【BLのことさらに知ってみませんか?】令和最前線の「攻めの事情」! 攻めは設定も攻めている!? の巻 【アニメイト編集部BL塾・応用編】
先生好みの「攻め」をご紹介
阿部:時代の変化とともに多様化していった「攻め」についてお話してきましたが、最後は個人的に好きな「攻め」をふたつ紹介していきます。
石橋:またまた、性癖を暴露していただけるということですね!
阿部:しちゃいますっ(キリ)。
まず、「スパダリ攻め」です。
石橋:懐かしい歌詞が出てきたな(笑)。これはなんで好きなんですか?
阿部:「スパダリ攻め」は確実に受けを幸せにしてくれます。大体「スパダリ攻め」の相手は過去にトラウマがあったり甘え下手だったり、性格的に少し難しい人が多くて。私はそんな受けが大好物なんですよ。
石橋:こいつ(スパダリ攻め)になら任せられる! ってことですね。
阿部:その通りです。最高です。ちなみに「スパダリ」という言葉がBL用語として生まれた言葉だそうです。割と最近使われ始めた言葉なので、作品数自体はそんなに多くありません。もっと増えてほしい!「スパダリ攻め」をよろしくお願いします!
続いて、ふたつ目の「女装攻め」。
阿部:こちらはかなりニッチです。作品数もかなり少ない。
石橋:紹介されている作品のタイトル、すごいですもん!
阿部:どちらもエッチでお気に入りの作品です。女装の似合う美しい男性に攻められる受けが最高。
石橋:これは、男性でも行きつく人がいそうだな……。
阿部:と、言いますと?
石橋:男性向けのコンテンツの中に「M(マゾ)向け」ジャンルがあって、ニッチではあるものの根強い人気があるんですよ。とはいえ、やはりニッチではあるので奥を突き進むしかない。突き進んだ先には、ここに行きつく男性もいると思うんです。
阿部:なるほど……!!
石橋:だから「女装攻め」は男性で好きな人がいるかもなと思いました。
カスタマイズして好みの「攻め」を見つけよう
阿部:本日の講義はいかがでしたか?
石橋:今回は頭がこんがらがるくらい、講義のレベルが上がったなと感じました……!
攻めといってもいろいろなパーツがある。まるで『メダ○ット』みたいだなと。
阿部:どういうことですか……?
石橋:『メダ○ット』って、ベースとなる素体に頭脳となるメダルや好みの体のパーツを組み合わせて、自由にカスタマイズできるんですよ。攻めのキャラクターも同様に好みの「外見」「内面」のパーツを組み合わせ、自分好みの攻めを選ぶことができる。めっちゃ『メダ○ット』やんって思いましたね。
阿部:まさに! 「黒髪 + 強気」「ワンコ + 執着」など、自分好みの要素でカスタマイズできます。そして、好みの攻めキャラクターが登場する作品を探すのがBL作品のたしなみ方のひとつだと思います。
世の中的に今後も多様化が進んでいけば、さらに要素が細分化されていくのではないかと思います。今回挙げたのもあくまで一例なので、ぜひ気になる攻めを探してみてほしいです。
石橋:これはすごいな……。自分ならではのキャラクターから作品を見つけていくのは楽しそうですね。これだけ多様化する理由にも繋がっていると思いました。しかも変化の途中という感じがしますし、まだまだ先がありそう。深い!
しかも、攻めでこれだから、受けもこれだけあるということですよね……?
阿部:もちろんあります!
石橋:やばいな、どうなるんだろう。BL、まじでやばい。編集者としてあるまじき語彙力ですね(笑)。ワンランク上の講義だったので、情報量が多かった……。
阿部:今回、例として挙げた作品の中で気になるものがあれば、読んでみてもらえると一番いいかと思います。私の好みで選んでいるので、もしかしたら「黒髪受け」や「メガネ受け」が多いかもしれないですが…(笑)。
石橋:それもBLならではな感じがありますね。教えてもらった人の流派が脈々と受け継がれている(笑)。僕はもう「阿部流派」なので! いくつか読んでみようと思います! センセイ!
阿部:では、今回も感想文を提出してもらいましょうか!
石橋:はい! 頑張ります!!