古川 慎さんの歌うアニメ『啄木鳥探偵處』のOP曲「本日モ誠ニ晴天也」が7月29日リリース! 発売を記念し、ご本人にインタビュー!
OP曲「本日モ誠ニ晴天也」はモダン&ハイカラで、構成も型破りな挑戦的な曲
――OP曲になっている「本日モ誠ニ晴天也」についてご紹介お願いします。
古川:これまで歌ったり、聴いたりしたことがなかったモダンでハイカラなテイストが散りばめられた楽曲で、自分にとって挑戦だなと思いました。カッコよくてアップテンポで、歌詞も啄木を象徴する言葉が散りばめられ、作品とリンクしていて、OP映像を見た時、アニメとマッチしていて感動したことを覚えています。
――1stシングルの「miserable masquerade」と同様にブラスやピアノが入ったジャズテイストですが、この曲はスタイリッシュさに加え、パワフルで攻め攻めですね。
古川:「miserable masquerade」はジャズロックみたいな曲をやりたいんですとオーダーして作ってもらいましたが、この曲もエレキギターでいい感じにケレン味が効いて、アグレッシブさが出せたかなと思います。
――文語調の歌詞と、構成も1番のサビ後に「呑んで 詠んで 漫ろ歩き」の連発と詩を詠むようなパート、Aメロ後に間奏など、こんな曲は聴いたことがありません。
古川:ある意味、テンプレートそのままにいかないところも僕好みで、まさに啄木のような型破りな曲かも。仕掛けや遊び心が多い曲なので、音楽好きな方にも楽しんでいただけるのでは?
――歌い方も1番と2番では、ニュアンスや熱量が違うような気がしました。
古川:歌っているといろいろと暴れたくなる曲なんですよね。「ここは熱くやってみたいな」とか「一気に落としてみようかな」とか。でも音楽制作チームと相談した結果、変えるのは後半からで、前半はなるべく色気や艶っぽい感じでいく方針になりました。
――お気に入りのフレーズは?
古川:「砂粒ほどの人生さえ悪くない」ですね。啄木の歌集『一握の砂』にちなんでいると思うんですけど、開き直りでもあり、再起を図るための言葉にも思えて、とても好きです。
――「本日モ誠ニ晴天也」のMVのテーマやどのように撮影されたのでしょうか?
古川:とある文学青年が万華鏡をのぞきこむとそこは不思議な劇場で。花が舞う中に踊り子がいて、中心に文学青年と顔がよく似た支配人が歌っているというイメージです。「アニメや楽曲の世界に連れていくよ」というメッセージも込められています。
――古川さんの口元が映し出されたり、踊り子が花に埋もれているカットなどアダルトな雰囲気も。
古川:楽曲と同じように根底に流れるのは艶っぽさですね。耽美で美しい世界観をぜひフルバージョンで見ていただきたいです。
カップリング曲「パトスのカタチ」は熱望したラテンサウンドに情熱を込めた歌詞と想い
――カップリング曲「パトスのカタチ」はご自身で作詞されていますが、どんなイメージやテーマで歌詞を書かれたのでしょうか?
古川:1stシングル制作後から「今度はラテン系の曲をやりたいです」と言い続けてきましたが、念願が叶いました。でもラテン系のサウンドに歌詞をつけるのは難しくて。ラテンといえば情熱的なイメージがあって、愛情が見え隠れするけど、「恋愛」の曲にはしたくなくて、自分の夢や信念に対する情熱の向け方をテーマに書きました。
――「今、裸身の情熱で」など熱さがあふれていて。「声にならない音」や「僕らの唄を愛し続けよう」は音楽活動への想いも感じられました。
古川:それはあくまで例えの表現で、僕は声優なので「音」や「唄」という言葉で表現していますが、皆さんには仕事や部活動など自分が情熱を向けたいものに変換して、一緒に戦っていけたらという気持ちです。
――それぞれに「パトス=情熱」の「カタチ」があると。ギターやアコーディオンなどのスパニッシュな楽器やサウンドにのせて、熱い歌声にテンションがどんどん上がってきました。
古川:ありがとうございます。僕自身、暑苦しいですからね(笑)。歌詞は、言い換えはしているけど、ウソはまったくないので、この想いが届くようにと全力で歌いました。今までの楽曲の中で一番熱量が高いので、リラックスしたい時には合わないかもしれません(笑)。やる気や元気が出なかったり、弱気な時に聴いていただければ、少しは背中が押せるのかなと。もうひと押しが欲しい時に聴いてください。
野外フェス『おれサマー』にも初出演!
