さい。
富田美憂さん(以下、富田):アフレコ自体は夏頃に終わっていたのですが、私たちのお芝居と、スタッフさん達のパワーが一つになったものがついに完成したということで、たくさんの方に見ていただきたいです。
まだ私達自身も劇場の音響やスクリーンで完成された映像を見ていないので、早く(劇場で)見たいですね。
伊瀬茉莉也さん(以下、伊瀬):いよいよだなという気持ちです。私にとって2019年は、総集編に始まって完成披露イベントで締めくくった、“メイドインアビスイヤー”とも言える一年でもあったので、その集大成ともいえる劇場版がついに公開されるというのは嬉しいです。早く皆さんに見ていただきたいという気持ちでいっぱいです。
井澤詩織さん(以下、井澤):総集編ではナナチには新規収録の機会がなくて、劇場版ではかなり久しぶりにナナチの声を収録したのですが、気合が入りすぎたあまり、「ただのイケメンになってるからナナチに戻して」と言われたことがあって(笑)。
というのも、私の中でのナナチ像が、TVシリーズから時間が経ったことで熟成されてしまった部分があって、最初に(作中のナナチに)レンジを合わせるのには苦労もありましたが、楽しみながら調整もさせていただきました。
TVシリーズの再放送や総集編を見て、新たにファンになってくれた方もいると思うので、より多くの人に楽しんでもらえるのかなと。
――実際に、完成した映像をご覧になられていかがでしたか?
富田:「このシーンのリコかわいいな」とか、演じている時に気づかなかった発見もあって、キャラクターの魅力のようなものが詰まった映画だったなと。
これは見て下さる方も同じだと思うのですが、胸が苦しくなるようなシーンでは、本当に胸が張り裂けそうな想いで……。そういうドキドキや臨場感も体験していただける作品になっていると思います。
伊瀬:自分の想像を超える完成度の高い映像に仕上がっていることに、ただただ制作陣の方々に頭が上がらない想いです。
映画を見ていると、こんなに美しくて怖いアビスに挑んでいたんだなということを改めて感じて……語彙力が足りなくて申し訳ないのですが、「とにかく凄い」としか言いようがない作品でした。
井澤:漫画をアニメーションにするメリットを余すことなくフル活用していて、劇場版として公開する意味がすごくある作品だなと。
「これアニメじゃなくても良かったんじゃない?」ということが絶対になく、映像もSEも音楽もすべてが本当に素晴らしくて、感謝の気持ちでいっぱいです。
――最初に本作の制作が決定したことを聞いた時はいかがでしたか?
富田:劇場版でボンドルドとのエピソードを描くと聞いた時は、新作でもう一度リコを演じられることへの喜びが一番大きかったですね。
やっぱり原作もすごくショッキングな内容なので、どうなってしまうんだろうという不安もあったのですが、それ以上に新しい冒険ができるということの嬉しさの方が上回っていたので、とにかく「早くアフレコをしたい!」という気持ちが強かったです。
伊瀬:最初に続編の制作がイベント中にサプライズ発表された時は、感極まって、3人で泣いてしまったくらい嬉しかったことを覚えています。
ただ、ボンドルド編を演じるということになると、もう一度原作を読み返して、レグの気持ちを作っていかないといけないので……「私の心は持つんだろうか」というドキドキ感はありましたね。
井澤:ナナチは重要なキャラクターなのですが、TVシリーズでは10話からの登場だったので、正直なところまだまだ演じ足りないという気持ちがあったんです。
なので、ボンドルド編を演じられるという話を頂いた時はすごく嬉しかったですね。