お得意(!?)の頑張りが報われないキャラを演じるにあたってのポイントは? 秋アニメ『魔王城でおやすみ』勇者アカツキ役・下野紘さん 声優インタビュー【第5回】
10月5日よりテレビ東京・BSテレ東・AT-Xにて放送中のTVアニメ『魔王城でおやすみ』。本作は、魔王にさらわれ、魔王城に捕らわれたスヤリス姫が、ひたすら安眠を追求し、魔族たちを振り回していく、睡眠ファンタジーコメディ作品です。
そんな本作には、捕らわれの身のはずのスヤリス姫に翻弄される魔物たちが続々登場! そこでアニメイトタイムズでは、個性豊かなキャラクターたちを演じるキャストにメールインタビュー連載を実施中です。
第5回となる今回は、勇者アカツキ役・下野紘さん。ドタバタを繰り広げるスヤリス姫を中心とした作品の魅力、作品にちなんだ睡眠に関するこだわりなどを伺っています。
昔からこういう頑張りが報われないキャラクターをよく演じていたので、アカツキの扱いもすんなり受け入れられました(笑)
──本作は魔物たちを巻き込んでドタバタを繰り広げる囚われの姫・スヤリスの姿が可愛く、ギャグもふんだんに散りばめられた作品です。改めて原作や脚本をご覧になった際の感想を教えてください。
勇者アカツキ役・下野紘さん(以下、下野):とても好きです!こういう、捉えたはずの姫に皆が翻弄されるようなドタバタ物語。一癖も二癖もある魔物たちが、あんな小さな女の子にいいように扱われてしまう感じが面白いですよね!
──囚われの身ながら魔王城で好き勝手に行動するスヤリス姫のことなど知らずに、真剣に姫の救出に向かう勇者の姿が本作ならではのシュールな笑いに繋がっていると感じます。勇者の扱いとしては珍しい作品だと思うのですが、勇者アカツキの設定や立ち位置をご覧になった際の率直な感想を教えてください。
下野:個人的には、昔からこういう頑張りが報われないキャラクターをよく演じていたので、アカツキの扱いもすんなり受け入れられました(笑)。真剣なのに、気づいてもらえない……だからこそ、逆に輝いて見える! まぁアカツキの場合はそれだけではなく、他にも理由がありそうですけどね……。
──放送されたばかりの第5話では、勇者アカツキの勇者らしいシーンが描かれたと思ったらスヤリス姫を中心としたいつもの魔王城のお話に戻りました。第5話を振り返っていただいて、お気に入りのシーンを教えてください。
下野:やっと勇者らしい活躍が出来ましたね……仲間とともに魔物と戦い、必殺の一撃で撃破する姿は、やっぱり勇者なんだなと思いました。だからこそ、十傑衆が集まりシリアスに決めようと思っている中、姫のブブゼラ(懐かしい……)が響く会議は、待ってました感があって、個人的に好きです。
──本作に登場する魔物たちは、魔物という恐ろしいイメージとは異なり、見た目を含めて可愛らしく描かれています。人間たちも多数登場しますが、演じられるキャラクター以外でお気に入りのキャラクターはいますか?
下野:どの魔物たちも可愛らしかったり、どこか抜けてたりと愛着のあるのですが、個人的には……魔王タソガレが気になりますね。あの魔王として振る舞おうとするも姫に翻弄される姿は、魔王というより年の離れた妹に振り回されるお兄ちゃんのようで、なんか可愛く思ってしまいました。
──ギャグ要素の大きい本作ですが、演じられるうえで「ここを意識した」というポイントを教えてください。また、印象深いディレクションなどはありましたか?
下野:アカツキは、姫を含めた魔王城内のゆる〜い雰囲気との対比で、とにかく真剣に演じてほしいというディレクションだったので、作品のテイストは気にせず「正統派な勇者だ」という意識で演じさせていただきました。