『劇場版BEM〜BECOME HUMAN〜』Kis-My-Ft2・宮田俊哉さんインタビュー|浪川大輔さんに師事し、現場で水樹奈々さんの言葉から気付きを得て臨んだ声優の仕事を通して、一つ上のアニメファンにレベルアップ!?
声優・浪川大輔さんの指導を受け、誰かのマネじゃない、自分が思うキャラを表現
――ご自身が演じられたキャラクター・バージェスについて教えてください。
宮田:今までの人生の言動を含め、宮田史上、一番軽薄なキャラを演じています!(笑)
ご覧いただいた方に「ムカつく」と思っていただけるくらい、皆さんの感情も揺さぶられるキャラだと思います。
バージェスは、ベム/ベルムの会社の同僚で親友なんですけど、ただの親友じゃなくて裏があるので、物語全体を通して、どうすれば彼をよりミステリアスに見せられるかを考えました。
まずは明るいキャラから、「何か知ってるヤツかも?」、「いや、怪しいぞ……」みたいに、自分の中で段階的に展開するような芝居をしたくて、バージェスだけを見ても展開が変わっていくようにと意識したんですけど、(自分では)うまく表現できたかどうかわかりません(苦笑)。
ただ、誰かのマネをするとか、何かのキャラのように演じるということはしたくないと思っていたんです。それなら、その誰かがやればいいとなったら嫌だったので、自分が表現できる幅で、自分が思うバージェスを作ろうと思いました。
――今作が声優初挑戦とのことですが、実際に収録してみてドラマや舞台の演技との違いを感じたシーン・演技はありましたか?
宮田:水樹奈々さんや高木渉さんのアフレコをしている日に見学させていただいたのですが、アフレコ自体は僕が一番最後で、一人での収録だったんです。
収録はヘッドフォンで皆さんの声を聞きながら演じたんですけど、聞こえる声の細かい表現の仕方がすごくて、自分が今までやってきたドラマや舞台でのお芝居とは全く違っていました。
どうしようと思ったんですけど、自分なりにはいろいろやったつもりではいて。振り向くだけの動きでも、「っ」など1つ1つ息のアドリブを付けることを、自分の中での課題だと思って臨みました。
「アドリブ」と聞くと、ドラマや舞台では台本にない“セリフ”を自分で作って言う、という風に捉えていたのですが、アニメでは「あっ」や「えっ」などもアドリブを指しているんだと勉強になりましたね。
もともとアニメがすごく好きなので、もちろん、お仕事をいただいたのはすごくうれしいんですけど、「俺みたいなド素人には無理だよ」と思いレッスンに通って。
Kis-My-Ft2の仕事もパンパンに詰まっていた時期だったので、1か月半くらいしか期間がない中、仕事終わりの遅い時間に、声優の浪川大輔さんに教えてもらっていたんです。
一同:えー!?
宮田:浪川先生にご指導いただくことによって、なんか……自分一人だけじゃなくて、浪川さん(の名誉・期待)も背負っているように思えて、先生のためにも「ビシッと決めなきゃ!」と(笑)。
一同:(笑)。
宮田:本当に浪川さんにはお世話になりました。
あと、戦うシーンも難しかったですね。攻撃を受けた時のリアクションの仕方がよくわからなくて、頑張りました!(笑)
家でも自主練をすごくしましたが、戦闘シーンは近所迷惑になるんじゃないかと思うくらいでしたね(笑)。
――収録を終えての感想や、声優としての手応えはいかがですか?
宮田:まだわからないですね。逆に、(皆さんに)「どうでしたか?」と聞きたいです。
音声が入った映像を見ると、なんだか自分の声が恥ずかしくなっちゃうんです。
不思議な感覚で、バージェスに聞こえないというか自分自身に聞こえてしまって、まだ(役に)落とし込めてないのかなとか、最初はみんなそうなのかなとか。
でも、また声優のお話をいただいたら全力で頑張りたいと思いますし、浪川先生に……。
一同:(笑)。
宮田:今回『劇場版BEM』に出演させていただいたことで、たくさん、いろいろなタイプの先生ができたので、次は(ベム役の)小西(克幸)先生に教えていただくとか……ダメかな?(笑)