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これまでの『エヴァ』を破壊した『ヱヴァ新劇場版:破』の見どころ紹介【金ロー放送記念】

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』がこれまでの『エヴァンゲリオン』を破壊したポイントとは?【「金曜ロードSHOW!」地上波放送記念】

1995年に放送されたTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』が劇場アニメとして新たに描かれる『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズ。現在、その最新作であり完結作『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の公開が控えています。

待望の最新作公開に期待が集まる中、「金曜ロードSHOW!」では2021年1月15日より過去作『:序』『:破』『:Q』のTV版が地上波放送! 1月22日21時には『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 TV版』が放送されます。

劇場版シリーズの第2作品目であり、「序破急」の「破」にあたる今作。本編においても、新キャラクターの登場やTVシリーズとは異なるストーリーが用意されるなどこれまでの『エヴァンゲリオン』とは大きく異なる仕掛けが用意された一作でもあります。

そこで今回は、本編で描かれる、これまでの『エヴァンゲリオン』を破壊したとも言える重要なポイントをおさらい。TVシリーズとの違いについてもあわせて紹介します。

※本稿には『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』『新世紀エヴァンゲリオン』のネタバレが含まれています。

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これまでの「エヴァ」を“破”壊した重要なポイント

『:破』の前作であり、劇場版シリーズの第1作目『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』では、「汎用ヒト型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン」を有する「特務機関ネルフ」と、第3新東京市に出現する謎の敵性生命体「使徒」による戦いの日々が開幕。主人公・碇シンジとその父・碇ゲンドウの久しぶりの再開から、シンジに課せられたいきなりの実戦、葛城ミサト、綾波レイをはじめとしたネルフの面々の登場がTVシリーズの第壱話〜第六話をベースに“リビルド(再構築)”されました。

そして今回の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』は、「序破急」の「破」にあたる第2作品目。TVシリーズお馴染みのキャラクター「アスカ」と劇場版の新キャラクター「マリ」の登場や新たな使徒たちとの戦いを経て、物語はこれまでの『エヴァンゲリオン』では見たことのない新展開を迎えました。

タイトルの『破』には、「破壊」という意味合いが込められているということが『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の劇場版パンフレットなどに掲載されているインタビュー(公式アプリ「EVA-EXTRA」などにも掲載中)において明かされている本作。そこで、本編に込められた「破壊」について、TVシリーズとの比較とあわせて紹介していきます。

劇場版オリジナルキャラクター:マリ

本作より新キャラクターである「真希波・マリ・イラストリアス」が登場します。この新キャラクターは、これまで『エヴァンゲリオン』という作品が積み上げてきたキャラクターの関係性、ストーリー展開に変化を与えたキャラクターです。

エヴァに乗る意味に悩んでいたり、どこか過去の出来事に悩み続けているエヴァのパイロットたち。劇中の彼女は、そんな少年少女たちとは異なり、飄々とした性格で、エヴァにも積極的に乗り込んでいたり、繊細な性格のキャラクターたちとは異なるタイプであることがわかります。複雑ながらも実はシンプルなのではないかと思わされる本シリーズの人間関係に、マリという新キャラクターが加わることでこれまでのシリーズはどのように破壊されていくのか今後も注目です。

 

 

また、『:破』において彼女の目的・行動理念は明らかになりませんが、「自分の目的に大人を巻き込むのは、気後れするなあ」というセリフにあるように、彼女は大人たち、組織を巻き込んだなにかを計画している可能性が。日本に潜入した際は、シンジと学校の屋上で偶然(?)出会いを果たします。

その出会いで彼女はシンジからL.C.Lの匂いを察知し、彼がエヴァのパイロットであることを見抜き、「ネルフのワンコくん」と言い残しますが、このセリフからマリはネルフとは異なる立ち位置にいることも推察可能。どの組織に属しているのかすら読めない彼女は、これまでの組織図すら破壊するキーキャラクターである可能性も秘めているのです。

『:破』のクライマックスとなる第10の使徒との戦いでは、エヴァに乗ることを辞めたシンジと再会。「そうやっていじけていたって、なんにも楽しいことないよ」と考え直すことを促しながらも、エヴァを使って逃げることを手助けします。その様子は、彼に失望して見放すわけでもなく、エヴァに乗ることをお願いするわけでもありません。人類を守るための期待や希望を大人たちに押し付けられるシンジに対しても、これまでのキャラクターたちとはどこか異なる態度を取っている点も見逃せないポイントかもしれないです。

エヴァンゲリオン3号機に乗ったのは……

物語中盤、シンジとゲンドウの仲を取り持つため、レイは食事会を計画しました。しかし、その当日は新型の「エヴァンゲリオン3号機」の起動実験が実施されることに。

そんな中、食事会と起動実験が同日に行われることを知ったアスカ。TVシリーズではエヴァ3号機のパイロットには、鈴原トウジが選ばれていましたが、劇場版ではその話を知ったアスカが自らテストパイロットに志願しました。ちなみに、TVシリーズではシンジのクラスメイトたち全員がエヴァのパイロット候補(第4次選抜候補者)だったことが後々明らかになっています。そのためシンジのクラスメイトのトウジがパイロットに選ばれたのです。

 

 

TVシリーズではこのエヴァ3号機を巡り、トウジは悲惨な目に遭ってしまいますが、ここで劇場版オリジナル展開となるパイロット変更が。起動実験の裏では、食事会の準備をするレイ、そこに向かうゲンドウの姿も描かれており、物語は明るい展開に向かうのではないかと思われました。しかし、その予想は見事に破壊されてしまったのです。

徐々に劇場版オリジナルの展開が進みますが、エヴァ3号機を巡ってはTVシリーズと概ね同様の展開で、侵蝕タイプの使徒・第9の使徒(TVシリーズでは第13使徒:バルディエル)がエヴァ3号機を乗っ取ります。

この知らせを受け、食事会は中止となり、シンジは初号機で応戦に。しかし、中にアスカがまだ残っていることを察した彼は戦うことを躊躇。最終的に、ゲンドウはシンジの思いを拒否する形で、エヴァ初号機をダミーシステムで制御する判断を下すと、エヴァ初号機は容赦なくエヴァ3号機に攻撃。トドメに、アスカが乗るエントリープラグを噛み砕くという残酷な結果となりました。

 

 

シンジとゲンドウの和解すらあり得たこの一連の流れでしたが、最終的にはTVシリーズと同様、ふたりの関係はより悪化。しかも、TVシリーズではトウジの命は助かっていましたが、アスカに関しては生存不明のまま……。見たことのない新たな展開に期待したはずが、結果、より大きな絶望が待っていたという、希望が破壊されたシーンの数々だったのではないでしょうか。

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