
意外なオーダーが満載だったオーディションの思い出とは? 秋アニメ『おちこぼれフルーツタルト』はゆ役・白石晴香さん、仁菜役・近藤玲奈さん、へも役・守屋亨香さん 声優インタビュー【連載第3回】
白石さんがはゆを見習って生活改善!? 近藤さんが仁菜同様にうらやましく思うことは?
――演じるキャラクターとご自身との相違点と、演じる時のディレクションで印象に残っているものを教えてください。
白石:はゆちゃんとは朝が苦手なところが共通点ですね。はゆちゃんはいちごを与えられたらシャッキリ起きるので、私も朝食に何かご褒美的なものがあればすっきり起きられるんじゃないかと思い、フルーツを食べるようにしています(笑)。
ディレクションで印象に残っているのは、「中2病っぽいアドリブをください」と言われたときに「中2病って何だろう?」となり(笑)。自分の中にある中2の感覚を一生懸命引っ張り出しながらアドリブを考えOKをいただけたのですが、その後、ちゃんと意味を調べたら違ったなと(笑)。でも、みんなといる時の雰囲気やテンションは私の思った中2感と似ていたかなと思います。
近藤:コンプレックスをずっと引きずってしまうところや、自信なさ気なところは似ているかも(笑)。完璧にやり遂げたいと思えば思うほど、自信を失くしてしまうタイプ。でも周りの方に励ましの言葉をいただいたり、支えていただくことで一気に自信を取り戻して頑張れるし、仲間と支え合うことで自分らしくいられるところも仁菜ちゃんと通じる部分かなと思います。
あと私は身長が少し高めなので低すぎず、高すぎない155センチくらいの子がうらやましいなと思う時もあります(笑)。
印象的なディレクションは「北●の拳みたいに」と言われた時です(笑)。「ゴゴゴゴゴみたいなオーラでセリフを言ってください」「キャラが崩壊してもいいのでおもしろくやってください」と言われた時はすごく緊張しましたが「北●の拳感が出ててよかったです」と言われてホッとしました(笑)。
守屋:へもちゃんは緊張しちゃうと涙が出ちゃうという、かわいいエピソードがある子ですが、私も緊張しやすいタイプなので似ているかなと思います。
当時の資料では、へもちゃんのキャラクター紹介のところに闇担当と書いてありましたが、収録でも普段の時との違いを出すのが難しくて。「衣乃が大好きすぎて暴走している時との差を出してほしいから普段はナチュラルめで」というディレクションをいただいたので、自分なりに頑張りました。
白石さんが印象的だった冒頭のさわやかさからのねずみ荘のギャップ
――映像をご覧になった感想と、ここまで放送された3話までの中で印象深いシーンを挙げてください。まず白石さん、お願いします。
白石:原作の表情豊かなキャラクター達が映像として動き回っているのを見られて、いちファンとして嬉しかったです。
その中でもコミカルなギャグ顔というか、眼が点や丸になる表情が面白くて。特に穂歩さんに対するみんなのリアクションが好きですね。そこに顔芸が加わったり、私たちがアフレコで演じさせていただいたニュアンスも映像とマッチしていて、「こんなに楽しい雰囲気になっているんだ」と感動しました。
あと、あの滑らかな動きですね。ダンスシーンは実際のダンサーさんに踊っていただいたものを簡易的に3D化した後、ガイドとして使って作画しているそうなので、パフォーマンスシーンは今後も大きな見どころの1つだと思います。
印象深かったシーンは1話冒頭の衣乃ちゃんが登場するシーンです。
完成した映像を見て、ギャグ要素がないさわやかな雰囲気の冒頭から、ねずみ荘に着いて個性が強い子たちの中に入った時のギャップやおもしろさは、これぞ『おちこぼれフルーツタルト』だなと思いました。そしてここからにぎやかで楽しい生活が始まっていくんだなというワクワク感が印象的でした。