RAISE A SUILEN レイヤ役 Raychellさんインタビュー|5thSG『Sacred world』を控えたRaychellさんがこれまでを振り返る! まず私たちのサウンドを聞いてもらおう、私たちはリアルバンドだから
「今この瞬間より、RAISE A SUILEN。通称R・A・S、RAS。始動します」
そのアナウンスは『BanG Dream!(以下、バンドリ!)』プロジェクトにおける第3のリアルバンドが正式に活動を開始したことを告げるものだった。
2018年7月17日、マイナビBLITZ赤坂にて行われたTHE THIRD(仮)による2ndライブにて、発表されたRAISE A SUILENとしての活動開始。
これまでTHE THIRD(仮)として活動していた彼女たちがRAISE A SUILENと名を改め、新メンバーに紡木吏佐さんを迎え活動を開始するという報告は、会場にいたファンをはじめ、多くの人を沸き立てた。
アーティストやミュージシャンをメンバーに迎え、本格的なサウンドで数多くの人を魅了する彼女たち、RAISE A SUILEN。
今回は「Sacred world」発売を記念し、RAISE A SUILENのBa.&Vo. レイヤ 役のRaychellさんにインタビューを実施。RAISE A SUILENのこれまでとこれから、そしてRAISE A SUILENのサウンドに込められた想いを語ってもらった。
キャラクター発表よりも先にリアルバンドとしてスタートした活動。『バンドリ!』プロジェクトでも初となる舞台。そして、今回の新曲「Sacred world」の発売や、2020年末以降に控えるRoseliaとの合同ライブ。それらに込められたRAISE A SUILENの想いをぜひ感じてほしい。
キャラクターがいない。第3のリアルバンドとしての不安。
――RAISE A SUILENとして約2年、THE THIRD(仮)を含めて3年。ここまでの活動を振り返ると、どんな3年間でしたか?
Raychellさん(以下、Raychell):2018年の1月からTHE THIRD(仮)(※1)として活動を開始してRAISE A SUILENになって今日に至るまで、実際に長い月日のように思うんですけど、「まだ3年なんだね」「もう10年くらい一緒にいるような感覚だよね」と先日5人で話していました。
そういう風に感じられるのは多分『バンドリ!』(※2)というコンテンツが、各バンドさんが、沢山の人に知られて愛されているからだよねって思っていて。
本当にRAISE A SUILENがこの5人でよかったとも思っていますし、これからもっと頑張りたいねと改めて実感しました。
※1 THE THIRD(仮)
次世代ガールズバンドプロジェクト「BanG Dream!(バンドリ!)」から生まれた、第3のリアルバンド。Raychell(Ba.&Vo.)、小原莉子(Gt.)、夏芽(Dr.)、倉知玲鳳(Key.)の4人からなる。2018年7月17日(火)マイナビBLITZ赤坂にて開催された2ndライブでDJ紡木吏佐の加入と、正式バンド名「RAISE A SUILEN」の決定をサプライズ発表。
(公式サイトより引用)
※2 次世代ガールズバンドプロジェクトBanG Dream!
アニメ、ゲーム、コミック、声優によるリアルライブなど様々なメディアミックスを展開する次世代ガールズバンドプロジェクト。
(公式サイトより引用)
結成してからの2年間を振り返っていくと、初めてこの5人で顔合わせをした時は、声優やミュージシャンだったりとみんなジャンルが違うし、やっていけるのかなという不安もありました。
ただ、今思えば、そのバラバラの個性が上手く融合して、今の私たちのスタイルになっているという話もしました。
――RAISE A SUILENはバンド内に元々ミュージシャンやアーティストの方がいらっしゃって、発表された当時に個人的にはワクワクしました。
Raychell:本当ですか!? そう思っていただけていたのなら嬉しいです!
