田所あずささんが語る、Machicoさんとテイオーの共通点は“ウザ絡み”!? 互いをよく知るふたりが第1話を振り返る。冬アニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』キャストインタビュー【連載第2回】
Cygamesが手掛けるクロスメディアコンテンツ『ウマ娘 プリティーダービー』(以下、ウマ娘)、そのTVアニメ第2期となる『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』が好評放送中です。
今回は、シンボリルドルフに憧れ無敗の三冠ウマ娘を目指すトウカイテイオーと、名家の誇りにかけて天皇賞連覇に挑むメジロマックイーンを主軸にした物語。ライバルの2人を中心として、魅力あふれる“ウマ娘”たちがどのような熱いレースやドラマを繰り広げるのか、毎週放送が待たれるところです。
そんな第2期の放送を記念して、アニメイトタイムズでは毎週スタッフ陣やキャスト陣のインタビューを掲載中です。
第2回は、トウカイテイオー役のMachicoさんとシンボリルドルフ役の田所あずささんのインタビューをお届けします。お互いのことをよく知っている間柄だからこその軽妙なトークもお楽しみください。
アフレコしていても“2人だけの世界”という感じがしました
――冒頭でシンボリルドルフに憧れる子供の頃のトウカイテイオーが登場したように、第1話から2人の絡みが結構ありましたね。まずは第1話の感想をお願いします。
トウカイテイオー役・Machicoさん(以下、Machico):まさか第1話で幼い頃の(トウカイ)テイオーを演じさせていただけるとは思っていなかったですけど、愛らしい2人だなと思いました。カイチョー(“トレセン学園生徒会長”シンボリルドルフ)の“来るものに怯えず、どっしり構えている姿”は、その頃から変わっていないですし、テイオーはテイオーで憧れつつも距離の縮め方がすごくて。その人に憧れて入学して、憧れている人のパロディみたいな再現をするのはすごいですよね(笑)。
シンボリルドルフ役・田所あずささん(以下、田所):確かに(笑)。
Machico:出待ちみたいに校門に突っ立っていたりとか。それがテイオーの“カイチョー好き好き”な描写だと思うので、本当に愛らしいなと見ていました。
田所:でも、そういうところにシンボリさん(シンボリルドルフ)は救われていて。シンボリさんは孤高の存在すぎて、ほかのウマ娘と距離を縮めるのが得意じゃないタイプなので、テイオーみたいにグイグイ来て慕ってくれる子はやっぱり可愛いだろうなと思うんです。
――グイグイ来てくれるとありがたいのは、田所さんも共感できるのではないですか?
田所:めちゃめちゃわかります。Machicoさんとテイオーって似ているんですよ。ウザ絡みしてくるところとか(笑)。
Machico:基本、あずあず(田所さん)にはウザ絡みしかしていないからね(笑)。でも、結構適当にあしらわれるから、そういう面では(シンボリルドルフと)同じようにどっしりしているかも。
田所:いや、どっしりはしていないですよ。
Machico:うまく転がされています。
――同じオーディションでこの世界に入ったおふたりですから、掛け合いに関しても感慨深いものがあったのでは?
Machico:そうですね。あずあずとこうやって演技で掛け合いをするのはすごく嬉しかったです。シーン的にも2人だけの世界という感じがしますし、こっち側も2人だけの世界という気がすごくしていて。
田所:とはいえ、関係性は私たちとはちょっと違いますよね。シンボリさんとテイオーは友達ではないし、同期でもないし(笑)。
――それぞれのウマ娘を演じる際はいかがでしたか?
