「Run Girls, Run!」と2020年を考える。今年も「RGR」として止まらずにいられたんだな/7thシングル 発売記念インタビュー【後編】
2020年12月16日に発売となった「Run Girls, Run!(メンバー・林鼓子さん、森嶋優花さん、厚木那奈美さん)以下、RGR」の7thシングル「ルミナンスプリンセス」。
前作「Share the light」から約1年ぶりとなる最新曲はTVアニメ「キラッとプリ☆チャン」の新オープニングテーマとなっている。
今回、アニメイトタイムズのインタビューは前後編の二本立て。後半となる本稿は2020年の「RGR」について訊いてみたのでぜひチェックいただきたい。
インタビュー前編
2020年も「RGR」として止まらずにいられたんだな
――林さんは2020年を振り返ってみていかがでしたか?
林鼓子さん(以下、林):今年を振り返るとやっぱり、いろんなイベントとかがなくなっちゃって、辛いと思ったこともたくさんありました。何もできない悔しさというか。
でも、FMヨコハマさんで「Share the Night」をやらせてもらったり、『3人4脚(Run Girls, Run!の3人4脚自由形)』もあったりと、実はいろいろ新しいことにも挑戦させてもらえていた年だったんだな、と思いました。
リモート収録なんかも初めての経験でしたし。顔が見えない中でラジオを録るってすごく難しくて。タイミングも分からないし、どんな表情で言ってるんだろう? といった苦労もあったんですけど、逆に言えば、すごくトーク力を鍛えられたな、と思います。
振り返ってみれば、止まっていたように見えて、意外と自分的にはちゃんと少しずつ進めた年だったのかなって思います。
――なるほど。
林:オンラインライブでもそういったことは感じていて。それぞれが「このままじゃヤバい」と思って、自粛期間でいろいろなことを積み重ねていたんだなって。
純粋にパフォーマンスが良くなっていたと思いますし、「ライブって楽しいな」という気持ちで臨めていたことに、「2020年もランガとして止まらずにいられたんだな」とすごく思いました。
――逆境も力に変え、しっかりと前に進むことができたわけですね。いずれ「林さんの高校卒業記念取材」を行いたいと考えているのですが、先に聞いておきます。高校最後の年がこのような年になってしまって、いかがでしたか?
林:もう辛かったです。ホントに辛くて。
厚木那奈美さん(以下、厚木):そうだよね。
林:「ラスト1年は高校生らしく、やりたいことをやって過ごそう」と思っていたんですが、最初の2か月が丸々潰れてしまって。
夏休みもめちゃめちゃ短くて、新学期も気づいたら始まっていたぐらいなんです。でも、自粛期間でみんないろんなことにハマったことで、新しい友達ができたりもして。
1、2年生のときにあんなにバタバタしていたり、進路のこととかで悩んでいたのに、この環境になったことで逆に余裕ができたというか、この自粛期間を経て自分の気持ちが穏やかになってよかったなと思いました。
――自粛期間がマイナスばっかりではなかったと。
林:そうですね。「友達と会えない期間って、人と話せないことって辛いんだ」と思えましたし、学校に行けばいろんな人に会えるということや、人と関わることの大切さ、高校生活の大事さが改めてすごく感じられました。
なくなったものばかりではない
――なるほど。みんなで何かをする、思い出を作ることができないのは辛いですよね。厚木さんはいかがでしたか?
厚木:大学は卒業したんですけど、万が一のことを考えて、(大学関係の)集まりとかには出られなかったですね。静かに証書だけもらって、教授に「今までありがとうございました」とだけ伝えて帰りました。
卒業式もなかったので、ホントに静かに終わったんですけど、それでもやっぱり大学は行ってよかったな、とは個人的に思っていて。いい4年間が過ごせたと思います。
――最初に取材したころは、まだ大学入りたてとかでしたもんね。
厚木:そうですね。上京したてというか(笑)。
――ありがとうございます。森嶋さんはいかがでしたか?
森嶋優花さん(以下、森嶋):イベントとかライブとか、本当にいろいろなものがなくなってしまって、寂しいなあ、という気持ちはもちろんあるんですけど、なくなったことだけではないな、とも思っていて。
自粛期間というものがあったから、初めてオンラインライブができたと思うし、そこで初めて私たちのパフォーマンスを観てくださった方もたくさんいらっしゃったと思うんです。ライブ会場にはなかなか足を運べなくても、映像なら手軽に観られたりするので。
「なくなったものばかりではないな」と今なら言えるんですけど、自粛期間中、丸々一か月なにもありません、というときは不安になりました。「みんな忘れちゃうんじゃないかな?」って。
厚木:うん。そうだね。
森嶋:私は自分がオタクなので、ファン心理も持ち合わせていて、好きなアニメの放送が止まったことに不安を覚えたんですけど、「ということは、こんな気持ちをランナーさんたちは、今抱いているんじゃないかな」と感じて。
そこから「寂しい思いをしてほしくないな」と思って、自分で動画を撮ったり、SNSで発信したりするようになりました。ホントにちょっとのことでも発信していくことで、みんなの不安を和らげられるんじゃないか、という取組みができたと思うので、そういった気づきや意識の変化があったことはよかったんじゃないかな、と今は思ってます。