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劇場版『ゴブリンスレイヤー』梅原裕一郎インタビュー|重厚で硬派だけど共感も

劇場版『ゴブリンスレイヤー』梅原裕一郎さんインタビュー|1日がかりの収録のメリットと改めて感じた声優陣の「あうんの呼吸」

TVシリーズで印象的だったシーンとは?

――TVシリーズで印象に残っているエピソードを挙げてください。

梅原:終盤でゴブリンの大軍勢と戦うために、ゴブリンスレイヤーがギルドに助けを求めるエピソードは一連の流れが感動的で、熱い展開でした。

それまでは孤独と思われていた彼の前に、槍使いを先頭に仲間たちが助けに現れて。ギルドの中にも助けてくれる人たちがこんなにいるんだという高揚感は演じていても楽しかったですし、オンエアを見ても感動しました。

――今回の『ゴブスレGC』を演じて感じた印象と感想を教えてください。

梅原:1日で録り切る形の収録だったので、走り抜けるように終わってしまった感覚でした。パーティーメンバーの結束も強まっていることを実感して、むしろ慣れ過ぎていて異常に感じるくらい(笑)。

でもゴブリンスレイヤーの行動を間近で見続けてきたからこそ、口に出さなくても何をすればいいのかわかるんだろうなと。

――鉱人道士(ドワーフ)が何も言われなくてもゴブリンスレイヤーに武器を渡すシーンなど、関係性がかなり成熟しているのを感じました。

梅原:TVシリーズの時だったら「くれ」「そんなこと急に言われても」くらいのやり取りがあったかもしれないところを、今回はメンバー全員がゴブリンスレイヤーの意図を理解できていて、女神官でさえもついていけるのはパーティーとして成長した証なのかなと思います。

あと今回、新たに登場する令嬢剣士の成長も見どころのお話になっているなと思いました。

 

新キャラの令嬢剣士の成長と決意を描いた今作。また新たなゴブリンの強敵も登場!

――令嬢剣士についてはどう思われましたか?

梅原:彼女もゴブリンの被害者のひとりで、回想シーンは見ていてつらいものもありましたが、ゴブリンスレイヤーのパーティーのメンバーたちと出会ったことで克服して、もう1度立ち向かおうとする姿に強さを感じました。

きっとゴブリンへの復讐を後押しするゴブリンスレイヤーの言葉は救いになったんじゃないかなと思います。そして過去は変えられないけど、前に進むしかないと決意できた気がします。

――そしてこの作品ではゴブリンたちを統率するボス的な存在がいますが、今作の小鬼聖騎士(ゴブリンパラディン)もくせものですね。

梅原:ゴブリンのボス的なキャラを、どう倒すかが見どころの1つですが、小鬼聖騎士も強いです。

ゴブリンスレイヤーはどんな敵でも一撃で倒せるという圧倒的な強さを持っているわけではなく、知恵を絞って、詰め将棋のように迫っていく戦い方で、TVシリーズではスクロール(魔法を封じた巻物)を使ったり、自然の力を利用することも多い気がします。

今回、どんな戦い方をするのか、楽しみにしてほしいです。

――今作はバトルシーンが多いので、収録中や終わった後の疲労感が大きかったのでは?と思いました。

梅原:確かにハードな部分もありましたが、今回は1つの物語を途切れることなく、一気に演じられたので、連続性が保ててやりやすかったです。お昼休憩があったので、緊張感が切れそうになるのを食い止めるのが大変でした(笑)。

――でもその長時間を一緒に過ごすことで、作中のパーティー同様にキャスト同士の結束感もより固まったのでは?

梅原:TVシリーズの時からパーティーメンバーの掛け合いが楽しいし、気持ちいいんですよね。「あうんの呼吸」というか。

現場でも4本のマイクを、みんなで行ったり来たりしながら録っているんですけど、そのやり取りもスムーズで。「この人はこのマイクに入るんだろうな」とわかるんですよね。

収録自体久しぶりですが、ブランクなくすっと入れるのはTVシリーズから長くパーティーメンバーとしてやってきたからだと思います。

(C)蝸牛くも・SBクリエイティブ/ゴブリンスレイヤー製作委員会
(C)蝸牛くも・SBクリエイティブ/ゴブリンスレイヤーGC製作委員会
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