それでもあきらめず、歩みを止めずにやってきたことで、今の自分がいます――STREET STORYの1stミニアルバム『Way of life』発売記念インタビュー【後編】│新アルバムは作詞家としての沢城千春さんの成長も感じられる一枚

バンドと沢城さんの成長を感じられる1枚。ライブバンドであることも再確認！

――アルバム1枚を通して聞いてみた印象はいかがですか？

Fin：基本的には歌詞を千春、曲を僕が、という分業制になっていますが、全体を通して歌詞を聞くと、バンドとしての成長だけではなく、千春のアーティストとしての成長や可能性が感じられました。

沢城：最初の5～6曲は作詞の経験がなかったので、何か浮かんでくるフレーズで何とかなったけど、段々行き詰ってきて。自分の中の言葉だけど同じような歌詞ばかりになってしまいそうだった部分を、このアルバムで歌詞への向き合い方を学んだり、書き方について発見もできて。苦しんだけど、今後に繋がる1枚になったと思います。

Fin：基本的にはみんなで楽しみたい、ポジティブで行きたいというメッセージが千春は強いし、どの曲にもその要素が入っていて。アルバムを作るにあたって、いろいろなタイプの曲を入れようと千春なりに悩んで、その結果、今までと違う世界観を入れてきてくれました。

沢城：イベントなどに声優・沢城千春として出演する時は元気で明るく、楽しんでいるけど、ストストでは自分の心の中とか外では見せていない一面ものせていきたいなと。それは歌だからできる部分もあるし、そうしていかないとバンドをやって、自分で歌詞を書いている意味がないと思うので。これからも自分の実体験なども入れていけたらいいなと思っています。

――この1枚はライブ映えしたり、お客さんと盛り上がれる曲が多いので、あくまでライブを前提にしたバンドなんだと再確認させてくれました。

Fin：バンドはライブありきだと思うし、どんどんやっていきたいので。

沢城：僕がバンド活動をしていることを知らない方もまだ多いと思うので、このアルバムを聞いてもらったり、ライブに来てもらって、僕がやりたい音楽、届けたい音楽を感じてほしいです。

動き出した2021年。ファンコミュニティ開設に、6月には久しぶりのライブも予定！

――2021年の活動予定や、今後の目標などお聞かせください。

Fin：6月中にはライブをやれたらいいなと思っています。

沢城：ファンコミュニティも3月から新たに創設しました。会員制で、僕らと一緒に楽しんだり、ストストをより大きくしてもらえたら嬉しいです。

Fin：これまではストストとしてどう活動していくかという土台作りをしてきて、やっとそこが固まってきたし、4人のバンドへの関わり方も明確になったことで、2021年はハッキリ目標が立てられそうだなと。曲もどんどん作って、年内にまたリリースできたらいいねという話もしています。

ファンコミュニティ【ストキャン】

――ストストでは、ライブの会場をおさえたり、グッズ作りまでご自身でやられているそうですね。

沢城：ストストの活動を始めるまでは、イベントにはいちキャストとして出演させていただくだけで、会場を用意してくださったり、ステージで演出してくださったり、グッズを作ってくださることに感謝はしていましたが、その大変さをあまり理解していなかった気がします。

ストストの活動をしていくと普段、たくさんの方が自分を輝かせるためにどれだけ準備してくださっているのかがわかったし、ファンの方やスタッフさんたちのためにも頑張らなければという想いが一層強くなりました。ストストは、好きな音楽をやるというだけではなく、エンタメという仕事に関わる上での大切なことを教えてもらうきっかけにもなっていると思います。

支えてくれる皆さんへ音楽でお返しを。今後はアニメ・声優ファンとロックファンの架け橋になれるように

――皆さんへメッセージをお願いします。

Fin：『チハ生』時代から応援してくださっている皆さん、ストストになってから知ってくださった方もいると思いますが、昨年から続く厳しい状況の中、皆さんのおかげでここまでたどり着けたと思っています。僕らは少しずつ、音楽で返していくことが大切だと思っているので、みんなを勇気づけられるような曲や活動をたくさん提供していくつもりです。これからも応援よろしくお願いします！

沢城：僕らがこうして活動できるのは皆さんのおかげです。自分がこんな音楽をやりたいと思っても聞いてくださる方がいないと成り立たないし、皆さんが楽しんでくれる曲や空間をお届けしたいと思っています。

[取材・文・撮影／永井和幸]