田所:シンボリさん自体はめちゃくちゃテイオーに愛情があるし思い入れも深いんですけど、「前半はあんまり愛情を表に出しすぎないで」と言われました。前半は会長の威厳というか、どっしりしたところを残してくださいと。2人きりの結構しっとりしたシーンでもそこまで愛情を入れすぎず、愛情はあるけど隠すというか、その塩梅が難しかったですね。
Machico:テイオーは逆に、「思いっきり甘えるぞ〜!」って気持ちで演じています。劇的に甘えるから、カイチョーもつられて優しく応えてくれようとするんですけどね(笑)。
田所:それだと威厳が……。
――憧れっぷりは半端ないですからね。トウカイテイオーの部屋には会長(シンボリルドルフ)のドアップのポスターが貼られていますし。
Machico:どこで手に入れたんだろうと(笑)。
田所:あのポスターが貼ってある壁も、今後のお話でどんどん変わっていくんですよ。
Machico:そうそう。物語っているんですよね。なので、これからも注目していただきたいです。
憧れに対する真っ直ぐな表現と、愛情を隠しきれない父性
――アニメ先行試写会時のトークショーで「2人のことは親子のようなイメージを持っている」と話されていましたが、お互いをどう思っているのか改めてお聞かせください。
田所:シンボリさんはテイオーのことをほかの生徒よりもどうしても気にしてしまう部分があって、本当はあまり行き過ぎちゃいけないと思っているのに、つい踏み込んでしまったりするんです。とはいえ、踏み込んだかと思ったら「(しれっと)最近どうだ」みたいな態度をとったりして(笑)。
Machico:特になにかを言うわけでもなくね(笑)。
田所:すごく遠回しで伝わりにくかったり、言葉には出さなかったり。でも、傍から見ればめちゃくちゃ気にかけているのがわかるというか。そういうところが、お父さんっぽいなって。
Machico:カイチョー自ら正解を言うことはなくて、あくまでテイオーが自発的に言った言葉に対して「そうだな」「正解を見つけたのか」って感じだよね。
田所:きっと「簡単に正解を示してはいけない」「自ら成長して欲しい」という考えがあるんだと思います。なのに、いてもたってもいられないみたいな(笑)。
――逆にトウカイテイオーからシンボリルドルフだと、お父さんよりはやっぱり憧れの存在になりますかね。
Machico:そうですね。テイオーにとって常にこうありたい、絶対的な目標が「カイチョーみたいになること」ですから。ただ、憧れてはいるけど、決してカイチョーに負ける自分ではないと思っているというか。すごすぎて恐れおののくのではなく、肩を並べようとするタイプの目標でカイチョーを見ているので、その意志の強さはセリフの節々に感じます。
普通だったら憧れの人の前で言うのは恐れ多いような目標も、自分の夢としてしっかり伝えるところは、心の強さと無敵感がありますよね。だからこそ、カイチョーはテイオーのことが可愛いんだと思います。テイオーは遠慮せずに入ってきて「輝く僕を見てて!」「見なくても視界に入っちゃってごめんね」って(笑)。
田所:ウザっ(笑)!
Machico:そのぐらいのテンションで言うから、愛らしさがありますよね。
――そんなトウカイテイオーですが、第1話のラストでは不穏な雰囲気になりました。
Machico:なぜ気づいちゃうかな、ここ(シンボリルドルフとトレーナー)が。
田所:めちゃめちゃ見ているから(笑)。気づくのがトレーナーとシンボリさんだけってとこがもうね。私はボロボロと泣きました。
Machico:それにしても、第1話であんなにキャストを泣かせにくるのは、(展開が)早くない? って。みんなこれは……って気づきますよね。
――完成した映像を見たときは、さらに感慨深かったのでは?
Machico:私たちは全話収録が終わっているので、涙腺が……。
田所:号泣です。もうダメでした。お父さんはダメです。
Machico:でも、アフレコのときからそんな感じだったよね。「どう? 今回の話」「な"いだ(泣いた)」って。
田所:しかも収録が朝だったから、泣き腫らした目で現れたりして(笑)。放心状態にもなりました。
Machico:比較的平和だからAパートまでは練習を頑張れるけど、Bパートに行く前に間をおいて「よし、いくか」ってやることがありました。このまま台本をめくらずにリハVも流さなかったら、テイオーは笑顔のままでいられるんじゃないかって。そして、(Bパートで)案の定泣くと(笑)。
田所:ぜひ最後まで見届けて欲しいです。