【連載】TVアニメ『ネコぱら』メイプル役 伊藤美来さん×シナモン役 のぐちゆりさん対談VOL.2|シナモンの「潤っちゃう」の言い方へのこだわり
好評放送中のTVアニメ『ネコぱら』。パティスリー「ラ・ソレイユ」を舞台にした個性豊かな人型ネコたちが織りなすハートフルストーリーも、いよいよ終盤に突入して目が離せなくなっています。
アニメイトタイムズでは、メインキャラクターを演じるキャストやスタッフへのインタビューを毎週掲載。第10回は、前回に続きメイプル役・伊藤美来さんとシナモン役・のぐちゆりさんにお話をうかがいました。
シナモンの「潤っちゃう」の言い方にもこだわっています
――メイプルとシナモンを演じてみて、ご自身で感じる可愛い部分や魅力について教えてください。
伊藤美来さん(以下、伊藤):メイプルはやっぱりツンデレなところが可愛いですよね。でも、それプラス、面倒見もいいんですよ。ネコたちの中ではツッコミに回ることが多いんですけど、そうやって突っ込めるのは周りをしっかり見ているからですし、ちゃんとお姉さんしているところも可愛いなって。ちょっと怖いのが苦手だったり、女の子らしいところがあるのもチャームポイントだと思います。
のぐちゆりさん(以下。のぐち):シナモンはすぐに妄想して発情しちゃうんですけど(笑)、他のネコたちのことを「すごいね〜!」「それいいね!」って褒めることも多くて。一歩後ろに下がってみんなをほんわか見守っているような、あったかい雰囲気があるところが好きですね。
――妄想や発情をしちゃうところはやっぱりシナモンの魅力だと思いますが、役作りで気をつけたことはありますか?
のぐち:そうですね。興奮して発情するところがマックスで頭一個抜けているように、ほかのところでは基本的にまったりすることを心がけました。普通にテンションがあがった時は、フラットの中でテンションをあげるといいますか。
――メイプルの役作りはいかがですか?
伊藤:メイプルは「何やってんのよ!」とか強い口調で怒ったり注意したりするのが多いんですけど、怖くならないよう意識しました。怖いというよりも、ツンデレのツンツン感が強めにでるように。そして、可愛いところは可愛く、ツンデレのギャップが大きく出ればいいなと思って演じています。
――ここまでの話数の中で、特に印象的だったシーンや好きなセリフをお聞かせ下さい。
のぐち:(第7話の)ネコたちだけで怪談話などをして過ごす回が思い出に残っています。妄想といえばシナモンだろ、ということで演じていてすごく面白かったです。
実は、オーディションの時にはシナモンは怒ってるシーンがないと言われたんですよ。そうなんだと思っていたのに、この回が来たら怒っていて(笑)。メーちゃん(メイプル)が「シナモンだったらこうでしょ」って妄想を想像したら、「私、こんな変態じゃないですよ!」って。
伊藤:怒ってた(笑)。
のぐち:怒るところはそこなんだと思って。シナモンは、たぶん自分が変態だと思っていないんだと思います。そんなこと言われるのは心外だって。それで「ごめん」ってなっちゃうメーちゃんも可愛いですよね。
――シナモンといえば「潤っちゃう」のセリフがとても印象的です。言葉としては同じ「潤っちゃう」でも、毎回違いをつけたりしているのですか?
のぐち:そうなんです。その回によって興奮する長さが違うというか(笑)。例えば、第4話の身体検査で結構長く興奮するシーンがあったんですけど、テストでやった時に監督から「もうちょっと興奮の強弱をハッキリさせて欲しい」と言われて。「恥ずかしいって気持ちは持っているけど、それを出したい(気持ちもある)微妙なところをついて欲しい」って。
確かに、ただ興奮した声をあげるだけではダメで。ちゃんと恥じらいを出しつつ、でも興奮していることも表に出したいという微妙な塩梅が、シナモンの本当の意味での発情なんだと。奥が深いなぁ、もっともっと頑張ろうと思いましたね。
――シナモンの発情は奥が深かったのですね。
のぐち:でも、監督からは「シナモンはお笑い枠だから」とも言われていたので、シナモンが出てきたらみんながちょっと笑ってくれるような、そんな存在になればいいなと思っています。
――伊藤さんが特に印象的だったシーンは?
伊藤:アズキとココナツが喧嘩して、相撲とかで対決した回(第6話)ですね。メイプルが眼鏡をかけて解説を担当していたのが、すごく印象に残っています。おとぎ話が出てくる回(第7話)ではナレーションをやったりもして、解説やナレーションをノリノリでやっているのが面白かったです。
――なんだかんだ言っても、やってくれる子ですからね。
伊藤:そうなんです。「なんで私が!」と言いながらやってくれたり、いつの間にか馴染んでいたりするのが可愛いです。