『映画プリキュアミラクルリープみんなとの不思議な1日』プロデューサーが本作で伝えたかったメッセージ｜今だからこそ見てほしい作品、何度も足を運びたくなるギミックも

公開前に『ヒーリングっど♥プリキュア』の映画化決定の発表。その意図は？

――本作の公開前に『ヒーリングっど♥プリキュア』の映画化決定のお知らせがありましたがどうしてこのタイミングになったのでしょうか？

内藤：『ヒーリングっど♥プリキュア』の映画は10月公開予定でした。映画制作チームはその時に放送されているTVシリーズが大事にしているテーマをベースに制作を進めていくわけですが、毎年3月に公開される映画に関しては、前年の4～5月に準備が始まるので、TVシリーズのキャラもプロフィールがあるくらいのほぼ決まっていない状態で、それぞれが最終的にどこに向かっているのかも決まっていない中で並行して進んでいくので大変なんです(笑)。

今回は新型コロナの影響で、3月公開で進めていた我々が10月に移動し、10月公開予定で進めていたチームが来年へと移行したわけですが、既に映像があるのが強みなので、それを宣伝にうまく活かせたらという部分と、家族向けの映画作品は厳しい状況ですが、映画界、そして『映画プリキュア』シリーズとしても、再び盛り上げていきたいという想いからこの時期での発表になりました。

――『プリキュア』ファンのお子さんたちにとっては、これから2本も『プリキュア』の映画が見られるんだと喜んでいると思いますよ。

内藤：そうだといいですね。でも「見るのはどっちかにしなさい」と親御さんに言われてしまったらどうしようという心配もありますけど(笑)。
　

今だからこそ見てほしい作品。何度も足を運びたくなるギミックもいっぱい！

――本作の見どころや注目ポイントを教えてください。

内藤：春の環境の変化についていけなかったり、今悩んだりしているお子さんたちの支えに少しでもなれたらという想いで立ち上げましたが、コロナという季節の変わり目以上の大きな変化が起きてしまったことを考えると、本編の季節感はさておき、テーマやメッセージとしては今だからこそ、より見てほしい内容になっていると思います。

――お子さんだけではなく、大人やお父さんやお母さん世代にも響く映画だと思います。

内藤：そうだといいですね。

――『プリキュア』シリーズの映画では、劇場でお子さんに配布されるミラクルライトを振ってプリキュアを応援する演出や光景もおなじみでした。今作ではできなくなってしまいましたが、プロデューサーがオススメする楽しみ方を教えてください。

内藤：ミラクルンライトを使えないからといって、お子さんたちの想いがプリキュアに届かないわけではないので、心の中で一生懸命応援してもらえたら嬉しいです。お子さまたちにとってはもしかしたら同じ1日を繰り返すという表現は難しいかもしれませんが、絵的に深澤監督がわかりやすく作ってくださっているので、「また同じことやっている！」と笑いながら突っ込んでいただくのもアリかなと思います。

――あと3作品以外のキャラもちょこちょこいるので、それを見つけるのも楽しいですよね。

内藤：同じ一日を繰り返すという構成の中でで何気なく流れたシーンがフックになっているのと合わせて、何回でも映画館に足を運びたくなるような工夫の1つであり、遊び心でもあります。『プリキュア』シリーズの作品数も増えて、全世代のキャラを登場させるのが難しくなり、クロスオーバーでも3作品に絞っていますが、どこかしらに3作品以外のキャラも登場するお祭り感も出したくて。見たお友達同士で「あのシーンにあのキャラいたよ」と情報交換して、改めて映画を見ていただければ、新しい発見や楽しさも見つけられると思います。
　

映画を見て前向きな気持ちや勇気をプラスして、「心のミラクルライト」で応援を！

――では最後に皆さんへメッセージをお願いします。

内藤：『プリキュア』シリーズを日頃からご覧になってくださっている皆さま、ありがとうございます。そして大変、お待たせしました。我々も早く皆さんに見ていただきたいと持ち望んでいました。まだコロナとうまく付き合っていかなくてはいけない状況が続きますが、その中でもこの映画で前向きな気持ちや勇気を持っていただけるような映画に仕上がっていると思いますので、ぜひご覧になっていただきたいです。

まだ『プリキュア』シリーズを見たことがない方にとっては、長く続くシリーズでたくさんの作品がありますので今作のようなクロスオーバー作品ではそれぞれのシリーズの個性や魅力を一度に楽しんでいただけると思いますし、この映画をきっかけに現在放送中の『ヒーリングっど♥プリキュア』をはじめ、色々な作品作品にも触れていただけたら嬉しいです。

そしてお子さまたちには心の中のミラクルンライトを、是非振っていただければと思います。プリキュアはその想いにきっと応えてくれるはずです。この映画で少しでも熱い気持ちになったり勇気が湧いてきたりしてもらえたら嬉しいです。