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声優・アーティスト 三澤紗千香 2ndシングルインタビュー

アーティスト・三澤紗千香が自由な活動方針で感じた責任感ーー2ndシングル「I'm here/With You」インタビュー

声優として、『BanG Dream!』シリーズのAfterglowの青葉モカ役、『俺を好きなのはお前だけかよ』のコスモス役などで活躍する三澤紗千香が、今年、音楽活動を再スタートさせ、4月29日にユニバーサル ミュージックより、約5年ぶりのシングル「この手は」をリリース。

9月30日には早くもニューシングル「I'm here/With You」をリリースする。今回、彼女のアーティストとしての面が色濃く出ている新たな音楽活動について、そしてシングルについてたっぷりと語ってもらった。

初めて作詞・作曲をした「I'm here」はどう作られていったのか?

――「この手は」がオリコンウィークリー初登場7位を記録するなど、大きな反響がありました。久々の音楽活動となりましたが、感触はいかがですか?

三澤紗千香さん(以下、三澤):ずっと歌いたいと思っていたし、ユニバーサルミュージックさんに声を掛けていただいて、またCDを出すことができたのは嬉しかったです。

私のファンのほとんどの方が「新曲待っています」と言ってくれていて、ずっとその声に応えられなくてごめんねと思っていたので、「やっと応えられた!」と思ったのが「この手は」で。

その発売を経て、「やっぱり良いよね」と言ってくださる方が多くて、私の歌を好きでいてくれる方がたくさんいることが分かったことも嬉しいです。

 

――待っていてくれる人、楽しみにしてくれる人がいないと出せないですからね。

三澤:ユニバーサルの方も“思っていた以上”だったらしいです(笑)。

私自身、コロナ禍でリリイベもできない中、執念で出した曲を、みんなにどうしても聴いてほしかったから、知っている人の番組に出させてもらったり、今までの人脈がなかったらできなかったであろう仕事を自分で作ったり。「時間は守れます! 事前の質問案もいりません! 集合時間に行ってしゃべります!」と言って番組に出させてもらったりして(笑)。

再デビューにあたって気合いの入っている三澤を見てくださった関係者のみなさんが、いろいろな番組に出させてくれて、曲がたくさんの方に広まったのは良かったです。

――そういう面からも感じますが、すごくセルフプロデュース力のある人ですよね。自分の売り出し方まで考えているというか。それは最近のアーティストの特徴でもあるのかなと思っていますが。

三澤:時代と合致している部分はあるのかもしれないですね。でも、小学生くらいから有名人・芸能人になりたいと思っていて、その時に考えたサインを今も使っていたり、作詞・作曲みたいなこともしていたので、それが今回やっと形になった感じはしているんです。

――これまでの音楽活動も見てきましたが、再デビューをしてからの音楽を聞くと、よりアーティストらしいというか。三澤さんのパーソナルな部分が出ている活動だなと思いました。

三澤:以前の活動ではアニメなどの作品ありきで曲を出すことが多かったので、そこは大きな違いだと思います。今は結構自由に、「三澤さんが思うようにやっていい」と言われているんです。

以前はあらかじめレールが敷かれている中、それに乗るのに精一杯で、まだ芸能活動というものが分からなかったんですよね。でも今は、レールは自分で敷かなければいけないし、みんなを乗せていかなければいけないので、責任感は増したと思います。

――そういう活動の仕方は、好きなほう?

三澤:自分の商品価値を考えながら活動することは好きなんですよ。それこそいつか写真集を出すかもしれないし、自伝を出すかもしれないから、そのときに役立つかもと残し続けている写真とか、思ったことを書いたノートとかもあるんです。

マルチな活動ができる人になりたかったので、いつ大人気になってもいいように、あんな事もできます、こんな事もできますっていう準備はしていたんです(笑)。

――それが、徐々に実り始めているのですね。準備していたことのひとつである、自身が作詞・作曲をした曲「I'm here」がリリースされることになりました。

三澤:これまでずっと作詞・作曲もどきはしていたけど、形にはならなかったんです。自分の中でのラインがあって、商品にはできないものばかりで……。でも作詞・作曲をやっていると言うと「何でもいいいから出せ」と言われるから(笑)、ユニバーサルさんにはそのことは一切言わずに、水面下で進行させていたんですね。

だから、今回のシングルの会議の時に急に提出したんですよ。「これ、別にシングルとかではなく、会場限定とか配信限定でもいいので、いつか商品にしたいんですよね~」と、家で印刷してきたA4の(歌詞の)紙を渡して、音源をiPhoneで流したんです。そしたら、両A面シングルにしようと言われて、「え――!」っていう。

――これまで完成までいかなかったのに、急にできたんですか?

三澤:それが自分でも本当に分からないんですけど、急にできたんです! 家でゴロゴロしていたら、「ボイスメモを起動しなきゃ!」という瞬間があって、その時に今とほぼ同じ1番が出てきて、「なんか出た!!!」って(笑)。

その時点で作品になりそうだと思ったので、前の活動でお世話になっていた千葉"naotyu-"直樹さんに編曲をお願いしたんです。私のキーや好きなテンポ感も知っているから、良くしてくれるだろうと。

ボイスメモをいきなりユニバーサルさんに渡すのははばかれたというか、恥ずかしかったんです。だから編曲の力を借りて、良さげにしてから聴いてもらおうって。

でも、これまで2番の歌詞とか「一生できない!」と思っていたんですけど、なんかできて!(笑) Dメロもできたので、それをnaotyuさんに送り、最後はサビの繰り返しにしたいとお願いしたら、ほぼ今の構成にしてくれました。

――わりとJ-POPの王道の構成ですよね。Aメロ・Bメロ・サビという。

三澤:自分で初めて出すならA・B・サビ(C)/A・B・サビ(C)・D・サビという、テンプレ的なものをやってみたかったんです。それがやっとできた嬉しさはありました。

――やはりアレンジの力も大きかったですか?

三澤:大きかったですね。ボイスメモだから意外とボソボソと歌っていたんですけど、「その感じがいいから、そのボソボソは活かそう」とか。Aメロが強いので、そこを早く聴かせたいからイントロを短めにして、なるべく早くサビに行って、さっくり聴けるようにしようといったことも考えてくれて。

聴いた時、イントロがこんなに短いんだと驚いたんですけど、私の声を活かしつつ、Aメロの強さを最大限活かしてくれた結果がこの編曲なんだと思うと、面白いなと思いました。自分が作った曲だけど、私のことを知っている方にアレンジしてもらった結果、より三澤紗千香感が出たというか。

――Aメロが強いというのは本当に同感で、そこから普通のサビが来たらもったいないなと思うんですけど、サビの広がりもすごく良かったので、初めて作曲したとは思えませんでした。

三澤:準備は10年以上していたので(笑)。サビで広がる感じにしたい! そのほうが映像も映える!とか。常にいろいろな曲を聴いて研究していたので、その修行が血となり肉となっていたんだなと思いました。

これを皮切りにどんどん曲が出てきてほしいんですけど、同時に作家の人はすごいなと思いました……。だから今、作詞・作曲の本を買い漁っています(笑)。

――すべてではなくても、自分が作った曲があるのは良いですよね。

三澤:声優の仕事をしながらだと、すべては難しいし、人が作ってくれた曲だからこそ、「そんな世界観に行けるんだ!」というところまで連れて行ってもらえたりするので、旅をしながら、こうやって自分を出せる瞬間があってもいいのかなと思いました。

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