【圧倒的オシャレ体験、知ってる?】2010年~2020年アニメMVおすすめ23選! 中島愛さん、Eveさん、神山羊さん、星野源さん、BUMP OF CHICKEN、ずっと真夜中でいいのに。など珠玉の23曲を紹介!
音楽を映像でより効果的に、視覚的にも楽しめるミュージックビデオ(MV)。近年、その中でもアニメーションを用いたMVが増えてきています。
声優・歌手として活躍する中島愛さんや、ボーカロイド音楽出身の米津玄師(ハチ)さんや神山羊さん、さらには、星野源さんや椎名林檎さん、DAOKOさんといったアーティストの楽曲にもアニメMVを使ったものが登場し、作品をより魅力的にしています。
『あの花』のA-1 Picturesや『ヒロアカ』のボンズ、『進撃の巨人』のWIT STUDIOに『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』のスタジオカラーなど、TVアニメでもおなじみの制作会社や、『アイドルマスター シンデレラガールズ』の演出の赤井俊文氏といった豪華なスタッフ陣が関わっている映像もあり、そのクオリティの高さに注目が集まっています。
そこで今回は、2010年~2020年にかけて公開された楽曲の中から20曲をピックアップ! アニメーションと音楽が作り上げるエンターテインメントを存分にお楽しみください!
目次
- Vaundy「不可幸力」
- 緑黄色社会「Mela!」
- PEOPLE 1「フロップニク」
- 中島愛「Transfer」
- amazarashi「ジュブナイル」
- じん「夜咄ディセイブ」
- DAOKO「さみしいかみさま」
- Porter Robinson&Madeon「Shelter」
- ハチ「砂の惑星 feat.初音ミク」
- ずっと真夜中でいいのに。「秒針を噛む」
- 神山羊「YELLOW」
- BUMP OF CHICKEN「新世界」
- Eve「僕らまだアンダーグラウンド」
- はるまきごはん「再会」
- トップハムハット狂「Princess♂」
- YOASOBI「夜に駆ける」
- 森羅万象「キラメキ居残り大戦争」
- 神聖かまってちゃん「るるちゃんの自殺配信」
- 星野源「さらしもの」(feat. PUNPEE)
- ナナヲアカリ「逆走少女」
- 椎名林檎「都合のいい身体」
- ももいろクローバーZ VS KISS「夢の浮世に咲いてみな」
- ヨルシカ「言って。」
Vaundy「不可幸力」
歌唱はもちろん、作詞、作曲、アレンジも自身でこなす、弱冠20歳のマルチアーティスト・Vaundy(バウンディ)さんの楽曲。YouTubeでの楽曲投稿を機に、高い技術とお洒落な歌詞、深みのある歌声などが話題となり、同年代を中心に高い支持を集めています。
MVを制作したのはグラフィックデザインを中心に活動する作家・かずおさん。ロゴデザインやフォントデザインを手掛ける作家ならではの、図形と色彩による視覚効果が印象的な映像に仕上がっています。
コンクリートの街並みを連想させる、閉鎖的で息苦しさを感じる歌詞を彩るのは、カラスを主軸とした、信号機、横断歩道、パイロンに郵便ポストなど、街中で見かけるさまざまなもの。それらが図形として淡々と映し出されるだけのアーティスティックな映像で、構造も「抽象的な図形が現れる→それを遠くから見た俯瞰画像に切り替わる」動きを繰り返すという非常にシンプルなものになっています。
しかし、ラストのサビ部分でその構造が大きく変わります。見ていた景色が急に様変わりしたような演出は、それまで溜め込んでいた感情を爆発させたような歌声も相まって、感動に震えること間違いなしです。
緑黄色社会「Mela!」
アニメ『僕のヒーローアカデミア』第4期「文化祭編」EDテーマ「Shout Baby」も記憶に新しい、男女混合4ピースポップロックバンド・緑黄色社会の楽曲。数々の童話で悪役にされたことで、世間から避けられてしまうオオカミの少年が、憧れの人のヒーローになるべく走り出すさまを描いた、勇気をもらえる作品となっています。
