「アイドルマスター シンデレラガールズ 7thLIVE TOUR Special 3chord♪ Funky Dancing! 」Blu-ray発売記念!「Dimension-3」声優インタビュー|藍原ことみさんが緊張した!? 青木志貴さんがヤバいと思った「バベル」の裏話
ふたりは似ている?
――ステージに立っている姿は堂々としていて、まったく緊張を感じさせない圧巻のパフォーマンスでした。「Dimension-3」というユニットをおふたりはどんなユニットだと感じていますか?
青木:個人的には、ふたりに共通点ってあまりないのかなと思っています。仲良くふたり並んで手を取り合っていくイメージではなく、ぶつかり合いながら高め合っていく、正面からバチクソ殴り合っているみたいなイメージですね。
「バベル」が実装されたときのコミュがまさにそんな感じで、アイドルにしては割と激しめにぶつかり合っていたというか。お互いに感情を表に出して一緒にライブに向けて頑張っていくお話だったので、ちょっと雄々しい感じのイメージがありますね。
藍原:そうだね。飛鳥ちゃんと初めてがっつり絡んだコミュが『デレステ』の「秘密のトワレ」だったと思うんですけれど、あのときの雰囲気が「バベル」のコミュだと全然ないんですよ。けっこう仲良くなかったかな? と(笑)。
青木:そうだった!(笑) たしか一番最初にふたりで録った収録は、仲良く旅館に泊まりに行く感じだったので、そこからの「バベル」でのバチバチ具合には「どうしたどうした!?」ってけっこうビックリしました。
藍原:「曲がもらえる! じゃあコミュとかもあるね」ってふたりで喜んで、いざ届いた台本を見たらビックリ、みたいな(笑)。
でも、バベルのレコーディングのときに柏谷さん(『アイマス』制作担当の柏谷智浩さん)が「飛鳥は蘭子とダークイルミネイトを組んでいるけど、中二病の方向性はちょっと違う。逆に志希は中二病ではないけれど、飛鳥の方向性を理解してあげられる唯一の人ではあると思う」というお話をしてくださって。なるほど、たしかにそういう見方もあるのかと思いました。飛鳥ちゃんの世界観を分かってあげられるみたいな。
青木:確かに。このふたりは仲良くするというより、悪だくみを一緒に楽しんでやってそうなイメージだから、そういう意味でも唯一分かり合える悪友みたいな感じはすごくあるかも。
藍原:そうそう。そういったポジションなのかもしれないなと思いました。
「ダークイルミネイト」と「レイジー・レイジー」はどっちかっていうとふたりにとって“いい子”な方のユニットなのかなと(笑)。
――なるほど。面白い考えです。おふたりが演じているアイドルの印象もお聞きしたいのですが。
青木:僕は最初、オーディションで飛鳥ちゃんのイラストと原稿を見たときに、すごくクールでカッコいい系のボーイッシュな子なのかなと思っていました。
でも実際にディレクションしていただいたり、収録を重ねて、どんどん曲をいただいて、他のアイドルと一緒にステージに立っていく様子を見ていると、クールに気取っているように見えて実は弱くて繊細な部分があったり、その弱さやもろい部分を正面からちゃんと受け止めて成長していこうとする姿勢がすごく見える子だなと感じています。
14歳なのに自分の弱いところを受け止められるってすごく強いなと思っていて。ひょうひょうとしていたり、斜に構えてクールぶっているように最初は感じると思うんですけど、実際の根は真面目で努力家なのかなという印象ですね。
――その二面性は二宮飛鳥の魅力ですね。対する藍原さんは一ノ瀬志希に対してどういう印象をお持ちでしょうか?
