nano.RIPEが放つ『食戟のソーマ 豪ノ皿』OP曲「ラストチャプター」が4月22日リリース！ ボーカル&ギターのきみコさんに楽曲と待望の春ツアーについてインタビュー!!

キャラと自身、そしてリスナーへのメッセージ

――ラストフレーズの「終わりへ向かおうか」もせつなくて。

きみコ：nano.RIPE自体も2人体制になってから「nano.RIPE、最終章に入りました」と言っていて。でも終わらない最終章としてずっと続けるつもりです。メンバーチェンジするのは大変なことなのでこれ以上したくないし、ちゃんと終わるがあることを意識しようと。

1本1本のライブも当たり前ではないし、人生が終わる直前までやれたら幸せだけど、現実的にはそういうバンドも少ないし。終わりがあることを理解した上で、今を大事に歌いたいなと思ったんです。そこに今回の『食戟のソーマ』のタイミングがピッタリ合ったので、タイトルも「ラストチャプター」にして、終わりを歌ってしまおうと。

――4月は始まりの季節ですが、何となく過ごしてしまうと時が経つのは早いんですよね。時間の有限さを大切に過ごしていこうと教えてくれている気がしました。

きみコ：そうですね。特にソーマたちの年代は何もしなくてもあっという間に過ぎてしまうけど、時間の過ごし方でその後の人生が大きく変わるし、後悔も残るもので。自分も「もっと頑張れたな」と思うこともあるので、それを伝えたくて。

――サウンド制作はどのように進められたのでしょうか？

きみコ：ジュンがまずデモを作って、アレンジャーさんに渡して、話し合いながらアレンジしていただく形で制作しています。

今回、初めて山下洋介さんにアレンジをお願いしましたが、すごくハマったなと思っていて。ストリングスを入れる曲は「エンブレム」など、他にもありましたが、今までとは違う切り口でアレンジしてくださったので、nano.RIPEの新しい面を引き出していただけたと思います。

――サウンド感は「スノードロップ」と「虚虚実実」は鋭くシリアスなバンドサウンドでしたが、「エンブレム」はストリングスが印象的なさわやかなサウンドで、今回も「エンブレム」の雰囲気に近いなと思いました。

きみコ：「スノードロップ」や「虚虚実実」のようなバチバチした感じもいいかなと思いましたが、やっぱり華やかにOPが始まるのがいいなと思って、どちらかといえば「エンブレム」の流れにのって作ろうという意識はありました。

――EDに流れても違和感がない、心地よさがあるんですよね。

きみコ：ありがとうございます。OP曲がEDに流れるケースもあるので、もしEDで流れてもいいようにとも考えてました。

――さわやかだけど、胸にぐっとくるエモさはずるいなと思いました（笑）。

きみコ：明るいけど、ちょっと泣けるメロはジュンが得意なところなので、意識して作っていたと思います。

――ボーカルレコーディングで意識した点はありますか？

きみコ：歌録りは調子がよかったこともあり、順調でした。ここ最近はデビュー10周年にしてやっと歌い方がわかってきて。昔はレコーディングが苦手だったんですけど、最近は楽しいし、そんな気持ちで歌えました。

また感情面も以前は硬くなりがちで、ライブみたいな力が入った歌い方だったけど、力を入れることが感情を入れることではないなと気付いて、いい感じで力を抜いて、自分らしく歌えたなと思っています。

――お気に入りのフレーズを挙げるとすれば？

きみコ：最後の2行ですね。最後どう締めようか、ジュンと話し合ってAメロ終わりでいこうと。そしてこのアレンジに決まった時、すらすらとこの2行が出てきたし、この曲の肝だと思います。

――ちなみにTVサイズは？

きみコ：その2行の前のラスサビ終わりです。「きみのため創れるよ 今ならさ」はどうしても入れたくて。だから肝の2行はTVサイズには入っていません。でもフルサイズで聴くことで印象も変わると思うし、山下さんのアレンジも細かく、こだわりポイントがたくさんあってまだ私たちも気付いていないほどです。聴けば聴くほど、発見があると思うので、ぜひフルサイズで聴いてほしいです。