watabokuさん、しまざきジョゼさんなど総勢9名のイラストレーター、アニメーターによって制作された映像は圧巻。ストーリー性のある歌詞を各クリエイターが見事に解釈し、作風も色使いもさまざまな、個性が爆発しつつも調和している、濃密な映像体験と物語が楽しめます。
楽曲のラスト、差別や偏見に立ち向かう主人公のオオカミによって、世界は変わっていきます。多様性に満ちた映像もまた同様に、視聴者に新たな感性や気付きをもたらし、新しい世界へと誘ってくれることでしょう。
参加アニメーター・イラストレーターSNSアカウント
すとレ公式ツイッターアカウント
おかわりゆうか公式instagram
wataboku公式ツイッターアカウント
auto_moai公式instagram
有吉達宏公式ツイッターアカウント
さゆり公式ツイッターアカウント
しまざきジョゼ公式ツイッターアカウント
パントビスコ公式instagram
緑黄色社会オフィシャルサイト
緑黄色社会公式ツイッターアカウント
PEOPLE 1「フロップニク」
構成人数や、バンドメンバーの名前など、詳細が明かされていない謎のバンド・PEOPLE 1(ピープルワン)の楽曲。可愛いデフォルメキャラクター「ぶたさん」を用いた、専用アカウントでのシュールなイラスト投稿と、脱力感のある自然体な女の子のイラストが人気を集めるイラストレーター・coalowl(コールアウル)さんがMVを担当しています。
表情豊かな女の子と3匹のもぐらが、歌詞の一文一文を再現したシーンを次々と繰り広げるだけ、というとにかくシュールでキャッチーなMVとなっており、「広告で見かけて来た」というコメントが多いことからも、一瞬で作品の雰囲気の虜になった人がたくさんいることが分かります。
気だるげな歌声で語られる歌詞は、「確かに感じた 永遠なんてまやかしだ」や「みんな話題を選んでいる」など深い意味を持っていそうな言葉もあれば、「ポリエステルミュージック ライカ バタークッキーズ」、「銀河通り アンチナタリズム この距離感 愛について」などリズム優先で意味が全く分からない言葉まであり、主張を感じすぎない絶妙な浮遊感がクセになります。
MVもまた同様で、「気持ちと体のことは未だよくわからないんだ」の部分では、「気持ちと体はどっち?」というAB問題に対して、どうみても間違いなBにもぐらが一直線で向かっていき落下していったり、「永遠なんてまやかしだ」の部分では、ホールケーキを食べ尽くしてしまい悲しみに暮れるもぐらが描かれるなど、思わず「フフっ」と笑ってしまうようなシーンが満載。『リズム天国』や『UNDERTALE(アンダーテイル)』などのパロディネタもあり、視聴者をとにかく飽きさせません。
リズミカルな楽曲に合わせ、テンポよく移り変わるシュールなシーンの連続が生み出す脱力感が心地良い、中毒性抜群の作品です。
coalowl公式ツイッターアカウント
キャラクター・ぶたさん公式ツイッターアカウント
PEOPLE 1公式ツイッターアカウント
PEOPLE 1公式instagramアカウント
中島愛「Transfer」
声優・歌手として活躍する中島愛さんの楽曲。アニメーター・久保田雄大(kubotabee)氏が中心となり、さまざまなアニメで活躍するアニメーターが集められMVを制作しています。
本作の最大の特徴は、制服の女の子が家を飛び出し、「角を曲がり→道を駆け抜け→大ジャンプ→着地、再び駆け出す」という一連の動きを“ひたすら繰り返すだけ”だということ。しかし、その中にさまざまな魅力が詰まっている映像となっているのです。
まず、女の子の動き。全力でカーブを走ったときの重心の移動、前への推進力を感じる腕の振り、大ジャンプ時の躍動感のあるカメラワークなど、アニメーションとしての見どころやこだわりが無数に感じられる動きは、見ていてとにかく気持ちいい作品になっています。
ピンクの髪とスカート、水色のベスト、リボンとほぼ2色のビビッドなカラーリングもインパクト大となっています。
