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TVアニメ『歌舞伎町シャーロック』キャスト座談会第10弾

アニメ『歌舞伎町シャーロック』青山穣さん、橘龍丸さんによる座談会第10弾|アルバート・トレヴァを演じる大塚芳忠さんの演技は必聴の価値アリ! 最終回までの展開にミッシェルと寅太郎の活躍は?

一口では語り切れないモリアーティを悩みながら演じきった山下誠一郎さんの姿に感動

――お話を伺っているとドラマCDも気になりますが、やはりモリアーティの今後の展開が気になります。お2人は#19の展開を知って、どのように思われましたか?

橘:誠ちゃん(山下誠一郎さんの愛称)は吉村(愛)監督と話をして、モリアーティの今後の展開を知っていたみたいで。僕は誠ちゃんから、1クール目の終盤くらいに「それ、ネタバレ……」と思いながらも、なんとなく聞いていました(笑)。

そういった意味で、結末を知りながら2クール目を演じていたので、「もう(モリアーティのシーンが)くる!」と思いつつ、悲しいなとも思って。

青山:#19で明らかになるからね。

橘:それまでは、どうなるかわからなかったですけど……この展開を予想していた視聴者の方もいるんですかね?

青山:名前が“モリアーティ”だからね。

本当はジェームズ・モランという名前だから、最初はジェームズで登場して、最終回間近で「本名はモリアーティらしい」ということなら意外性があるのかなと思うけど、最初からモリアーティで登場したら「怪しい!」「黒幕だろ」と思うよね。

橘:1クール目で、「自分が切り裂きジャックです」と名乗りながら登場するようなものですからね(笑)。

――1クール目にジャック事件があったことで、ジャック=モリアーティじゃないかと考察する視聴者の方もいましたからね。逆に、ジャック事件の顛末を受けて、本作でのモリアーティは最後まで「普通の高校生でいてほしい」というファンの期待も高かったように感じました。

青山:そうだね、でもな……。

例えば、怪人二十面相というキャラが「高校生です」と登場しても、最後はどうしても「犯人はお前だ!」と思うでしょ。そう思うと、やっぱり名前は大事だよ!

橘:原典を知っていると、どうしてもそうなりますよね。僕も思いました。

青山:モリアーティがやっぱり黒幕だったと言われても、僕は別に驚かないもん。

1クール目から十分怪しくてさ、モリアーティが去った後に蝶がバラバラになっていたら、「絶対、黒幕だ」となるよ。逆に、バラバラだった蝶が元気になって飛んでいたなら、「良いヤツなのかな」となるかもしれない。

橘:突然のファンタジー!(笑)

一同:(笑)。

青山:だから、それほど意外な展開ではなかったんじゃないかと思うけど、(橘さんに)どうですか?

橘:僕的には、原典のエピソードを忠実に描きつつも、少しずつそこから外れていくというか。原典にはない、モリアーティ像みたいなものがあるかなと。

青山:もちろん、そうだね。しかも原典では、モリアーティの名前がよく出てくるけど、シャーロックの前に姿を現すのはそれほど多くないんだよね。

橘:そうなんですね。演じている誠ちゃんは、#19にくるまですごく苦悩していて。

隣で話を聞いていても、#19以降の展開にモリアーティを掘り下げていくところもあるので、よく(悩み過ぎて)「お腹が痛い」と言いながら、ずっとアフレコに臨んでいましたね。

