『ワールドトリガー 2ndシーズン』三雲修役・梶 裕貴×空閑遊真役・村中 知 対談|声優&スタッフの夢が叶った第2期、久々にキャラクターを演じて感じたこと
2021年1月9日(土)より、テレビ朝日系列にて放送がスタートするTVアニメ『ワールドトリガー 2ndシーズン』。未知なる力を持つ「近界民(ネイバー)」の襲撃に対抗すべく設立された界境防衛機関“ボーダー”。
その末端に所属する三雲 修は、偶然知り合った、近界から来た少年・空閑遊真と幼馴染である雨取 千佳と共に三雲隊を結成。「近界(ネイバーフッド)」への遠征部隊加入を目指すべくボーダー内部のランク戦を勝ち抜こうと奮闘している。はたして三雲たちはA級に昇格し、近界に連れ去られた人間を奪還するべく組織された遠征部隊に入隊できるのか。
キャラクターたちの今後の成長が気になる『ワールドトリガー 2ndシーズン』について、空閑遊真役の村中 知さん、三雲 修役の梶 裕貴さんに話を聞いた。
キャスト&スタッフの夢が叶った2ndシーズン、久々にキャラクターを演じて感じたこと
――『ワールドトリガー 2ndシーズン』がいよいよ始まりますが、心境を教えてください。
村中 知さん(以下、村中):1stシーズンのときに、「第2期をやりたいね」という話はみんなでしていたんです。でも原作がまだ溜まっていないし、すごいキャスト陣だったのでスケジュールが合うのかも分からないしと、不確定な状態で打ち上げも終わっていたんですね。
だから、実現するかは分からない夢のような感じだったので、4年半という時を経て、2ndシーズンができるということで夢が叶いました。尊敬する先輩がたくさんいらっしゃるので、その方々とまたご一緒できるというのはうれしかったです。まぁ、コロナの影響でみんなで集まれないということはあるんですけど……。
梶 裕貴さん(以下、梶):1stシーズンでは、アニメオリジナルのエピソードもありましたよね!当初から、キャスト・スタッフ陣の“ワートリ熱”は非常に高かったですし、読者・視聴者の皆様の熱い声援もあって、今回、満を持して続編を製作させていただけるのは、本当にうれしいです。
――『ジャンプフェスタ2020』(19.12.21)で、新シーズン製作決定の発表のときの、ファンの喜びもすごかったですしね。
梶:ですね!本作は製作決定の発表前から、定期的に上映会やイベントなどを開催させていただいており、視聴者の皆さんとの絆を繋ぐ機会が沢山ありました。永富(大地)プロデューサーをはじめとするスタッフの皆さんの作品にかける愛情と情熱を、とても強く感じてきたんです。
村中:本当にそう!
――それもあって、2ndシーズンの実現だったのですね。アフレコの状況は、いかがですか?
梶:村中さんがおっしゃっていた通り、最近はコロナ禍ということもあって、多くても3~4人での収録。それでもアフレコが完全にストップしてしまっていた頃を考えると、かなり改善されたように思います。すべては、音響・制作スタッフの皆さんのご配慮や努力があってこそ。心から感謝しています。
極力、掛け合っているキャラクター同士を同じ時間に組んでくださっているので、登場人物の多い作品ではありますが、その点に関しては、非常にありがたい形でやらせていただいます。でもその分、音響スタッフさんは大変なんですよね…。テストから本番という流れを、多ければ8チームくらいやらなければならないので。本当に、頭の下がる思いです。
だからこそ、なるべく早く元の状態に戻ってほしいなと思います。なかなか共演させていただくチャンスのない大先輩方もたくさん出演されている作品なので、ぜひご一緒したいな、という思いもすごくありますしね。
村中:少人数でやっているから、同じチームのキャストとは一緒になるんですけど、上層部のキャラクターとの掛け合いでは、あまりご一緒できなかったりするんです。本当は生の声が聞ければいいんですけどね……。
でも、1stシーズンでは、すごい緊張感の中、耳をかっぽじって先輩たちのお芝居を聞いていたので、そのときに蓄積したものがあって、それを脳内で再生しながらやっているんです。だから、第1期からやってきたものが、多少なりとも私の力になって臨めている感じはします。
――キャラクター自身は、1stシーズンから続いているから、その成長からは外れてはいけないと思うのですが、実際に4年半という月日が流れているので、声優としては成長していると思うんです。その成長を、どんなところで見せられたと思いますか?
村中:1stシーズンで演じていた遊真と変わってはいけないので、そこに自分の我は入れていないんです。でも、より自由にやれているような気はしています。
1stシーズンで1年半演じてきての遊真の熟成があって、4年半空いている間も、『ジャンプフェスタ』などで、本誌でやっているところの台詞をちょこちょこ言う機会があったんです。その4年半が私の中である意味彼をさらに熟成させる期間になっていたんじゃないかなと思っているんですよね。
1stシーズンは死にものぐるいでやっていたんですけど、遊真を演じる中で無意識にやっていたこと、昔は気づいていなかった心の機微だったりを、今回はよりちゃんと理解して、新たにパワーアップして演じられていたらいいなと思っていますし、それは皆さまが見て、判断していただければなぁと思います。
梶:1stシーズンで、約1年半の間、毎週アフレコをさせていただき、そこでの積み重ねで、修のさじ加減みたいなものを自分でキープしていたんです。修って、ある種"自分の思うように演じてはいけない"ところがあるんです。出し過ぎてはいけない、という意味でのキープがすごく重要な役でしたね。それを4年半の時を経て、自分の中から目覚めさせ、コロナ禍の収録環境で毎週キープし続けるというのは本当に難しいなと、今、まさに感じているところですね。
それこそ全員揃って、時間をたっぷりかけて集中できれば、難しく考えることなく、自然と修になれていたと思うんです。でも今は、そうはいかない。会話する相手とその空気感を、自分の中で、修を通して想像し、埋めていかなければいけないんです。
2ndシーズンでは、「チームのために何ができるのか」というアグレッシブさがハッキリと表に出てくる修。そんな風に変化し成長していく様を、しっかりと掴んで演じていきたいと思っています。