また、大ジャンプをするたびに女の子はまったく違う世界に降り立ちます。普通の住宅街から始まり、爆炎が上がる戦争地帯、『不思議の国のアリス』のようなファンタジー世界、描き文字だらけの漫画みたいな世界、昭和29年などなど、時空を超えた15箇所が描かれます。
ひとつひとつの世界が映る時間は短いながらも、しっかりと描きこまれた背景は見応えがあり、繰り返し何度も観たくなることでしょう。
中島さんの澄み渡っていて力強い歌声と、どんな場所でも前だけ見て走り続ける女の子の動きが重なり、自然と活力がもらえるような映像となっています。
久保田雄大ポートフォリオページ
久保田雄大公式ツイッターアカウント
amazarashi「ジュブナイル」
絶望の中から希望を見出す辛辣な詩世界が特徴のバンド・amazarashiの楽曲。amazarashiの楽曲のMVを長年担当している映像作家・YKBX(横部正樹)さんによる3DCGアニメーションは、楽曲の世界観をより増幅させ、さらに魅力的にしていることで知られています。
本楽曲では、重い病気に苦しみ、悪夢に苛まれる少女をひとりの少年が音楽で救おうとする物語が展開されていきます。モーションキャプチャを使用しており、Vo.&Gt.の秋田ひろむさんの動きが少年に取り入れられていることで、アニメでありながら、よりリアリティのある映像となっています。
終盤、音楽が途切れ静寂に包まれるシーンは特筆すべき名シーンです。少年の息遣い、筆を走らせる音などの環境音だけが聞こえる場面が1分近く続き、満を持して音楽が再開、最後のサビが流れ出し一気にクライマックスへと向かいます。映像で物語が進んでいくからこそできる、MVならではの演出といえるでしょう。終了後、少しだけ映像が続くことで、余韻に存分に浸れるのも嬉しいポイントです。
amazarashiオフィシャルサイト
amazarashi公式ツイッター
じん「夜咄ディセイブ」
音楽家や作家、ボカロPとして活動するクリエイター・じん氏が手掛けるマルチメディアプロジェクト「カゲロウプロジェクト(カゲプロ)」の一曲。映像作家・イラストレーターとして活動し、同プロジェクトのキャラクターデザインを担当するしづさんによってMVが制作されています。
本作を含め「カゲプロ」のMVは、それまでのボーカロイド楽曲のMVに比べ、より文字演出以外の部分(映像)で楽曲の物語を説明することに重点が置かれています。キャラクターの表情を一枚絵ではなく、アニメで動かすことで、より苦悩や葛藤を効果的に演出しているのです。
DAOKO「さみしいかみさま」
短編映像シリーズ企画「日本アニメ(ーター)見本市」第31話『GIRL』の中の楽曲「さみしいかみさま」を再編成したMV。ラップシンガー・DAOKOさんと『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』などで知られるスタジオカラーによるコラボレーション作品となっています。
原案・絵コンテ・監督を『マクロスF』などに参加した吉崎響氏が、キャラクターデザインを『キルラキル』などに参加した井関修一氏が務めており、ひとりの女の子(神様)がたたずむ幻想的な世界をエロティックに描いています。
全体の色味が淡いピンクや水色などのパステルカラーで統一されていて、DAOKOさんの持つガーリーな歌声とマッチ。しかしそこに唇だけの動きや息遣い、艶めかしいポージングなどが加わり、子供らしさと大人っぽさが同居した奇妙な世界観になることで、一層目が離せない映像に仕上がっています。
アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』主題歌や、ゲーム『ドラガリアロスト』テーマソング、挿入歌なども務めるDAOKOさんの、ポップカルチャーとの親和性を再認識できる作品です。
DAOKO OFFICIAL SITE.
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