TVアニメ『食戟のソーマ 豪ノ皿』EDテーマ「Crossing Road」渕上 舞さんインタビュー|集大成ならではの壮大な一曲、さらに“自分らしい”のこだわりのカップリングも
光を大切にしたビジュアルに
──ジャケットの写真はどんな雰囲気なんでしょうか。
渕上:基本的にはこのアーティスト写真に近い雰囲気ですね。淡いブルーが下地になっています。室内のスタジオで撮影したのですが、自然光を使って、光を顔に掛けるのか、肩にスッと伸ばすのかなどを調整されていました。その光探しが大変でしたね。スタッフの皆さんが大きな脚立に乗ってボードで光を作って、雲の動きに合わせて移動したりして。ただ私自身はどんな風になっているのかが分からないので、最初は「何がダメなんだろう?」と(笑)。それで私もモニターを見させてもらって、細かく角度調整をして。楽曲もビジュアルも光が印象的な一枚になりました。
──衣装も可愛いですね。これは水色でしょうか。
渕上:写真だと水色っぽく見えますよね? でもリアルだとミントグリーンなんです。MVでも場面場面で違った色に見えて、青い光のなかにいるとグレーにも見えたり……でもこれは意図していたことではないんです。MVで光や水を使うということだったので、衣装はナチュラルな色が良いかなと思ったんです。ただ白は過去に着たことがあったので、グリーンが良いのかなと。それで何着か用意していただき、このお洋服になりました。
──MVの撮影はいかがでしたか?
渕上:疲れました!
──(笑)いったいどんな撮影だったんです?
渕上:水の上でずっと歌っているんです。水の上といっても、くるぶしくらいまでなんですが。水の張ってあるプールの真ん中に立って、アクリルのボードを立てて。足元が不安定なので少し怖かったですね。表情や動きは保ちつつも足に力を入れていました(笑)。プールや海で遊んだあとって独特のダルさがあるじゃないですか。それを短時間で感じました。泳いだわけでも走り回ったわけでもなく、ただ立ってるだけなのにすごくキツくて。水の力ってすごいんだなって。
──見どころはどんなところでしょう。
渕上:色々な光と戯れる私を楽しんでもらえたら嬉しいです。あと私のMVではいつも絶対に鳥がいるんです。今回も鳥要素が入っています。でも探し当てるのが過去いちばん難しいんじゃないかなと。前回の「予測不能days」は分かりやすく鳥が入っていましたが、今回はそういう雰囲気ではなくて……。ぜひそれも探してもらえたらなと。
季節の曲にさらにチャレンジしてみたい
──今回のシングルを経て、新たな表現欲求も生まれたのではないでしょうか。
渕上:まだ反応が見られていない状態なので、今はステイの状態ですね。あ、でも……一個気づいたことが。私は季節やイベントを連想させる曲が好きなんだなと再認識しました。そういった曲って聴いていて映像が浮かびやすいなあと。まだまだ歌えていない季節やイベントごとがたくさんあるので、これから触れていけたらいいなと思っています。
──触れていない季節って……。
渕上:秋がまだなんですよね。冬は「雪に咲く花」、春は今回の曲と「ファインダー」、夏は「Love Summer!」、「花火」、「トロピカルガール」、バレンタインが「バレンタイン・ハンター」……夏は結構たくさんあるんです。
──秋をテーマに、チャレンジしたいことはあります?
渕上:ハロウィン・ナイトとか(笑)。かぼちゃと一緒に踊ったり、魔女の格好をしたり。そういったお遊びのようなものもやりたいなっていう願望はありますね。
──見たいです(笑)。いつか季節の曲をまとめた作品を出してほしいですね。
渕上:(頷きながら)そういうのステキですよね。
──先ほどカップリングでは自分らしさを出したいとおっしゃっていました。前作に顕著ですが、毎回舞さんらしい曲がありますよね。そこは舞さんのなかでこだわりでもあるんでしょうか。
渕上:そうですね。特に詞を書かせていただくようになってからはそう思うようになって……もちろん大変ではあるんです。時間がないときは「こんな短期間で無理だよ、やだよ、めんどくさい!」ってなるときもあるんですけど、完成したらしたで「なかなかいいと思うんだよね」って自画自賛することも多くて(笑)。あと、リアルに皆さんの前で披露するときに、自分で詞を書いている分、素直に歌うことができるんです。自分の想いを歌で伝えるというのは、アーティストとして正しい形なのかなと思うので、カップリングにしても何にしても、自分の今の気持ちを歌にするのは続けていきたいなと思っていますね。