――ジャケットのテーマや撮影時のエピソードなどご紹介お願いします。
古川:楽曲やMVと同じくハイカラがテーマです。ジャケットと一緒に同じ衣装で、新しいアーティスト写真も撮影しました。ツエを持っているのは、MVの撮影時に何か持っていたほうが様になるなと思って、スタッフさんに相談したら、その場で自作してくださって。申し訳ないなと思いながらも、それを使ってMVでパフォーマンスしたらシックリきて。新しい武器を手に入れた、みたいな。その流れでアーティスト写真でもツエを使うことになりました。
――そして『おれサマー』の9月20日公演に出演されます。意気込みをお願いします。
古川:『おれパラ』には2018年の神戸公演に出演させていただきましたが、夏フェス版は野外公演で出演者も多いので、また違った喜びがありますし、参加できて嬉しいです。大きなステージや規模のイベントで、どの曲を、どんな演出、パフォーマンスで歌おうか、相談中です。9月といえ、まだ暑いと思うので、皆さんも水分補給などの対策もお忘れなく。参加される方は一緒に楽しみましょう!
――皆さんへメッセージをお願いします。
古川:まず『啄木鳥探偵處』を最後まで見てくださった皆さん、ありがとうございました。僕自身楽しませていただきましたし、最後まで見届けることができてよかったと思える、素晴らしい作品でした。皆さんにとっても大切な作品の1つに加わっていれば幸せです。そのOP曲「本日モ誠ニ晴天也」も作品に寄り添った世界観とチャレンジに満ちた楽曲なので、フルで聴いていただきたいです。CDには2曲のインストも収録されますが、カラオケみたいに歌ってみたり、じっくり楽しんでいただけると嬉しいです。そして『おれサマー』で皆さんの前で歌えることを楽しみにしています。
[取材・文/永井和幸]
CD情報
古川 慎「本日モ誠ニ晴天也」
発売日:2020年7月29日発売
価格:初回限定盤[CD+DVD] 1,800円(税別)、通常盤[CD] 1,200円(税別)
発売:バンダイナムコアーツ
≪収録内容≫
【CD】
1.本日モ誠ニ晴天也
作詞:真崎エリカ
作曲・編曲:山本恭平(Arte Refact)
2.パトスのカタチ
作詞:古川 慎
作曲・編曲:原田 篤(Arte Refact)
3.本日モ誠ニ晴天也 -Instrumental-
4. パトスのカタチ -Instrumental-
【DVD】(初回限定盤のみ)
1. 本日モ誠ニ晴天也 -MUSIC VIDEO-
2. 本日モ誠ニ晴天也 メイキング映像
アニメイト特典
・複製サイン&コメント入りL判ブロマイド
・古川 慎 TVアニメ『啄木鳥探偵處』OP主題歌「本日モ誠ニ晴天也」発売記念イベントシリアルコード
◆古川 慎ランティス公式サイト
◆アニメ『啄木鳥探偵處』公式サイト
サウンドトラック情報
TVアニメ『啄木鳥探偵處』オリジナル・サウンドトラック
発売日:2020年7月8日(水)
価格:3,500円(+税)
組数:CD2枚組
発売・販売元:株式会社バンダイナムコアーツ
*描き下ろしイラストジャケット
*「啄木鳥探偵處 感謝祭」イベントチケット優先販売申込券を封入
*OP主題歌「本日モ誠ニ晴天也」TVサイズ、ED主題歌「ゴンドラの唄」TVサイズ、若山牧水(CV.古川 慎)歌唱の挿入歌「旅路へ」、劇中BGMを収録予定
BD情報
アニメ『啄木鳥探偵處 一』
発売日:2020年7月3日発売
価格:Blu-ray 7,800円(税別)、DVD 6,800円(税別)
TVアニメ『啄木鳥探偵處』作品情報
放送情報
TOKYO MX:毎週月曜23:00から
BSフジ:毎週月曜24:00から
CSファミリー劇場:毎週月曜24:00から
岩手めんこいテレビ:毎週土曜17:00から
長崎文化放送:毎週月曜25:54から
ほか各所配信サイトにて配信開始
※放送日時は予告なく変更になる場合がございます。
ストーリー
時は、明治の末――
金欠に苦しむ天才歌人・石川啄木は、とある殺人事件をきっかけに下宿で探偵稼業を始めることに。
その名も、「啄木鳥探偵處」。
「浅草十二階の幽霊騒動」「雪降る夜に街を徘徊する人食い人形」……
奇怪な事件に次々と首を突っ込む啄木の助手を務めるのは、同郷の先輩・金田一京助。
文士仲間の野村胡堂、吉井勇、萩原朔太郎、若山牧水らを巻き込んで、人たらしの天才歌人・石川啄
木が文明開化の東京を駆け抜ける!
スタッフ
原作:伊井 圭(創元推理文庫刊)
総監督:江崎慎平
監督:牧野友映
シリーズ構成:岸本 卓
キャラクター原案:佐木 郁
キャラクターデザイン:原 修一
音楽:高田龍一・高橋邦幸(MONACA)
音響監督:清水洋史
アニメーション制作:ライデンフィルム
制作:東北新社/ライデンフィルム
企画:キミコエ・プロジェクト
製作:「啄木鳥探偵處」製作委員会
キャスト
石川啄木:浅沼晋太郎
金田一京助:櫻井孝宏
野村胡堂:津田健次郎
平井太郎:小野賢章
吉井勇:斉藤壮馬
萩原朔太郎:梅原裕一郎
若山牧水:古川慎
芥川龍之介:林幸矢