声優を目指すきっかけにもなった思い出の曲を歌う感動――『PSO』20周年記念CD楽曲 アッシュ役・小野大輔さんインタビュー│『バーニングレンジャー』ファンにはたまらない遊び心満載の一曲に!
『ファンタシースターオンライン』(以下、『PSO』)シリーズ20周年を記念したCD「ファンタシースターオンライン2 エピソード・オラクル」〜アークスシップの炎渦〜が2021年4月28日に発売決定!
『PSO2』の期間限定クエスト「アークスシップの炎渦」でBGMとして流れる、アッシュ(CV:小野大輔)が歌う「Burning Hearts 〜炎のANGEL〜」やこのCDのためだけに書き下ろされた特別ドラマなどが収録されているスペシャルなCDとなっています。
以前より『バーニングレンジャー』の大ファンだと公言していた小野大輔さん。アッシュとしてまさか同作品のテーマソングを歌うことになるとは思ってもいなかったというその心境と、歌唱直後の感想をスタジオにお邪魔してお聞きしました!
この曲は業界に足を踏み入れる前の原体験
――レコーディングを終えられてのご感想をお願いします。
アッシュ役・小野大輔さん(以下、小野):元々セガサターンでリリースされていた『バーニングレンジャー』(※)が本当に大好きで……! 学生時代ずっとプレイしていましたし、理屈抜きに大好きな楽曲でした。
※1998年にセガよりリリースされた3Dアクションゲーム。『ソニック』シリーズや『PSO』を手掛けるソニックチームが開発した名作。消防レスキュー隊「バーニングレンジャー」の隊員となり、災害現場で要救助者を救助するのが主な目的のゲームとなっている
なので、レコーディングするにあたってまず僕が歌うということが本当に青天の霹靂でしたし、今日スタジオに来るまで信じられなかったです。
まだ何者でもない時期に家でずっと遊んでいた……それこそ声優になろうと思ってもいない時期にやっていたゲーム。本当にビックリでした。
――それは本当にすごいめぐり合わせですね。
小野:このゲームはものすごくアツい作品だなと思っています。その根幹を担っていたのがこの曲だったんです。この曲に合わせてOPアニメが展開されていって、それがもう得も言われぬカッコよさで! ゲームってここまで来たんだな、これだけアツくなれるんだなと当時思いました。この業界に足を踏み入れる前の原体験になった作品の一つなんです。スタジオで収録しながら、ずっと当時の自分を思い出していました。
――懐かしみながらの収録になったと。
小野:そうですね。まだ自分の中に明確な目標とか将来こうなりたいとかいった情熱が燃えている状況でこの曲を聞いていたので、改めてあの時のことを思い出すとすごく胸が熱くなります。20年経って、今自分が歌っているというのが不思議でしょうがないです。
――実際に歌ってみていかがでしたか?
小野:思い立ったらすぐ口ずさんだり、聴いたりしていた曲だったんですが、こんなにテクニカルな難しい曲だとは思いませんでした。英語歌詞のところもそうですし、歌い方も光吉猛修さん(※セガに所属し、多数のセガ作品楽曲を手掛ける作曲家。『Burning Hearts』の原曲でボーカルも担当)の歌い方が、唯一無二のもので。
今まで真似して歌っていたけど、いざ本気でレコーディングをするとなったら、あんな歌い方できないんだなと思って。曲は自分の中に入っているのですが、だからといって簡単には御せないっていう。
――オリジナルが身体に染み込みすぎているがゆえの難しさだったのかもしれないですね。
小野:好きすぎると逆に「こうあらなければいけない」と思っちゃうので(笑)。
小野大輔として歌うんじゃなくて、アッシュとして歌うので、かつてないほどにセルフリテイクを重ねさせてもらいました。ずーっと歌っている中で探っていって、「この歌い方だ」っていうのを見つけるのに苦労しましたね。
――楽曲の聴きどころをお聞かせいただけますでしょうか。
小野:『PSO2』の中でも『バーニングレンジャー』に関連したクエストがあって、そこにリンクしてこの曲も『PSO2』ファンに慣れ親しんでいるとスタッフの方から聞きました。そういう意味では『バーニングレンジャー』の曲なんだけれど、『PSO2』の世界にもちゃんと通ずる楽曲。特に歌詞の世界観にそれを感じますね。理屈抜きに人を助ける、この世界を助けるために戦う人たち――『PSO2』の世界ではアークスだと思うんですけれど、=みんなが『バーニングレンジャー』なんだなと。
歌詞に「JUST DO IT! JUST BURNING RANGERS」とあるんですが、「やるだけなんだよ、俺たちはバーニングレンジャーだから」っていうとても前向きなメッセージが入っているサビですよね。本当にここが大好きです。
「白い羽根広げ アクアマリンの空 FLY HIGH 飛び立て」という部分でもすごく歌詞の世界が広がるんですよね。自分の脳裏にその風景が思い浮かんで。それってすごく前向きでネガティブな要素が一切ないんです。俺たちはやるだけだ、人を助けるだけだっていうひたすらにポジティブな感覚……。このサビがやっぱり聴きどころですね。