劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」三石琴乃さんインタビュー|セーラームーンの強さは、誰でも分け隔てなく愛する気持ち
世界中を夢中にさせ社会現象を巻き起こした伝説の少女漫画「美少女戦士セーラームーン」。2014年にスタートしたアニメ新シリーズ「美少女戦士セーラームーンCrystal」に続く、原作第4期のちびうさ・エリオスの淡い初恋とセーラー戦士たちの成長を描く<デッド・ムーン>編を前後編で映画化する劇場版「美少女戦士セーラームーンEterna」の前編が2021年1月8日(金)に、後編が2月11日(木・祝)より連続公開となります。
アニメイトタイムズでは公開を記念して、本作に出演するキャスト陣にインタビューを実施! 第3回目は、スーパーセーラームーン / 月野うさぎ役の三石琴乃さんです。
敵キャラクターがとても魅力的だと語る三石さん。今回の映画のポイントやエリオスとちびうさの恋、そしてセーラームーンとしてのうさぎちゃんの“強さ”についても話してくださいました。
「美少女戦士セーラームーン」は敵キャラクターも魅力的!
——まず、前編の脚本を読まれて1番心を惹かれた部分を教えてください。
三石琴乃さん(以下、三石):「夢」が1つの大きなテーマになっています。うさぎちゃんを含めたセーラー戦士たちの心の奥にある不安や、“このままで良いのかな”という悩みと葛藤しながらも自分の夢は何だろう?としっかり考えて、不安・劣等感と向き合って一歩踏み出すセーラー戦士たちのシーンがとても素敵に魅力的に描かれているな、と感じました。迷いを吹っ切った時の4人の表情は最高ですよ。
正直、前編のムーン出番が少なめな印象はありましたが(笑)。後編では大活躍するシーンがありますので、前編とあわせてご覧いただきたいです。
——今回の敵キャラクターは原作ファンにとっても人気があるキャラクターです。
三石:最初にアマゾネス・カルテットが登場します。本当に重要な4人であって、その正体は後編を観てのお楽しみになります……。そして、アマゾン・トリオ。例の3人です(笑)。
一同:(笑)。
三石:この3人を演じてくださったキャストさんたちが本当にツボを心得ていらっしゃって、楽しそうに演じているので、こちらも見ていてニヤリとしてしまいました。
それぞれセーラー戦士を苦しめるという立場ですので、かなり良いところで良い活躍をされているな、と思いました。
——「アマゾン・トリオ」は本当に個性的で面白いキャラクターですよね。
三石:この3人は90年代のTVアニメシリーズのときも人気で、バーのトークシーンは印象深く、リアルにああいうお店がありそうな感じがしますよね(笑)。
——三石さん自身、今作の「アマゾン・トリオ」で印象に残っているシーンはありますか?
三石:ホークス・アイがジュピターに言ったセリフがとても好きで印象に残っています。
彼女からいろいろな悩みを聞いてしまった彼の優しさから出るセリフで、敵のジュピターにそれを伝えるというシーンが本当に心に刺さりました。
おそらく、皆さんの胸にも刺さるシーンになるのではないでしょうか。
——そして、スーパーセーラームーンたちの前には、ネヘレニアが立ちふさがります。
三石:前編ではネヘレニア様の全貌がまだ見えませんが、何かしら前世と繋がりのあり、そして美しい。そこがまだ不気味なところです。
「美少女戦士セーラームーン」には“美しい怖さ”みたいなところがありますが、その部分を存分に発揮しているキャラクターだと思います。
本当に「美少女戦士セーラームーン」は敵も魅力的です。
——また、本作は90年代のテレビアニメでもキャラクターデザインを手がけていた只野和子さんが参加されています。
三石:今回、只野さんの絵柄を最初に見せていただいたとき、やはり懐かしさもありつつ、今の時代のエッセンスや原作のエッセンスを取り入れつつのキャラクターデザインになっていたので感激しました。
そしてなおかつ、私が演じる上で手掛かりにしている、キャラクターの持っている“気”というものが、(キャラクターデザインから)ものすごいパワーを発揮していたので、とても嬉しくありがたい気持ちでいっぱいです。
——「美少女戦士セーラームーン」は変身シーンなど、女の子のキラキラした夢が音楽やBGMでも表現されていると感じました。
三石:この映画とてもキラキラしていますよ。また、主題歌はももクロちゃんたちと5戦士で歌っているので、とてもパワフルです。その中にも女性らしい可憐さや美しさも表現されていて、曲は小坂明子さんが作ってくださっています。
小坂さんは「美少女戦士セーラームーン」と所縁の深い方ですから、女の子の切なさや強さがしっかりと曲の中に落とし込まれていて、素敵な曲です。サビの部分が頭の中に残る曲で、何度も聴きたくなると思います。
そして、石田燿子ちゃんが歌ってくれた「私たちになりたくて」も素敵ですよね。今回はちびうさとエリオスの話ですので、2人の情景が思い浮かぶような可愛らしい曲です。
その2つの曲を重ねてくるのが、また憎い演出だな、と思いました。