バンドリーマーに支えてもらった“あの景色”のために――牛込りみ役・西本りみさんが青春の輝きを追い続ける理由／冬アニメ『BanG Dream! 3rd Season』インタビュー

バンドリーマーに支えてもらった、忘れられない“あの景色”

――大阪公演に出演したお三方は「BanG_Dream! 1st LIVE『春、バンド始めました！』」でステージに立ったメンバーでもあります。終演後のコメントには、懐かしさと安心感が感じられたと綴られていましたね。

西本：それこそ3人でライブをしたのは下北沢GARDENでのデビューライブぶりでした。並びも当時の順番と同じで懐かしさを感じつつ、同じ事務所の3人ということもあって、楽屋裏のノリのまま本当に自然体で笑っていられました。

でも、あのときよりも素の表情でいられたと言いますか……デビューライブはやっぱり緊張もあって。その日は私のデビュー当日でもあったので、自分のことで必死だった思いもありましたが、改めて今回の大阪公演では3人でお客さんと一緒に楽しめた1日になりました。

――ちなみにデビューライブのことは覚えてます？

西本：もちろん覚えてます！　念願の日だったので指折り数えて楽しみにしていて、気持ち的には、楽しみ100％・不安100％でした。

私はシークレット出演という扱いだったので、いきなり登場したんですよね。彩ちゃん（伊藤彩沙さん）は、もともと愛ちゃん（愛美さん）とふたりで活動していたこともあって、シークレットで登場しても不思議じゃなかったと思うんですけど、私が急に登場したら「誰？」って反応になるかもしれないと考えていて。

「どんな顔をされるんだろう」という不安が100％、だけど夢が叶う瞬間でもあったので、楽しみ100％の状態でした。

もう楽屋の隅っこでずっとしゃがみこんでいたんですよ（笑）。

――それは比喩ではなく？（笑）

西本：はい（笑）。そのときの写真も残っているんですけど、ずっと緊張していてグルグルと同じところを回っていて（笑）。ガタガタ震えていたときのことを今でも覚えています。

でもステージに上がった瞬間、知らない子のはずなのに、みなさん笑って迎え入れてくれたんです。そのときのお客さん一人ひとりの笑顔を、私は今でも忘れません。この先もあの景色はずっと忘れませんし、忘れちゃいけないと思います。

――背負っているプレッシャーは年々増していくと思いますが、これまで挫けそうになるようなことはあったのでしょうか。

西本：毎日ずっとベースを触っていたので、触りたくないなと思う日もありました。ただ、1日触らないと3日衰えると言いますし、心配性で生真面目な性格もあって、自分がやらないことで周りに迷惑をかける方が怖くて。

だから辛いと思うときも踏ん張りましたし、何より音楽が心の底から大好きだったので、その想いがマイナスな気持ちを上回ったんだと思います。

――ネガティブな感情を上回るほどの熱意があったから、ここまで頑張ることができたわけですね。

西本：そうですね。あとは先ほどお話したように、一番最初に見たあの景色があるからこそ励みになりますし、乗り越えられた壁も多々あります。

――では活動を通して西本さんが幸せを感じる瞬間は？

西本：やっぱりライブやイベントでバンドリーマーのみなさんの笑顔を見た瞬間が何よりも一番幸せです。やっぱり私はそのために活動していきたいと思いますし、支えてくれるバンドリーマーのみなさんのことが大好きで大好きで仕方ないので（笑）。

私はツッコミがヘタクソなので人前で喋るとボケボケな気がするんですけど、みなさんは何を言っても笑ってくれる、温かく包み込んでくれる。ステージに立っている瞬間、お渡し会などで一人ひとりとお喋りする瞬間など、みなさんと会える瞬間が私にとって一番の幸せです。