青山:あの役は、なかなか難しいよね。僕はまず、あそこまで深いキャラクターだと共感できないから、何を手掛かりに演じていいのかわからないな。

橘:ですよね。(山下さんが)本番のアフレコで、吉村監督と長崎さんとディスカッションして作り上げていた姿に、僕は感動しました。

青山:彼は苦しんでいたね。何度も録り直して、よく頑張っていたよ。

橘:思い出深いシーンと言ったら、この後がさらに……なんですけど、言えないので「とにかく見て!」と(笑)。

青山:(笑)。

橘:これ以降も胸が痛いから、もう「見て」としか言えないです。

青山:(最終回まで)あと少しだし、見逃せないね。

橘:本当に、ここから1つ解決したかと思っても、「おや?」と思う展開がギリギリまであるので、最後までしっかり見てほしいです。

青山:そうだね。なかなか深いというか、重い話になっているから、あのコメディテイストは「どこへ行ってしまったんだ」となるよね(笑)。あそこまでモリアーティの闇が深いと、視聴者もあのペースに付いていくのが大変かもしれない。

橘:1クール目の後半で、急に“ギュッ”と重たくなりましたからね。2クール目もシリアスな展開で、#18のモモタローズファンの女の子3人が燃えるシーンは、ショッキングですよね。

青山:あれをモリアーティがやっていると思うと、(モリアーティに対して)なかなか共感できないし、僕はシャーロックみたいな反応にはならないと思うね。

橘:シャーロックの中には、モリアーティに対する情みたいなものが芽生えていると思うので、何か思うところがあったのかなと。

青山:でも、視聴者が(モリアーティに)共感できるかは、また別だから……なんとも言えないね。

橘:そういった意味では、いろいろな見方ができますよね。

「モリアーティに共感できるかどうか」ではないですけど、モリアーティが選択して迎えた結末を、視聴者の方がどういう風に見て、どう感じたのかが知りたいです。

青山:モリアーティのことは、なかなか一口では語れませんよ。

何があっても、結局はモリアーティも探偵長屋の一員としての“家族”

――では、ジャック事件など数々の事件を経て、シャーロック・ワトソン・モリアーティは、ご自身の演じるキャラクターにとってどのような存在になっていると思いますか?

青山:結局は、家族だよね。#03のモリアーティの誕生日にみんなで撮った写真が、物語の中で映ることがあって。

ジャック(マキ)も一緒に写っているから普通は飾らないんじゃないかと思うけど、それでも置いてあることを考えると、ミッシェルや寅太郎にとっても、長屋のチームはファミリーなんだろうな。

一種のユートピアというか、傷を持って流れ着いたみんなが、長屋で擬似的な家族として生きているという意味では、モリアーティもメンバーの一人だから許せるのかなと。

橘:モリアーティがあれだけのことを起こして、叱りつけることはあっても、突っぱねて「お前なんか知らない」みたいにはならないくらい、寅太郎や他の長屋のみんなの情も関係値も、深いものになっているんじゃないかと思います。

青山:物語として、はねつけるシーンはあるけど、それでもファミリーと表現するのが合っているんじゃないかな。

そういえば、オンエアで一瞬映るエンドカードを見るまで知らなかったんだけど、みんなあのビルに住んでるんだね。知ってた?

橘:僕は知っていました。各階ごとにというか、それぞれの部屋があるから探偵長屋なんですよね。

青山:そういうことなんだ。みんなは呼ばれたら、いろいろな所から歩いたり、車とかでパイプキャットに集まって来るんだと思っていて。

一同:(笑)。

青山:一緒に住んでるなんて「仲良しじゃん」と思って、やっぱりファミリーなんだね。

橘:あとあと知る内容も多いですよね。

青山:完成品を見てから知ることもあるからね。

モリアーティの誕生日を祝って乾杯するシーンも、ミッシェルはそれほど思い切り祝わないだろうなと思っていたら、映像では意外と派手にやっていて、もう少し大げさにやっても良かったなと。

橘:(ミッシェルは)お酒好きですからね。

――そんな楽しい思い出もあっただけに、今後の展開にヤキモキしているであろうファンの方へ、メッセージをお願いします。

橘:物語も終盤になり、ここからまた、もう一段階上がって「シャーロック、ワトソン、モリアーティの結末やいかに!?」というところに差し掛かっていると思うので、その一瞬、一瞬に目を凝らしていただいて。

