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秋アニメ『池袋ウエストゲートパーク』木村昴×古川貴之×ぽおるすみすインタビュー

僕は池袋声優だと思ってるんです――木村昴(ヒロト役)×古川貴之(THE PINBALLS) ×ぽおるすみす(INNOSENT in FORMAL)ジャンルの垣根を越えたTVアニメ『池袋ウエストゲートパーク』“激アツ”対談!

絶賛放送中のTVアニメ『池袋ウエストゲートパーク』(TOKYO MXほか)。ヒロトを演じる木村昴さん、主題歌を担うバンドのフロントマン=古川貴之さん(THE PINBALLS) 、ぽおるすみすさん(INNOSENT in FORMAL)による初対談が物語の舞台 “池袋”で実現した。

THE PINBALLS(ザ・ピンボールズ)は、2006年に結成した4人組ロックバンドで、エッジィなガレージロックナンバー「ニードルノット」をオープニングに提供。

一方のINNOSENT in FORMAL(イノセント・イン・フォーマル)は、2017年から活動を開始した4人組カートゥーン・バンド。ストリートの匂いを内包したミディアムなナンバー「after song」、「思うまま」をエンディングに書きおろしている。

木村さんはおふたりとこの日が初対面で、互いに「ぜひ会いたかったんです」と笑顔を見せる。立場は違えど、リスペクトしあう関係性だからこそ、クリエイティビティを刺激し合うディープな対談となった。

TVアニメ『池袋ウエストゲートパーク』の魅力と、お互いへのリスペクトを語りつくす

――古川さん、ぽおるすみすさんは親しい関係なんですよね。

古川貴之さん(以下、古川):はい。同じ事務所に所属しています。今はレーベルメイトという形なんですが、僕はもともとINNOSENT in FORMALがすごく好きだったんですよ。

ぽおるすみすさん(以下、ぽおるすみす):僕もです。THE PINBALLSはもともと好きで以前からよく聴いてて。たまたま決まったレーベルにTHE PINBALLSが所属してたって感じです。

――おふたりと木村さんは今日が初対面とのことですが、取材前に行った撮影は初対面とは思えないフレンドリーな雰囲気で、とても盛り上がっていました。

古川:木村さんとお会いすることができて、とても嬉しくて。楽しい撮影でした。

ぽおるすみす:同じくです。

木村 昴さん(以下、木村):マジすか!? ありがとうございます! 僕もお二人の音楽を拝聴してお会いしたかったんです。撮影前にも少しお話させていただき、おこがましいのですが――声優とバンドで立場は違うものの、近しいものを感じていました。

お二人とも音楽活動の時と雰囲気が全然違って(笑)。特に古川さんはとても紳士な方で、そのギャップに驚きました。

古川:ありがとうございます。僕からすると、木村さんはイメージ通りでした。イメージと同じ方って“そういない”というか、違う場合のほうが多いように感じるんです。木村さんの地の部分があらゆるところに出ているんだなと気づいて、そこにまた凄さを感じました。

(インタビュー前の)写真撮影のときの声のトーンがすごくステキで。声帯が素晴らしくて、声色を変えたときの……突然の反射というんですかね。面白い声とカッコいい声が次々に出てきて「わ! すごい」と。アスリートの筋肉を間近にしたような感覚がありました。

ぽおるすみす:それは僕も思いましたね。

木村:(バリトンボイスで)なんかすみません、ありがとうございます。

一同:(笑)。

古川:まさにそういうところが本当にすごい!

木村:アッハッハッハ! 光栄です、ありがとうございます。

――本日はTVアニメ『池袋ウエストゲートパーク』(以下IWGP)のお話を中心に対談を進めていきたいと思っています。まずアニメ化すると聞いたときは、率直にどんな印象を持ちましたか?

木村:アニメ化すると聞いたときは楽しみで仕方なかったです。最初はドラマの世界観をアニメーションにするのかなと思ったんです。

でもいざアニメになったら、より原作の小説に近い形になって。アニメだからこそできる表現もたくさんありますし、「IWGPって元はこんな感じだったんだぜ?」ってオリジナルの雰囲気もあって。ファンとしては胸アツでしたね。

古川:僕もリアルタイムでドラマを観ていました。だから主題歌のお話をいただいたときは嬉しかったですね。それと同時にプレッシャーも感じました。多くの人が好きな作品ですので。

ぽおるすみす:小説、ドラマ、アニメ、コミック……幅広くメディアミックスしていたので、どれか1つを知ってるひとは多いと思うんです。それぞれの作品を比べて楽しめるところがいいですよね。アニメでは30分という時間制限だからこそのストーリー構築が面白いなって思います。

――アニメ『IWGP』のストーリーの魅力はどんなところにあると思いますか?

木村:裏社会といいますか。少し泥臭くて、決して綺麗なだけじゃないところが良いのかなと。普段の生活でありそうでないことがたくさん起きるじゃないですか。そういうことに対して、想像力をもってみることもできるし、「分かる」って人もいるだろうし、人それぞれ想いを馳せるところがあるんじゃないかなと。

古川:間違いないと思います。“綺麗ではないこと”って最近は追い詰められがちなものですけど、時には救われることもありますから。

ぽおるすみす:池袋自体が表裏一体の街ですよね。サンシャインに遊びに行くのって綺麗な感じがするけど、その一方で昔ながらの(アンダーグラウンドな)雰囲気もある。そうした裏の面にスポットを当てた作品って配信系に多いと思うんですが、それを地上波で見れちゃうっていうのが贅沢で良いなと。

僕は『IWGP』を観てると、“友だちの友だち”の話を聞いてるような感覚があります。自分の日常には起こらないけど、一歩道を間違えたら、自分の身にも起こりそうなリアル感が好きなんです。

古川:しかも今回のアニメにはスマホや動画配信者も出てきて、今の時代らしさもあって面白いなと。

――ドラマ放送時は2000年。20年前はまだガラケーが主流でしたね。

木村:そんな前になりますか……。信じられない。ドラマの時は携帯のアンテナを伸ばしてましたもんね。

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