「私たちの夢はここでは終わりません」|ホロライブ初の全体ライブ「hololive 1st fes.『ノンストップ・ストーリー』」レポート
人気バーチャルYouTuber(VTuber)グループ「ホロライブ」が1月24日(金)に、初めての全体イベント「hololive 1st fes.『ノンストップ・ストーリー』」を開催。
2017年から活動を続けているVTuberときのそらをはじめとした23人のVTuberアイドルが、オリジナル曲とカバー曲を織りまぜた全31曲を披露した。
ここでは、超高倍率の入場チケットを手にした幸運なファンと、ネット配信で見守ったさらに大勢のファンたちを熱狂させた約2時間半の1stライブをレポートする。
ときのそらの語りから『ノンストップ・ストーリー』が開幕
開演前、注意事項を読み上げる影ナレを担当したのは、ときのそらの親友でホロライブの裏方の友人A。
他のメンバーとも仲が良く、運営とメンバーとファンをより密接に繋げる役割りも果たしてきた「えーちゃん」は、初ライブに向けたメンバーの思いも代弁。
「それでは、素敵な夢のように楽しい時間を、皆さんで一緒に過ごしましょう!」という言葉で締めくくると、客席からは歓声や拍手が響き、早くも「ありがとう!」と叫ぶ声も聞こえた。
「アイドルになって大きなステージで歌って踊りたい。2年前、1人から始まったこの想いは、20人以上のメンバーとの大きな想いになって実現する」
最初に聴こえてきたのは、ホロライブの歩みを凝縮したような、ときのそらのナレーション。スクリーンには、ときのそらの初期配信の映像の後、メッセージや映像とともに出演者が紹介され、ライブタイトルが映し出される。
一瞬スクリーンが真っ暗になった後、出演者全員が通常衣装の3Dモデル姿で登場し、ホロライブ初の全体曲『Shiny Smily Story』を披露。
頭サビを全員で歌った後は、2組に分かれて1番と2番を歌い分け、Cパートは、大空スバル、湊あくあ、白上フブキ、ときのそら、夏色まつりの5人が担当。
その後の大サビからは再び全員登場。個性的なVTuberアイドルたちは思い思いの動きで、初ライブの幕開けにぴったりのポジティブな楽曲を楽しそうに歌った。
ソロコーナー1曲目は、自称清楚担当・夏色まつりの『ファンサ』
続くソロコーナーでは、メンバー自身が選んだ曲を、ワンハーフ(1コーラス半などの短縮版)で披露。1人目は、ホロライブの切り込み隊長・夏色まつり。
イメージカラーのオレンジ一色に染まった客席に向かって、アイドルの想いを綴ったHoneyWorksの人気曲『ファンサ』を熱唱。
高音まで伸びやかな歌声や可愛いダンスに、客席へのファンサも満載という、まさにアイドルのステージを披露し、トップバッターの役割を完遂した。
続いて登場したホロライブ3期生の兎田ぺこらが選んだのは、田村ゆかりの人気曲『fancy baby doll』。
12月の3Dモデルお披露目配信でも歌った時もアイドル力の高い歌声とダンスに驚かされたが、さらに練習を重ねたのか、ダンスはさらにキレキレ。
カメラ目線でウィンクしたり、ファンを煽ったりといったステージングも上手く、初ライブとは思えないパフォーマンスを見せた。
魔界から来た保険医の癒月ちょこが登場すると、会場からは「先生!」コール。ルックスも歌声もセクシーなちょこ先生だが、選んだ楽曲は、DECO*27のラブソング『おじゃま虫』。
好きな相手に甘えるような歌詞も、飛び跳ねるようにしながらコールを呼び込む動きも可愛らしい。セクシーさとキュートさの両方の魅力を放ってからの去り際の「大好き」は破壊力抜群だった。
4人目に登場したロボ子さんが歌ったのは、この日、最初のバラードとなった奥華子の『はなびら』。
曲のイメージにもマッチした透明感ある優しい歌声に惹きつけられていると、会場全体の空気も一変。前の曲まで手拍子やコールを続けていたファンも記者席と同じように静かに聴き入っていた。
西沢さんPの『夜もすがら君想ふ』を歌った大神ミオは、高い歌唱力や巧みなステップだけでなく、客煽りの巧みさも印象的。
ラストには「ライブはまだまだ、これからだよー。盛り上がっていけー!」と絶叫。後のステージのことまで気にしながら退場する姿には、「ホロライブのママ」と呼ばれる面倒見の良さを再確認した。
歌唱力にも定評のある湊あくあが選んだ曲は、松浦亜弥の代表曲『♡桃色片思い♡』。期待通りの歌声だけでなくダンスもキレキレで、小首をかしげながら「きゅるるん」と親指と小指を伸ばした手を振る仕草も愛らしい。
ゲームやイタズラが大好きで、負けず嫌いで何でも全力で頑張るバーチャルメイドは、アイドルとしてのパフォーマンスも完璧に仕上げてきた。