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冬アニメ『無職転生』エリス役・加隈亜衣 声優インタビュー

「本気」について考えさせる深い作品――冬アニメ『無職転生』エリス役・加隈亜衣さん 最終話目前インタビュー│キュンときたり、ドン引きもしたルディについても

演じる上で一番のキーポイントは初登場となった第5話

――そんなエリスを演じるにあたり、最初はどのような役作りをして、成長や気持ちの変化をどう演じていこうと考えましたか?

加隈:エリスのことはオーディションを受ける時に初めて知ったのですが、いただいた資料を見たら「狂犬」「凶暴」「苛烈」といった言葉が並んでいたんです。さらに、皆さんが原作を読んだ感想やエリスの第一印象なども目にして、これは大変だぞと。それで最初は、「幼いけど、唸るような獣っぽさを怒り方に出したい」と考えました。でも、エリスは成長していくので、声を低くするのではなく、“やんちゃさ”みたいなところで表現できないかなと思ったんですね。

――実際にアフレコに臨んでみて、どうでしたか?

加隈:アフレコの際にキャラクターの表情を見ていると、この子は自分のことを可愛く見せていないな、と感じました。自分自身は幼いと思っていないというか、むしろ「あんたより私の方が年上なんだからね!」という気持ちが全開で。そんな映像に負けない、映像とも戦ってやろう、ぐらいの気持ちで臨ませていただきました。

――絵を見て、演技プランを調整していったのですね。

加隈:そうですね。それに、この作品は時の流れが早く、ひとつの話(第5話)の中でルディと出会い、今まで家族以外を受け入れてこなかったエリスが、ルディを認めることになる大きな出来事が起こって。感情も急激に動いていると思ったので、ひとつひとつの変化を丁寧に演じていこうと思いました。

そういう意味で、一番のキーポイントであり、一番気を使ったのは第5話かもしれないです。そこからはルディと足並みを揃えつつ、徐々に自分の気持ちを伝えたり、自分の中で処理できなかったことに向き合う時間が増えていくので、その変化を出していきました。あと、対人関係では、「この人はルディを傷つける者なのか」「味方なのか」みたいな物差しや力関係で相手を見がちな子なので、エリスから見たその人がどういう風に映っているのかも気にしながら演じています。

――そうしたことも含めて、実際に完成した映像を見た感想はいかがでしたか?

加隈:いや〜、本当に可愛いです。やっぱり絵の力ってすごく偉大ですよね。絵にすると情報が固定されてしまう時と、余白をくれる時があると思うんですけど、この作品は余白が多いと思っていて。ルディは脳内のモノローグがありますけど、ほかのキャラクターはほとんどないじゃないですか。エリスも、好きと思いつつも見られたくない、バレたくない、つい手が出ちゃったとかいろんな感情が混ざっていて……。

本当に多面的な感情を見せる作品だなと思ったので、これはこうだからと決めつけずに、映像の情報やト書きによる情報をもとに自分なりに演じようと思いました。

――ちなみに、加隈さんはご自身の感情をはっきり出せるタイプですか?

加隈:出ちゃうこともありますけど、言いたいことを言うのにすごく時間がかかることが多いです。これを言っても変わらないんだろうな、と諦める時もありますし。そういう意味では、エリスに憧れる部分はありますね。

(C)理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生」製作委員会
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