モリアーティがどうなったのか、長屋のみんなの今後はどうなるのかを想像していただくのも、楽しいと思います。

ぜひ、最後まで楽しんで、応援していただけたら幸せです。宜しくお願いします。

青山:いよいよ最終回も近くなってきて、モリアーティが黒幕だとわかった後どういう展開になるのか、そこが見どころだと思うので、皆さんにはその辺りに注目していただいて。

これからは、じっくり見ていただくしかないような話数が続くので、なかなか重たいかもしれませんけど、しっかり見ていただけるとうれしいです。

そして、寅太郎とミッシェルが今後……事件を解決することは一切ありません。

橘:(爆笑)。ここまできたら、もうご想像はできているかもしれませんね。

青山:もう、言ってもいいと思うけど、事件を解決することはありませんから(笑)。ぜひ、シャーロック、ワトソン、モリアーティに注目して見てください。

――ありがとうございます(笑)。本当に、青山さんがおっしゃった通りになるのか、ミッシェルや寅太郎の活躍するシーンがあるのかを確かめるためにも、最後まで見逃せないですね。

TVアニメ『歌舞伎町シャーロック』作品情報

放送情報

TBS:毎週金曜深夜 1:55~
MBS:毎週金曜深夜 1:55~
BS-TBS:毎週土曜深夜 1:00~
AT-X:毎週火曜 夜8:00~
リピート放送 毎週木曜 昼12:00~/毎週土曜 深夜4:00~
※放送日時は変更になる可能性がございます。

《配信》
dアニメストア:毎週土曜 昼12:00~
AbemaTV:毎週火曜12:30~
ほか
 

イントロダクション

新宿區イーストサイド……混沌を極めたその街の中心には、ネオン瞬く歌舞伎町が広がっていた。

光が強けりゃ影も濃い。悪人どもの潜む暗がりの、そのまた奥に探偵長屋の明かりが灯る。

ハドソン夫人の営むその長屋は、なくて七癖、曲者ぞろい。野心満々のケッペキ探偵に、男を化かす姉妹探偵。はたまた刑事くずれのオッサン探偵がいるかと思えば、ヤクザを破門されたアンチャン探偵……

そして真打は、落語をこよなく愛する天才探偵シャーロック・ホームズ。切り裂きジャックによる猟奇殺人が起きたその夜、舞台の幕は上がった。

探偵どもの化かし合いを横糸に、シャーロック、ワトソン、モリアーティ、三つどもえの友情を縦糸に……

ミステリー? いやさコメディ? なんともはや、判別不能ドラマのはじまりはじまり~。
 

スタッフ

監督:吉村愛
シリーズ構成:岸本卓
キャラクターデザイン・総作画監督:矢萩利幸
プロップデザイン:清池奈保・津坂美織・久原陽子
色彩設計:藤田恵里香
美術設定:金平和茂
美術監督:片平真司(スタジオアカンサス)
3D監督:磯部兼士(ランドック・スタジオ)
特殊効果:村上正博
2Dワークス:濱中亜希子
撮影監督:荒幡和也
モーショングラフィックス:大城丈宗
編集:濱宇津妙子
音響監督:長崎行男
音楽:伊賀拓郎
オープニングテーマ:EGO-WRAPPIN’「CAPTURE」
エンディングテーマ(#1~#12):ロザリーナ「百億光年」
エンディングテーマ(#13~):石崎ひゅーい「パレード」
アニメーション制作:Production I.G
 

キャスト

シャーロック・ホームズ:小西克幸
ジョン・H・ワトソン:中村悠一
ジェームズ・モリアーティ:山下誠一郎
京極冬人:斉藤壮馬
メアリ・モーンスタン:東山奈央
ルーシー・モーンスタン:東内マリ子
ミッシェル・ベルモント:青山穣
小林寅太郎:橘龍丸
ハドソン夫人:諏訪部順一

公式サイト
公式ツイッター

(C)歌舞伎町シャーロック製作委員会
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