藍原:ほぼほぼデビューともいえるほどお芝居の経験が浅いときだったので、いきなり設定に“天才”と書いてあるような、掴みどころのない子を演じるのが最初はひたすらに難しかったです。
台詞を読み解くのがすごく難しくて、「この子は何を考えてこんなことを言ってるんだろうな」と、どうにも飲み込みきれないところが結構あったので、ディレクターさんと話し合いをたくさんしました。
それでも18歳の女の子らしいところもあるのがわかってきて。めちゃくちゃ頭がいい子なので、こちらが一瞬「えっ?」と思ってしまうことも、よく読み解けば彼女なりの意味や理由があったり、こういう興味があって話しているんだというのがちゃんとわかるようになりましたね。
最近になってようやく読み解いていくコツが自分でわかってきたかなと。
ベースの性格としては、自分と似ているのかなと思うような部分がすごく多いです。私も気分屋だし、マイペースだしっていうところがすごくあるので(笑)。
――掴めるようになったのは最近だというお話から、彼女の一筋縄ではいかなさが感じられます……!
藍原:最近、ここ一年くらいかなと(笑)。でもまだまだ、もっともっと知っていきたいです。
――『アイマス』のアイドルたちはキャストと共に成長していくところがあると思いました。
藍原:それもありますね。
――青木さんからは一ノ瀬志希はどのように映っていますか?
青木:僕はもともと『シンデレラガールズ』に役が決まる前から、一ノ瀬志希ちゃんが一番好きなアイドルだったんですよ。なので、推し目線みたいなものがちょっと入ってしまうんですが……(笑)。
今のことみんのお話を聞いて思ったのは、飛鳥ちゃんも表面上の言葉の裏をすごく考えないといけない子でわかるなと。収録のときに「ここは表面上とは全然違う意味が含まれているんだよ」みたいなディレクションをいただいたりすることもあって。
未だに僕も台本を読み解くのが苦手で、彼女のことが全然理解できない部分がたくさんあるので、そういう意味でこのふたりは、なにを考えてるか分からない、字面だけでは読み解けないという人間性がすごく共通しているなと感じました。
藍原:だからこそふたりが揃うと大変だよね(笑)。
青木:そうそう!(笑) 収録のとき、ディレクターさんを含め、我々がすごく大変で。これは「なにを言っているんだろう?」みたいなことがよくあるんです。
僕自身はことみんとは逆で、演じる飛鳥ちゃんとは似ていません。むしろ志希ちゃん寄りというか。気まぐれだし、ワガママだし、ひょうひょうとしているみたいなところが僕にもあるので、性格的には志希ちゃんと共通点を感じたりしますね。
――逆に、藍原さんから見て二宮飛鳥はどのように映っていますか?
藍原:志貴くんと飛鳥ちゃんって、パッと見、カッコいい雰囲気が似ている、合っていると思うんだけど、実際仲良くなってみて思うのは性格は似ていないなと(笑)。
青木:そうなんだよ(笑)。プロデューサーさんは「似てる!」って言ってくださる方が多いんですけど、性格は真逆に位置するくらい違うところもあるかも、とも思っています。
藍原:プライベートで遊ぶときにそういう感じがするんです。私と志貴くんってふたりともマイペースで、のんびりしてて、テキトーで……という感じがあるんですけど、お仕事になると志貴くんはピシッとする。そういうときは飛鳥ちゃんに「やれやれ」とされてる志希ちゃんの気持ちになることがすごく多いです(笑)。私はお仕事になっても普段の感じが抜けないところがけっこうあるので。
あと、最近の飛鳥ちゃんはどんどんイケメンになってきているような気がします!(笑)
青木:めっちゃわかる!(笑)
藍原:もちろん、もともとカッコいい感じのキャラではあるんですけれど、「秘密のトワレ」のコミュの印象もあってか、年下ならではの虚勢を張っちゃってる可愛さもあって。志希ちゃんやフレちゃん(宮本フレデリカ)のようなお姉さんたちが可愛がってイジるような位置づけの子っていう印象が強かったんです。
でも「バベル」のころからなのか、飛鳥ちゃんを見るとキュンってするようになっちゃって。その気持ちは不思議なんですけど、飛鳥ちゃんもすごく成長しているんだなと感じています。
青木:収録自体も最初のころと比べるとどんどん変わっていて、アイドルが成長していくのに合わせてディレクションしていただいたり、声のニュアンスも変わっているのかなと思います。
確かに言われてみれば、最近はだいぶカッコいい寄りになっている気がする。
藍原:ね。そういう意味では、飛鳥ちゃんを見る気持ちもちょっと自分の中で変わってきていますね。