TVアニメ『マギアレコード』リレーインタビュー:十咎ももこ役 小松未可子 「ももこは私自身に近いキャラクター。でも私が魔法少女になったら……」
レナとかえでがかわいくてしようがない
――「十咎ももこ」は水波レナ・秋野かえでとともにチームを組む姉御肌の魔法少女です。彼女にどんな印象をお持ちですか?
小松:ゲームの収録の前に、ももこについてかなり詳細な資料をいただいたんです。好きなものがアイドルで。かわいらしいものが好きだけど、そういう雰囲気を漂わせない、とか。男勝りで姉御肌でちゃきっとしてて、面倒見も良くて、好きな異性の相手に好きとは素直に言えない、その勇気がない。彼女が持っているギャップが印象的で、自分に近いキャラクターだなと思って親近感が湧きました。
ゲーム版でかなり掘り下げてくださっていたので、それを踏まえてアニメ版の収録ができたのはありがたかったです。ももことして、作品に入ることができたなと思います。
――ももこと小松さんご自身は近い感じがあったんですね。
小松:そうですね。しゃべり方も女の子らしくなかったり、気が強かったり、ケンカしている二人がいたら「まあまあ」と仲裁するタイプだったり。そういう感じはすごく共感できました。
あと、困っている人がいたら、ほっとけない。思わずたしなめてしまう、根がド真面目みたいなところや融通が利かない頑固なところとかは、すごくわかるなあって思っていました。彼女がしゃべるイマジネーションが湧きやすい、というか。「ももこだったら、こういうふうなことをするだろうな」とイメージがしやすかったです。
――水波レナ役の石原夏織さんや秋野かえで役の大橋彩香さんとの収録はいかがでしたか。
小松:ゲーム版の収録のときも、先に収録していたレナやかえでのセリフを聞きながら、芝居をするときもあったのですが、実際にふたりの声を目の前にすると「これだよね、これこれ」という感じがあって。3人(レナ、かえで、ももこ)のパワーバランスがわかりやすかったです。
――レナとかえではケンカをしてしまいますが、ももこの立場からふたりを見て、どんな印象をお持ちですか。
小松:ふたりともちょっと厄介なところがありますよね(笑)。そこがかわいらしく、愛らしい部分でもあるんですけど。なんやかんや、ふたりには凸凹なところがあるからこそ、ぶつかるんだろうなと思いました。
レナは猪突猛進でありながらネガティブに考えちゃう子で。かえでがおどおどしているような雰囲気を一見持ちつつ、実は肝がすごく据わっている。やるな、かえで……っていう返しをしたりして、ふたりのやり取りを思わず見入ってしまう感じがあるんです。
でも、見ているうちにどんどん危険な感じになって、ああ、ダメだダメだとあわてて止めに入る。きっと、ふたりがかわいくてしょうがないんでしょうね。
――レナはいろいろな魔法少女に変身します。ももこにも変身してしまいますが……。
小松:ゲーム版のときもレナの声を聞いたうえで、「レナが変身したももこ」の声を収録していたんですが、アニメ版の収録では目の前にレナ(石原夏織)がいるので、生のレナを聞いて、収録したんです。
本人を見ながらやるのは、すごく緊張しました。夏織ちゃんも「私ってこういう感じなんだ!」っておっしゃってましたし……でも、オーディオコメンタリー(Blu-ray/DVD第1巻に収録)のときも「すごい似てた!」と言ってくれたので、良かったなと思います。
――それは、石原さんのお芝居の特徴を掴んだ感じですか?
小松:うーん、真似ですね。レナの真似をしました(笑)!
――小松さんは物真似は得意ですか?
小松:苦手です。今回は……頑張りました(笑)。本人から認めてもらえて良かったです。