少女時代の亜咲花さんと『ひぐらしのなく頃に』の出会い、そして──秋アニメ『ひぐらしのなく頃に 業』オープニングテーマ「I believe what you said」インタビュー/自身が手掛ける2曲に込めたエールとは?
コテコテのとんこつラーメンみたいな編成
──そもそものお話になりますが、今回のCDは収録曲、MV、ジャケットなど全体的に振り切っているように感じます。
亜咲花:そうなんです! 「I believe what you said」が強いから、ほかの曲はバラードで固めようという案もあったり、コテコテのとんこつラーメンみたいな編成もいいなと思っていたり。
最終的には、前回のシングルは作品に合わせて全体的にゆったりしていたので、今回は3曲でお腹がいっぱいになるような内容にしました。本当は替え玉も用意したかったのですが、ちょっと間に合わなくて(笑)。ぜひ3曲ともループして聴いてほしいです。
──「I believe what you said」が激しめの曲だから、そのほかの曲でバランスをとってくると思いきや、ほかの曲も濃いめでびっくりしました。
亜咲花:いろいろな方から同じ意見をいただいています(笑)。たまにはこんなに挑戦したCDがあってもいいのかなって。
──では2曲目「SCREEEAM!!!」はどんなコンセプトなのでしょうか?
亜咲花:「SCREEEAM!!!」は、恋人にフラれて苦しんでいる、悲しんでいる人が立ち直るために喝を入れるような曲です。表題曲の「I believe what you said」に負けないくらいの気分が上がる曲にしたくて、曲調自体をゴリゴリのロックテイストでオーダーをしていて。出会った時は「これはライブ映えするぞ!」と思い、迷わずに決めました。
編曲のYockeさんはこれまでにも私の曲を手掛けてくださっていて、そういう意味でもこの曲には惹かれるものがあったのかもしれません。Yockeさんと知らずにこの曲と出会ったのでより運命的なものを感じました。
──偶然だったんですね。
亜咲花:そうなんです。Yockeさんとはサウンドの好みが合っていて、今回の曲も洋楽っぽくヘビメタのような要素があってすごく気に入っています。
──歌詞は亜咲花さんご自身が手掛けていますね。
亜咲花:歌詞については、これだけサウンドが強いとそれを超えるくらいじゃないと埋もれてしまうと思ったので、いつもより強い口調にしたり。
あと、英語を歌詞内に入れたいと思っていたので、歌詞がほとんど日本語の「I believe what you said 」との対比という意味も込めて、英語を多めにしました。<Can you see?>と問いかける部分など、自分の伝えたいメッセージを英語にして、少しでも聴く人の耳に止まるように工夫を凝らしたりしました。
──濃いめのサウンドに負けないくらいのパワフルさを感じます。
亜咲花:「SCREEEAM!!!」の歌詞は、恋人や家族、友人との出会いや別れ、それを引きずってしまった人のお話がテーマなんです。そういう人って肯定してあげないと、周りからの声に押しつぶされてしまうと思っているので、一旦は「よく頑張ったね」と受け止める。でも「ここはこうした方がいいよ」というメッセージも贈ってあげる。そんなアメとムチを上手に使い分け、元気を出してもらえるように詞を考えました。
今となっては口調が強過ぎると思ったりも(笑)。でも曲調が曲調だから歌詞も負けないように、心を鬼にして「逃げんなよ!」「迷いを振り切っていけ!」「お前ならできる!」みたいにして。私が落ち込んでいる人に対する励ましをそのまま反映させた歌詞になっています。歌詞を通して亜咲花という人間を知ってもらえればと!
──熱いですね……!
亜咲花:私はどちらかというと体育会系ですからね。あんまりくよくよしないタイプですし、悩みも相談されることの方が多いので。
──亜咲花さんはお若いながら、しっかりとした裏付けのある自信に溢れていますね。
亜咲花:何事も自信がないと作品に影響しちゃうし、失礼だと私は思っていて。音楽によってはネガティブな要素が強い方が映える場合もあると思うのですが、今回のコンセプトは“人を励ます”だったので。
そこでネガティブだったら元も子もないじゃないですか。なので、いつものポジティブシンキングだったり、人を励ますときを思い出して作詞をしました。