――ただ、RAISE A SUILENのみなさんはその点について不安を感じていたと。
Raychell:はい。第3のリアルバンドとしてスタートしましたが、私たちはポピパさん(※3)やRoseliaさん(※4)と違いバンドが先にスタートしたため最初にキャラクターがなくて。
『バンドリ!』というコンテンツはキャラクターありきで進んでいくものなので、私たちはそこが違っていて。自分たちのリアルバンドが最初に発表され、たくさんの声があることも気付いていましたし、知っていました。
だからこそ不安もありましたけど、そんな中でも「まず私たちのサウンドを聞いてもらおう、私たちはリアルバンドだから」という気持ちでライブには毎回挑んでいて。
THE THIRD(仮)として2018年3月15日に下北沢ガーデンで初ライブをさせてもらいましたが、500人限定のライブで。私たちのサウンドを聞きに来てくれる人たちがいるのか、かなりの不安がありました。
ですが、実際にスタートして、みんなの歓声や、会場限定で配られたまだ何色にも染まっていない真っ白なペンライトがたくさん振られていた景色を見て、「良かった」と思って凄く楽しめて。「ここからが私たちの頑張り時だ」と思えたのがとても印象に残っています。
その後も莉子ちゃんがギターで加入して、4人でライブをしていって。そこから「RAISE A SUILEN始動します!」と発表した時に紡木吏佐ちゃんが新メンバーで入りましたが、その時もどういう風に受け入れてくれるのかなって気になったんです。
でも、私たちはやるっきゃない、やっていくんだ、という気持ちが強かったので、まずは全力で私たちらしく魅せていくことをテーマに活動してきて、今があります。
※3 Poppin'Party
次世代ガールズバンドプロジェクト「BanG Dream!(バンドリ!)」から生まれた、最初のリアルバンド・Poppin'Party(ポッピンパーティ)。 「キラキラドキドキ」をテーマに、ポップで可愛らしく元気いっぱいな楽曲が特徴。バンドメンバーは、Gt.&Vo.愛美(戸山香澄役)、Gt.大塚紗英(花園たえ役)、Ba.西本りみ(牛込りみ役)、Dr.大橋彩香(山吹沙綾役)、Key.伊藤彩沙(市ヶ谷有咲役)。
(公式サイトより引用)
※4 Roselia
次世代ガールズバンドプロジェクト「BanG Dream!(バンドリ!)」から生まれた第2のリアルバンド・Roselia(ロゼリア)。Vo.相羽あいな(湊友希那役)、Gt.工藤晴香(氷川紗夜役)、Ba.中島由貴(今井リサ役)、Dr.櫻川めぐ(宇田川あこ役)、Key.志崎樺音(白金燐子役)の5人が織りなすサウンドは、ダークでクールな世界観が特徴的だ。
(公式サイトより引用)
――“私たちらしく”ですか?
Raychell:まずは(私たちを)知ってもらうために、全力で臨む。特に両国国技館でポピパさんと2DAYSでやらせていただいた時、初日が私たちRAISE A SUILENだったんですよ。
(私たちを)知らない人がほとんどで、オープニングアクトに入ってくださっていたRoseliaさんを見たくて来たけど、まぁRAISE A SUILENも見てみようかという方がきっと多かったと思うんです。
だからこそ、私たちを知らない人にRAISE A SUILENのサウンドを聞いてもらって、知ってもらおうって。ライブ・ビューイングで見ている人も全国各地にいる、その人達にも届けよう、頑張ろう、全力でやろうという心構えで臨みました。
デビュー曲の「R・I・O・T」は“暴動”という意味があるんですけど、そこからヘドバンを始めたりと、全力で今をさらけ出す、音楽で私たちを伝えるスタイルで頑張ろうと思ってからは、ライブの時も自然と「暴れていこう」と発信していくようになったんです。
気付いたら無我夢中でいるのが私たちのスタイルになりました。みんなやってやる精神が強いというか。RAISE A SUILENという名前には「簾を上げて表舞台に立つ」という意味が込められているんです。バックバンドとしてスタートした自分たちが表に立つ中で、「ここで魅せないでいつ魅せるんだ」と、常に思ってライブをしていましたね。
――なるほど。不安があったからこそ、RAISE A SUILENならではの音を奏で、聞いた人すべてを巻き込むくらいの意気込みで活動されていたんですね。
Raychell:そうですね。最初のライブはメンバーの自己紹介が「~役の~です」と言っていたんですけど、今はインストで楽器を鳴らして自己紹介するスタイルになっているんです。まずは音を聞いてほしいと。言いたいことも伝えたいことも音に乗せるから、「まず聞け!」というスタイルになりましたね。